ロビン・ディアンジェロのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書は「白人の心の弱さ」という著者の白人性研究の中で培われた概念をベースに、現代の人種差別の形を非常に明瞭に指摘する著作です。
人種の差が無いかのように振る舞い、「私はレイシストでは無い」と言うリベラルな人々はレイシズムという制度の中で社会化された自らを顧みることなく、レイシズムを無かったことにしてしまうという議論はレイシズムに限らず、女性差別、外国人差別、障害者差別、LGBT差別など全ての差別に通ずる議論です。
「私は一切差別をしない」と考えている人がいかに多く、それを指摘して話し合うことがいかに難しいかは日本にいても女性差別や障害者差別等の場で日々体験していることです。自分もまた差別的行為 -
Posted by ブクログ
おーもしろかった!自分は差別しないし差別意識がない、なぜなら。。と挙げる理由が既に差別意識に基づいているし問題に向き合っていない、という主張。リベラルを明言している親が自分の娘の恋人がブラックと知ると半狂乱になる的な話はよくある。あと、差別の話はマジョリティ側の問題なのにいつも被差別側の話ばかりなのはなぜか、とか(「黒人の問題なんていうものはないのです。あるのは白人の問題だけです」)マジョリティ側個人に話を向け、深掘りすると100%取り乱し「自分は差別なんかしていない」と感情的に話を遮りそれ以上議論が進まない、とか。それはたとえば、交通事故の対応にきた警官が事故を起こしてしまった罪悪感でショッ
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Posted by ブクログ
大変面白かった。
解説者の解説にもあったが、この脆弱性というのはマジョリティとマイノリティとの関係において圧倒的に優位に立つマジョリティ側が持つ脆弱性であると思われる。そのため、アメリカにおける白人だけでなく、日本における日本人にももちろん当てはまるし、各国における主要民族となるマジョリティ側は全て当てはまるのではないだろうか。
逆に言えば、歴史的には支配層が被支配層に対して持っていた特権が、そのまま現代社会においても社会制度として残存しており、その特権について突っ込まれるとマジョリティの脆弱性が表面化するのかもしれない。
現代そして未来の日本において移民や混血などLGBTなどの多様性の問題は -
Posted by ブクログ
非常に耳の痛い話。でも自分の中でなんとなく違和感があった「俺わかっている」的な感覚を改めて戒めてもらえてすごくよかった。ここから進めなければいけない。
今のところ本年ベスト3に入る書籍。これは読んでよかった。
「わたしたちはなぜレイシズムに向き合えないのか」と白人に向けて書かれた本ではあるが、これを少し日本人の視点に変えて読んでみると、我々の中にもしっかりと様々な差別が潜んでいることがわかる。
・レイシズムは「個人主義」的視点で、簡単に解決できるような「個人」の問題ではなく、構造的に「社会化」されたものであることをまず受け止める必要があることを著者は訴える。
・そして日本でも姿形は違えど -
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Posted by ブクログ
非白人不在の白人による白人のための差別論。
筆者は構造的に組み込まれた差別を突きつけるセミナーを行っている。内容や記載を見るに多くは白人が対象なのではないかと推察する。
推察通りであれなかれ、非白人の存在や主張についてはこの本には出てこない。人物や像が不在であるという印象を持つ。構造的に差別が社会に組み込まれているというのは事実だろう。構造を自己強化している力は両側にあることが多く、白人へのアプローチという方式が効果を出すのかが大きな論点であると考えるが、そのようには個人的には見えなかった。
多くのこのような本を読む人物はリベラルな思考を持っているだろう。筆者が『ある日同僚の前で突然差別者に分