髙田充のレビュー一覧

  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    何かにひたむきになることを
    尊いことだと改めて教えてくれた作品。
    優しく芯のある登場人物たちを支える京都の島原という地も趣深く、彼らの旅路を照らしてくれていた。
    こんなにも優しくて、真っ直ぐで、温かくて…
    この本に出会えたことを心から嬉しく思う

    主人公宮本雄司は、京大を卒業しカーディーラーの会社で働くも上手くいかない。そんななか彼女との別れをきっかけに、大好きな和菓子を作りたいと強く思うようになり、有名和菓子店洛中甘匠庵で修行することに。大将の強情さ、ライバルたちとの雲泥の差…色々なものの板挟みになりながら、雄司は考え、考え抜いて、行動し、奮闘し続ける。彼の努力の姿勢はまさに圧巻としか言いよ

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    2025年10月18日
  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    たった一度の人生に、自分が本当にやりたいことが見つけられるのは幸せなことだなと思います。自分の努力だけではなく、出会いの大切さ、チャンスの掴み方などそこに色々なものが加わって、その人の人生を豊かに輝かせてくれるんだろうなと思います。この主人公の物凄い努力と謙虚さ、周りの人への感謝のこころが素晴らしいなと感じました。

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    2025年08月16日
  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    展開むちゃ早い。和菓子職人の素人からの努力と成長、認知症への寄り添い、京都の風情、とてもよい組み合わせなので、夢中になって読んだ。

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    2025年09月25日
  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    職人の世界、こわー。
    でも、そういう世界を乗り越えてこそ、
    代わりの効かない仕事ができるようになるのかな。
    そんな世界に飛び込みたくはないが、
    そこまで自分の人生かけられる仕事に出会えるのはすごいことだ。

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    2025年08月15日
  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    ◼️ 髙田充「今日も私は、ひとつの菓子を」

    京都de和菓子。京大出のボンが職人を目指すストーリー。京都文学賞読者選考委員賞。

    スイーツ好き、詳しくはないが和菓子にも大いに興味あり。なんつったって京の都です。想像力がそそられる。

    京大出、父の大病院を継ぐのを蹴って車のディーラーをしている若手社員の宮本。ある日ふと口にした、烏丸の有名和菓子店、洛中甘匠庵のわらび餅。興味を持ち、菓子職人を募集していることを知って申し込む。会社を辞め、行ってみた島原の洛中甘匠庵本店では、年配の大将が後継を探していて、素人の宮本は、応募してきた手だれの菓子職人2人と、名店の跡継ぎの座を争うことになるー。

    職人気

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    2025年07月08日
  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    京大卒で就職した主人公が、会社を辞めて好きだった和菓子職人を志す物語。


    300ページもない単行本であり、少し文字サイズも大きめのため、読みやすい。
    主人公の決意から修行、成果までよく言えばテンポ良く、悪く言えば少しアッサリ目に進んでいく。個人的にはテンポの良さが心地よかったです。

    職人気質なこの世界のことが十分よくわかる内容でしたが、実際はもっと凄いんだろうなぁ。けど和菓子のような唯一無二の繊細さを求められ、文化をも表現していくこの世界では、この本の重要なテーマでもある「継承」をどこよりも重視しなければならないのだろうと実感できました。

    エリート街道を歩んできた主人公が全く異文化の職に

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    2025年11月16日
  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    展開早いしところどころ気になる文章(なんか読んでいて違和感)もあったけれど、京都の風景と和菓子の描写が思い浮かんだのでほっこりしました。著者は福祉関係の方?みたいで認知症とか医療用語も出てきて、京都・和菓子・恋愛・認知症・医療など盛りだくさんです。

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    2025年10月07日
  • 今日も私は、ひとつの菓子を

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    納涼古本市は知識の砂漠だ。

    案の定、脱水症状を起こした私は、朦朧としながら盆の京都を彷徨っている。

    あてもなく立ち寄った本屋で平積みの本を眺める。あまりにも多くの新刊が陳列されている。その中に青字で「京都文学賞」と大々的に書かれている本があった。

    それが本書との出会いだ。

    京都にまつわる本が読めるなら─そんな短絡的な思考で手に取った。

    そこに描かれていたのは京菓子を取り扱った物語だった。

    帯にある「なんのために菓子をこしらえているのか」という問いが胸に刺さる。これが「果たしてお前はなんのために仕事をしているのか」という鋭利な矢にすり替わる。

    驚いた。日々の仕事から逃げるように訪れ

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    2025年08月19日