坂口涼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ大事に貯めてきた言葉のおもちゃ箱が開き、次々と言葉達が歌い踊りだし、パーティーを開催し、そこに一夜の物語を生み出しているようであった
エッセイは苦手で、物語ほどその人の感性が発揮されないのではないかといつも考えてしまう
そんなわたしがこの本を手に取ったのは、範疇遊泳の舞台がきっかけである
あの日、あまりにも輝いていた著者が本を出したというではないか
冒頭にと記載した通り、一言でまとめる事もできるが、まとめきれない思いが言の葉として溢れ出して、それが文章という木となり、その森を探索しているような気分であった
ここまで、自分の詰め込みたいを体現しているのに、文章としてまとまっていることに驚かさ -
Posted by ブクログ
『ウッ!リコリータ!』が刺さりました。
(これ、わたしやん。わたしのこと書いてはるわ…)って、めりめりジャック・ニコルソンになりかけてた、いや、なってる時もあったかもしれない自分を振り返って、穴があったら入りたい気持ちになりました。
だけど、今それに気づけたから、気づかせてもらえたから、これからは今までよりも少し、人との距離感に心を配れるように努力ができる。
色んなことをあきらかにしてあきらめて、わたしも「らめ活」してLove Myselfの精神で生きていけそうです。
お涼さんの文章は、ハイテンションなときも真剣なときも、まるで言葉ひとつひとつに温度があるみたいにするする〜っと心に馴染んで -
Posted by ブクログ
面白かった!何より楽しみながら文章を書いているのが伝わってきた。どのページを開いても面白い表現を見つけることができるくらい、ユニークな文体のお涼節が散りばめられている。帯には『クセメン俳優』とあるが、文章もクセだらけ。一文が近代文学くらい長かったり、それでいて現代のSNSとも通づる軽やかさがあったり。これでもかというサービス精神でボケまくっているので、何度も笑わされた一冊だった。
特にたとえの語彙力が半端なくて、ありとあらゆるものを純粋な心でスポンジみたいに吸収しているお方だと思う。それを自分の言葉にしているのがすごい。ダンスや演技でいうエチュードのように、変幻自在に言葉を操っていてうらやま