鈴木重三のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ文語調ながら明治に出版されたものであるし、(他の岩波文庫よりは)文字も大きく絵も多いから、そんなに難しいものではなかろうと、手を出してみた。文語文それ自体は難しくない。が、「按ずるに」で始まる一字下げの段落がなかなかの難物で、それまでの本筋からどんどん脱線していく。これは巻末解説においても言及されているもので、文章としては非常に読みにくいものだった…。
北斎という人は、着る物は粗末で、部屋の掃除はまるでしないのに、意外と筆まめではあったようで、本書には、北斎自身による書簡が多く引かれている。そして、絵描きなればこそなのか、その書簡には絵が多い。「かくの如くに御座候」といった文中の「かく」を将