下山達のレビュー一覧

  • 見えない死神 原発不明がん、百六十日の記録

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    最後の解説p324〜駒込病院希少がんセンター長、下山先生の文章が素晴らしかった。客観的なので状況がよくわかる。
    原発不明がん、これほど最先端の医療が発達しているのに腫瘍専門医でも知らない希少がんがある事にショックを受けた。医学的なこと以外で驚く事も。
    がん治療のため腫瘍内科に入院しても抗がん剤を使えない状態になったら緩和ケアに入院できるようベッドを確保しておくことが転院の条件、が本を読んでいる自分にもなかなか理解できなかった。
    焦っている本人たちには到底理解も納得もできないと思う。ただ反対側から見ると加療の必要がないなら早くベッドを空けてほしいと思うだろうし…
    この本を読んで原発不明がんの理解

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    2025年11月20日
  • 見えない死神 原発不明がん、百六十日の記録

    Posted by ブクログ

    言葉にならない読後感。強いていうならば、感謝。哀悼。尊敬。

    この壮絶な経験を世のために共有してくださったことへの感謝。

    どうぞ、ご主人が安らかに眠られ、著者ご自身が健やかにすこみされますように。

    尊敬は、もう著者の感性と行動力と判断力、ネットワーク、筆力に。心から。

    —-

    次は自分かもしれないし家族かもしれない。備えつつ、日々豊かに生きていくことは大事だなと。著者のご主人は、最後は好きなものに囲まれて、コロナ禍でも友人や家族に会い、自宅でゆっくり過ごされたみたい。それがとてもよかった。

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    2025年10月30日
  • 見えない死神 原発不明がん、百六十日の記録

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    よくこれを書いたな、と思った。家族が謎の病魔に襲われるという混乱の中で、次々に生じる問題に必死で対処しながら、愛する夫を失っていくという、本当に凄まじい数ヶ月だったと思う。そしてこれほど良くやる家族は一握りではないかと客観的には思うけれど、それでも押しつぶされそうな罪悪感を抱え、その一方で原発不明がん・希少がんに苦しむ人々に情報を提供し、社会を変えようとする。その姿勢には心打たれるものがあった。
    また、最初の病院の対応に不誠実さを感じるくだりでは、患者さんや家族の不安に、私はきちんと寄り添おうとしているか、本気で解決しようとしているだろうか、と自問せざるを得なかった。
    そして私はパートナーを、

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    2025年11月28日