石井哲也のレビュー一覧

  • ゲノム編集を問う 作物からヒトまで

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    副題にもある通り、作物からヒトに至るまでの「ゲノム編集」について問題提起している。農作物→家畜→ヒト、と議論は段々重くなっていく。筆者はゲノム編集技術の向上を評価しつつ、食糧の生産効率向上や医療への応用については非常に慎重な立場を取っている。

    その背景として、生態系への影響の未知数、「例え人が食べることになる」動物であっても人の都合だけで動物の命に手を加えることへの抵抗感、そして遺伝子治療によって取り返しがつかない事態を起こした海外の例などが挙げられている。

    長い世代に渡る影響がどのように発生するかわからない状況下で「今、目の前の」都合だけで命に手を加えるのはやはり恐ろしく感じる。「デザイ

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    2022年05月29日
  • ヒトの遺伝子改変はどこまで許されるのか ゲノム編集の光と影

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    その日見た朝のニュースで中国での人のゲノム編集によりHIV耐性を得たという話があったので、遺伝子学の最新情報を知りたくて手にとった本。きちんと理解するには難しい遺伝子工学ですが、できるだけわかりやすく記載しようという意図は感じられます。
    遺伝子選別は倫理的にOKで編集はNGなのか?
    遺伝子編集のための画期的なツールが開発されているというのもこの本で知ったことだが、どこまでを倫理的にOKとするかが明確に決められなければ、遺伝子編集が行われた人間が誕生・成長するのも時間の問題(もう実験的に密かに行われている?)なのだろう。

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    2018年12月23日
  • ゲノム編集を問う 作物からヒトまで

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    農業から医療まで幅広い分野に応用できる画期的なゲノム編集技術。急速なバイオ技術の進展に驚くばかりだが、その一方で残るオフターゲット等の技術課題や倫理面を含む問題点に対して丁寧な解説がなされ大変勉強になった。

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    2018年03月22日
  • ヒトの遺伝子改変はどこまで許されるのか ゲノム編集の光と影

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    ネタバレ

    ノーベル賞確実と言われているCRISPR/Cas9に代表されるゲノム編集技術。
    著者の石井氏はゲノム編集技術の乱用について警鐘を鳴らしている科学者の一人。
    おおよそ3割が技術的な話に、残りは倫理的な話に分けられており門外漢が読むにはちょうどよいバランス

    「交配」は同じ種同士で行う。エンドウ豆同士とか
    「遺伝子組み換え」では遺伝子を導入するので種を越えた組み換えが可能。インスリンなどはかつて、患者一人が一年間に必要な量を得るためには70頭のブタを必要としたが、今では遺伝子組換えによって大腸菌がインスリンを作ってくれる。ただし、遺伝子を放り込んだあと、実際に組み換えが起こるかどうか、それも望んだ

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    2017年11月16日
  • ゲノム編集を問う 作物からヒトまで

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    若干古めの本だが、知りたかったゲノム編集作物の具体例が書かれてあったのでよかった。個人的にはノックアウトとノックインどっちもの形式でゲノム編集を農作物に使うことは賛成派の人間だ。だけどなかなか市場に流通しない原因として、消費者のゲノム編集という技術に対する認識、理解があまり浸透していないこと、遺伝子組み換えの作物では消費者に利益のあるような技術ではなかったという事例からゲノム編集に不信感を持ってしまうことが挙げられていた。こうした課題に対して、研究者と消費者の間にあるゲノム編集への理解のギャップを埋める、すなわち知識の共有と、消費者にメリットのある形質を持つ作物をゲノム編集で可能にする(例えば

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    2025年11月16日
  • ゲノム編集を問う 作物からヒトまで

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    医療や食物などに関わるゲノム編集は、
    恩恵を受ける相手が一般消費者なので、
    技術が浸透するためには、一般消費者の理解が重要。

    曖昧でわからなく、危険がありそう...という理由で
    避けるのではなく、何がリスクで、どんな論点があるのかを理解することが求められる。それを促すための一冊によい。

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    2018年01月10日
  • ゲノム編集を問う 作物からヒトまで

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    遺伝子組み換え作物と、ゲノム編集は技術的には大きく異なるようだが、一般市民には理解が難しいと思われる。したがって、ゲノム編集で作られた作物も受け入れには困難を伴うのではないか。慎重な安全性確認を行い、丁寧に進めて行く必要がある。
    人への適用は、場当たり的な対応で先延ばしにすることなく、倫理面、安全面からキチンとした議論をした上で規制を行っていくべきである。

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    2017年11月29日