栗原知子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ2作品から成る。
ネクロマンシーは降霊術のこと。主人公がひょんなことから呼び出してしまった祖母の霊。学校に行かなくなった息子と過ごす水曜日に呼び出す事が習慣となる。主人公の日常と祖母の思い出、息子や夫とのやりとりなどが描写され、息子が何となく学校へ行けるようになったある日、主人公が祖母に向かって告げる一言とその結果がよかった。祖母はしゃべらないのだけど、心が通じている感がよかった。
「森と百式」も精神世界的なところがあるのだが、百式がえ?というものだった。たとえに出てくるロードオブザリング、もう一度見たくなる。
この作者の感性が私好み。しばらくしたらまた読みたくなる作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
ダイスキな作品です♡
面白かったです♡
ネクロマンシーというのは降霊術のことのようで、フェイスウォッシュをテストするために手につけて洗い、白く綺麗になった手を見て「おばあちゃん!」と叫んでしまったことから、あることが始まります。
白くて綺麗な手をしていた祖母を思い出して、「おばあちゃんの手みたい」と言いたかっただけなのに、感動してつい大きな声でおばあちゃんを呼ぶように言ってしまったことがキッカケになりました。
主人公は、後々、降霊術について本で調べます。そして、それが起こる条件が身の廻りにあったことに気付くのでした。
他にもいろいろなことがいろいろと附合する(分かりにくいですよね、 -
Posted by ブクログ
第41回太宰治賞受賞作品
呪文のようなタイトルが気になって読み始めました。ネクロマンシー(降霊術)の話といっても胡散臭い話ではなく、むしろ共感できる感じでした。
お店で勧められたフェイスウォッシュで手を洗うと、亡くなった祖母が······。まさしく「フェイスウォッシュ・ネクロマンシー」が頻繁に起こっていきました。祖母が漂う感じは全然怖くなくて、それでいて意味があるようでした。
不登校の息子のこと、なんとなく鈍い夫。そしてひたすら掃除したり、磨いたり、整頓したりする気持ち。主婦の気持ちのなかで消化できないことが引き起こしたことなのかも、と思いました。彼女が息子の一つ一つの行動で逡巡する気持 -
Posted by ブクログ
「美容品で身体を洗うと祖母の霊が見える」という今までにない斬新な設定が面白かった。
祖母は一体、何を伝えたいのか。特に生者(家族)に何を伝えるでもなく、漂っているだけで目的が分からない。しかも、主人公にしか見えてないようだし。
しかし、霊体でも「いてくれる」だけで心が穏やかになるのなら、私も主人公と同様、何度も祖母を降霊(?)させてしまうかもしれない。
優しそうだけれど祖母の霊については分かってくれなさそうな夫と、不登校だけど特に荒れているわけではない息子。家族関係も問題ないように思えるし、なんならこのままでも良いんじゃないかと思った。
物語は淡々と進行し、いつの間にか家族は良い方向へ変化