丸山ハシシのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
○本のタイトル『ショートケーキの苺にはさわらないで』
○著者名 凪良 ゆう(なぎら ゆう)
○イラスト 丸山ハシシ
○出版社 徳間書店・キャラ文庫
○ジャンル BL小説(SF要素が含まれている)
○入手方法 新品購入
◯どんな本?
アンドロイドとの切ない愛情や友情が描かれた心温まるBL小説。
予想を超えた感動的なストーリー展開が、私たち読者を魅了します。
切ない恋愛物語が好きな方や、アンドロイドや近未来の設定に興味がある方に特におすすめ!
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(主な登場人物の特徴)
○南里輝(なんりてる)
・主人公で14歳からの物語
・顔は悪くないが特別男前ではない
・黒ぶちメガネをかけている
・ごく普通の平均的な男子
・ 同性愛者
・大学ではドールサークルに所属
・ドールを愛するオタク
○シン
・裏ドール
・尋常ではない美しさを持つ
・感覚が鋭敏に作られている
・人に命令されたことは犯罪以外は断れない
○阿部ちん
・ 大学のサークル仲間
・話し方が独特
・友達想いである
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(舞台や世界観)
近未来の日本で、アンドロイドが人間に近い存在として普及している世界。
特に、性交用に設計された裏ドールが重要な役割を果たしている。
物語は、大学生の南里と彼が引き取った裏ドール・シンの日常生活を中心に展開し、戦争が彼らの暮らしに影響を与えていく様子も描写されている。
南里はシンとの穏やかな日々を守るため、様々な困難に立ち向かうが…
人間とアンドロイドの関係が深く描かれたこの作品からは、愛や幸せの意味を考えさせられる。
そんな感動的なテーマや切ないラブストーリーを、豊かな描写で体験できる世界観を楽しむことができるだろう。
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(ページをめくりたくなる展開)
この物語は、大学生の南里輝(なんり てる)と、彼が引き取った裏ドール・シンとの心温まる日常が描かれているが、同時に彼らの生活を脅かす戦争の影も存在している。
南里はシンとの穏やかな生活を守るために、数々の困難に立ち向かう姿が描かれ、思わずハラハラしながらも応援したくなるだろう。
物語の中で、アンドロイドとの愛情や友情の深さ、そして戦争が人の生活に与える影響について考えさせられた。
南里とシンの間に芽生える小さな幸せは、私たち読者の心を温め、感情を揺さぶってくるだろう。
序盤には少し嫌な気持ちを抱く場面もあったが、次第に穏やかな雰囲気に変わり、安心した気持ちで物語を読み進めることができていた。
しかし、中盤に入ると予想外の展開が待ち受けていて、思わず涙があふれそうになる。
幸せな瞬間と深い悲しみが交錯する中で、物語にどんどん引き込まれていくに違いない。
南里とシンの未来はどうなるのか?
最後まで目が離せない展開が続く。
そして、タイトルの意義が物語を読み終えたときにしっかりと理解できるので、タイトルを見ただけで物語の感動がすぐによみがえる。
切ないラブストーリーが好きな人には、特におすすめの作品だ。
凪良ゆうさんの才能が光るこの作品を、ぜひお手に取って読んでみてほしい!
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(ひとこと)
アンドロイドを題材にした作品はあまり読んだことがなかったため、新鮮に感じました。
穏やかな内容かと思いきや、予想外のストーリーが展開され、心がついていかず、涙が溢れそうになりました。
これほどまでに感情が揺さぶられる体験ができるのは、凪良ゆうさんならではだと思います。
切ないラブストーリーの描写が本当に素晴らしいと感じました。
凪良さんの才能を改めて実感した一冊です。
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Posted by ブクログ
凪良ゆうさんの過去作を新装版再販の一作。
舞台は近未来の日本。
恋愛の枠を拡張し、もはやジェンダーやジェンダーレスをも超えて、恋の相手に“アンドロイド”を設定したBL作品です。
近未来設定の必要性は、アンドロイドという存在だけでなく、「日本が戦争中である」という背景にもあります。
その中で、いつもの凪良さんらしい―少しオタク気質の男子たちが、まるで何事もないように大学生活を送っている姿が面白いのです。
なぜ、わざわざ戦時下という設定なのか。
読み進めながら首をかしげていたのですが、物語がラストに向かうにつれ、その設定が深く効いてくる。
この構成力と創造性こそが、凪良ゆうという作家が文芸としても受け入れられる所以なのだと感じました。
それにしても、魅力的なのは“裏ドール”という存在です。
現実のアイドール東京では、自分のドールをとても大切にしている方が多く、洋服はもちろん、瞳のカスタマイズやウィッグまで、関連グッズの広がりは果てしない。
まさに経済を回しています。
ドール専用のバッグに、自分の子を“見えるように”入れて運び、撮影ポイントでは自分ではなくドールを主役にして記念写真を撮る光景も珍しくありません。
私がドールに手を出す日も、そう遠くない気がします。
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Posted by ブクログ
【2025年125冊目】
人間と共にアンドロイドが暮らす世界。南里は裏ドールと呼ばれる性交用のアンドロイドに夢を見る普通の大学生。ある日、バイト先の風俗店で売られそうになっている裏ドールに出会い、咄嗟に貯金をはたいて引き取ることに。シンと名付けた裏ドールとの生活がスタートし、徐々に距離も近づいていくが、世間では戦争が苛烈化していて――。ラブ×ファンタジーの新装版。
凪良ゆうさんの新装版BL第三弾ということで、手に取りました。あらすじに「性交用アンドロイド」とあり、「おお、攻めてるな…」と思いましたが、読み進めていくうちに「ちょっと待って、思ってなかった展開になってきたな?!」と思う事態に。
2015年に書かれた作品ですが、今の世界情勢に照らし合わせるとよりリアルさを増していて、「マジでありそう」と思わせるところも凄かったです。生命ってなんだろうと考えつつ、シンプルに南里とシンのやり取りに泣けたりして。あとは母親とのやり取りもぐっと来ました。親不孝なのかもしれないけど、かといって責めることはできないというか。
AIが席巻していて、会話するとまるで人間のように答えを返してきますが、今はまだ学習した内容からそれっぽい言葉を吐き出しているだけ、と思っているのですが、いずれ本作のようなことになったりするのでしょうか。
ちょっと攻殻機動隊の話も思い出しました。セクサロイドが「助けて」って言ってるシーン。あれも古い映画ですけど、未来を描いてますからね。
しかし相変わらず感情を揺さぶってくるのが上手すぎる…めちゃくちゃ揺さぶられました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ阿部孝嗣は、14歳の時にドールの美優シリーズに一目ぼれした。美優シリーズは400万円ほどするので、大人になってお金を稼いで、マスターになることを夢見ていた。
中学高校大学と美優シリーズのオタクとして活動し、仲間もいた。
大学時代、同級生が、セックスドールとして作られたシンと結ばれるのにも一役買った(前作の「ショートケーキの苺には触らないで」)
ドールは人にそっくりのシンや美優(家事や介護用)のようなものだったが、
戦争が起こり、全ロボットが回収され、戦争の最前線に送られることになった。
戦争が終わって、壊れなかったロボットたちはスクラップになるか、顔をつぶして人には見えないロボットらしい顔にして、記憶チップを交換して、また市場にでるものもいた。
人と同じような顔をしているロボットは、違法とされた。
孝嗣は家の洋食屋を父から代替わりとして働いていた。今でも美優シリーズのオタクたちとはネットで集まったり、会ったりする。もう、あの綺麗な綺麗な美優ちゃんはいないけれど、相変わらず美優シリーズが好きだった。
ある時、最近常連さんになった芝という男に、1か月だけ預かってくれといわれて引き取ったものは、人間そっくりで美しい裏ドールだった。
違法なそれらはセックスドールとして、未だに裏社会でヤクザなどの間でとりひきされている。その1体らしい。
全てのドールを救いたいと思っている孝嗣は、そのドール高嶺をかくまうことに。
高嶺は愛想も悪く、扱いにくいドールとのことだった。
だが、接しているうちにだんだん心をひらいていく。
セックスドールなのに、自分に手を出さない、でもめちゃくちゃ優しくて世話をしてくれる孝嗣のことが不思議でしょうがない。
高嶺は目が覚めて誰かがマスターになった時からひどい扱いをうけていたらしい。何度もマスターが変わった。全部のマスターはひどく高嶺を抱くだけだった。
が、最後のマスターはそうではなく、一緒に出掛けたりしてくれたらしい。
その後、戦争に出されて最前で戦った。人間を守れというシステムが組まれているのに、その人間に人間を撃てと言われるのは、システムの矛盾になり壊れそうだった。でも、マスターに会いたい。
戦争が終わって記憶チップが抜かれてすべてを忘れて、スクラップになる寸前、裏取引に使われることになった。記憶チップは抜かれずすべての記憶がのこり、マスターも解除されない。
マスター以外とセックスをするのはものすごく苦痛を伴うようプログラミングされているが、裏取引される自分はそんなこともお構いなく次から次へと体を開かされていた。だから孝嗣もてっきりそんな目的だと思っていたのに。
孝嗣はそれをきいて、最後のマスターを探すことにした。オタクネットワークも使い、マスターを発見。関西にいた。だが、そのマスターは結婚し子供もいるので高嶺をひきとることは当然できないし、コード番号も忘れてしまった。だから解除もできないと。
芝が迎えにきた。渡すわけにはいかない。またあの辛い日々にするわけには・・
しかも、高嶺は1300万円でとりひきされるという。ずっと美優シリーズを買おうと思っていたし、他に趣味もなくお金だけはためていたので、そのお金を払うから自分に譲ってくれと頼むが、やくざたちはその商談の途中でも高嶺をうばいにやってくる。
親に店を頼んで、高嶺と逃亡する。
まぁなんやかんやあって。
最終的に、南里とシンのラストもでてきて(記憶があいまいだったけど、アメリカにに逃げた二人は、交通事故にあった南里もアンドロイドになって2人が壊れるまで人間より長い寿命になった)同じような終わり方になるのかと思ったら、
めちゃくちゃ悲しくて、ある意味とても幸せな終わり方をします。
そしてその時に、この題名の意味が分かる。
もう、号泣でしたよ。
泣いちゃダメなシーンで読んでたから、必死でしたよ。それでも涙は止まらなかったけど嗚咽にならなかっただけマシ。家で読んでたら声出して泣いてたわ。
昔からこういうの、弱いんですよね。
寿命の違う種族同士のCPって、どちらかは独りぼっちになってしまう。
その寂しさからはどうやっても逃げられないのがつらいよね~