小林麻衣子のレビュー一覧

  • 西村賢太殺人事件

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    客観的な証拠がないから妄想を拗らせているという判断になりそうな話ではあるのだが、私はこの本を西村賢太を追ったミステリー、文芸作品としても読めるように感じた。手記だから、主観が多く含まれるのは当然のことで、その中で自分の中で「なぜ死んでしまったのか」という謎を、物語仕立てにして昇華してしまう可能性はあると考えて読んだ。仮にこれが妄想だとしても、そうでなかったとしても、筆者は文学部の人なのだから、作家になりたかったという希望を持っていたし、その可能性をこの一作に込めたのではないだろうか。もっとも手記・記録としては、事実関係の齟齬が指摘されるのは仕方ない。しかしながら、中卒でありながら芥川賞を取った

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    2026年06月06日
  • 西村賢太殺人事件

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    西村賢太の作品を一つも読まずに読み始めた。

    最初は女性視点の中年層の恋愛模様という感じで、「あぁ、本当に幸せだったんだろうな」ということが読み取れて面白かった。
    しかし、最終章に入るとガラッと内容が変わり、驚いた。

    最終章とそれ以前で、該当ジャンルが異なるくらいの温度感の違い。

    最後の、作者に向けた西村賢太の言葉はとても大切なものだと思う。

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    2026年03月09日
  • 西村賢太殺人事件

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    小林麻衣子「西村賢太殺人事件」を2、3日かけて読んだ。9章までは普通に西村賢太の素顔が垣間見えて野次馬根性的に楽しく読んだが、10章に至って面食らった。この人が書きたかったのはこれだったのかと。9章までにいくつかの伏線が張られてはいたが、小林さんは第三者が合鍵を作って自宅に不法侵入しているという被害妄想に陥り、そこから飛躍して、西村賢太はそれらを実行しているグループから殺されたのだと認識してしまっている。10章ではその状況証拠を列挙していくのだが、認知の歪みから生じたものを多分に含むと思われ、読んでいて悪夢を追体験するような感じ。これは免疫のない読者にはだいぶ辛いようで、SNSでは「統合失調症

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    2025年11月14日
  • 西村賢太殺人事件

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    月刊Hanadaでの手記を読んでいたのでそういうつもりで読み進めたが、おそらく本当に書きたかったとおもわれるホラー仕立ての第十章を読むとどう捉えたらよいのかわからなくなる。カバーのそでに「こんな時代に私小説」とあるがこの本自体が私小説ということなのか。面白いが不思議な本だ。

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    2025年10月31日