北山忍のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「人類は皆同じ」、果たしてそうだろうか。
「考え方」は文化に根ざし、じゃあその「文化」の方向はどう生まれて変遷していっているのか、を各地域での感情モデルをもとに洗い出している本。
心理学実験の対象は欧米の調査をもとにしがちで、そこにある「心」は人類普遍ではないのでは、とい言及もされている。
各地域で、独立的か協調的か、集団主義的か個人主義的か、感情の表出の有無(と社会規範での良し悪し)等の項目での調査が纏まっているが、異なる価値観で動いているなぁという感想を持つ。東アジアと欧米が端と端で、かなり両極端らしい。
心のベースが作られるなかには、数万年前の人類の農耕/狩猟採集民族か、または自然環境の -
Posted by ブクログ
人の性格や気質は,環境の影響を受けます。もちろん生まれながらの特性もありますが,周りからの影響は避けられません。それが特定の文化圏から来るものであれば,「~人はXXXである」という言説を生むわけです。よく,欧米圏は個人主義でアジア圏は集団主義などと言われますが,そのような物言いをすれば,それぞれの文化圏の人たちの気質や行動パターンの典型的な描写となります。それが本書のタイトル『文化が違えば, 心も違う?』が表していることだと,少なくとも私は理解しました。まあ,当たり前のことですよね。
ただ,本書はそんな当たり前のレベルにとどまらず,文化心理学と称されるこの分野について,具体的な研究成果を語っ -
Posted by ブクログ
文化心理学という分野について紹介する本。
そんな分野があると初めて知ったのだが…
認知心理学や認知言語学で文化がクローズアップされたことを思い出す。
あるいは渡邉雅子さんの文化と論理表現の話とか。
さて、文化心理学はというと。
1980年代ごろまでは、認知心理学が華々しかったころ。
人間を普遍的な「情報処理マシーン」と捉え、その性質を明らかにしようとしていたという。
その動きを反省的にとらえて出てきたのが文化心理学。
「生態・文化・社会環境」が心の持つ心理機能と、それを持つ主体を形成する、と考える。
とすると、文化の中で人間を理解しようとする文化人類学のことも思い出したりもするが、そこは心理