石原莞爾のレビュー一覧

  • 最終戦争論

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    日本の未来を見据えて、今を動かそうとする思考の勢いを強く感じられる。世界の情勢を深く分析し、日本国民性も隈無く考慮した戦略論。今の日本を考えるには、実はぴったりな作品なのかもしれない。

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    2013年11月18日
  • 最終戦争論

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    なぜ日本陸軍が満州を欲し、華北を欲し、東南アジアを欲したのかその始まりの理由がわかる。
    彼らはトーナメントが存在すると思い込み、かつその参加権を日本が手にするべきだと思っていたのだ。

    ひとつになった世界は科学による恐怖の支配が想定されている。
    とんでもなく早い航空機が跋扈し、大量殺戮兵器が睥睨する世界であろうと。
    それだけでは倫理も道徳も無い無機質な冷たい世界に感じる。
    そんな世界に天皇による御心が加われば、
    精神的にも科学技術的にも完成された世界統一が成し遂げられると思っていたのかもしれない。
    石原にとって日本によるトーナメント制覇こそ理想の完成だった。

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    2013年12月10日
  • 最終戦争論

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    1940年の講演がもととなっている本書であるが、戦前の日本人が将来をどのように予想していたか(どこまで予想できていたか)がわかる有益な書である。

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    2011年09月11日
  • 最終戦争論

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    メモ
    英国は第一次欧州戦争の勝利により、欧州諸国家の争覇戦に於ける全勝の名誉を獲得しました。しかしこの名誉を得たときが実は、おしまいであったのです。まあ、やれやれと思ったときは東洋の一角では日本が相当なものになってしまった。それから合衆国が新大陸に威張っている。もう今日は英帝国の領土は日本やアメリカの自己抑制のおかげで保持しているのです。英国自身の実力によって保持しているのではありません。(p.42)



    どうも、ぐうたらのような東亜のわれわれの組と、それから成金のようでキザだけれども若々しい米州、この二つが大体、決勝に残るのではないか。この両者が太平洋を挟んだ人類の最後の大決戦、極端な大戦

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    2009年10月25日
  • 最終戦争論

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    真の世界平和のためには、犠牲を厭わずそれこそ全力での戦争をしなければならない。そ、そんな…。もちろん賛成はしかねるけれど、完璧主義的に平和ってものを考えて、真摯に戦争の意義を考えるのであれば、こういう結論になるのかも。だからこそ戦争をしなくてはならない、になるか、だからこそ戦争はしてはならない、になるか。その部分だけが結局賛成しかねる部分なんだろう。いまの世の中の戦争ってのは、結局石原莞爾ほどの真剣味を持たずにやっている。だからこそ、なんだかもっと罪深い気さえする。

    気に入った部分の引用
    「皆さんの中にも、秀才と秀才でない人がありましょう。けれどもたいした違いではありません。ナポレオンの大成

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    2009年10月04日
  • 最終戦争論

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    書店でたまたま見つけて興味を持ち、購入しました。興味深かったのは、古代、中世、近代、現代の時代ごとに、西洋の戦争の歴史を分析し、戦争の性質を決戦戦争と持久戦争に分類したり、兵制を国民皆兵と傭兵に分類したりして、最終的には、東洋文明の日本とアングロサクソンの西洋文明の代表であるアメリカとが、「世界文明統一」のための「最終戦争」を行う、と予言したところです。戦史の分析については、西洋に限定されており、上述のように一般化できるのか、判断がつかないところもありますが、1つの考え方としては理解できます。また、本篇は昭和15年に発表されたようですが、そうすると、その一年後の12月8日に真珠湾攻撃が起きてい

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    2023年05月13日
  • 最終戦争論

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    大日本帝国陸軍軍人である石原莞爾が1940年に発表した著作。1940年5月に京都での「人類の前史終わらんとす」の講演内容をまとめたもの。なかなか興味深い内容です。これから日本が突入するであろう最終戦争を欧米戦史や仏教などの観点から考察しています。ちょっと仏教のお話は微妙ですが、本職の軍人だけあって戦況の考察はさすがです。今では第二次世界大戦及び太平洋戦争の顛末を知っているので、ここに書かれた内容の当たっていた部分も間違っていた部分も分かりますが、当時の人たちがどう感じたか気になります。

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    2018年08月30日
  • 最終戦争論

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    奇才を極めた人の描く未来。最終戦争という考え方自体、核の登場とアメリカの一国覇権の今を見ると予言的という気がしなくもない。ただ、如何せん宗教的な赴きが入ってからややずれる。この1つのズレで全体が頓珍漢な預言書のようになってしまった。

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    2014年07月08日
  • 最終戦争論

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    歴史的名著であるといわれている本。
    いろいろなところで戦略的な思想という意味合いで
    紹介されている本。
    石原莞爾氏は多分、その当時における天才であった
    のだろうと思う。ただ所謂天才肌であり、その思考、
    戦略、方向性は正しく、細くても最終的な成功に
    向けた細い道は彼には見えていたのだろうが
    その実現力や人を巻き込んで実現していく力が
    乏しかったのではないか。でも個人的には好きな部類の
    偉人かと

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    2014年06月01日
  • 最終戦争論

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     言わずと知れた歴史的名著である.
     著者は関東軍作戦主任参謀として満州事変を主導したことが知られる石原莞爾中将であるが,本書は,彼が第16師団長時代の昭和15年5月29日に京都市で行った「人類の前史終わらんとす」という講演を立命館大学教授の田中直吉氏が速記・整理した小冊子『世界最終戦論』と,この『世界最終戦論』に関する質疑回答として彼が予備役編入(昭和16年3月)後に執筆したとされる原稿の2部から構成されている.
     したがって,前者の部分は口語調で,後者の部分は文語調で記されており,文章の印象は全く異なるものとなっていて面白い.
     さて,本書の内容に関してであるが,彼が欧州戦史研究と日蓮信仰

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    2014年02月24日
  • 最終戦争論

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    石原 莞爾の世界観を垣間見ることができる本。
    石原 莞爾の考えが全てこの本に表されているとは思わないが、このような事を考えながら第二次世界大戦に進んでいったことを考えると不思議な感じがする。

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    2013年05月01日
  • 最終戦争論

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    石原完爾の状況把握認識力は相当なものであったと感じることのできる一冊でした。
    戦争における戦術に対する考察もさることながら、当時の国際情勢に対しても鋭い考察を述べており、今読んでも、なるほど、と感心してしまうところがありました。
    後半には日蓮宗との絡めがありましたが、この部分も上手く持論と絡めて語られていると思いました。しかし僕としては、すこし呆気にとられてしまった部分もあります。
    未だに石原完爾を愛してやまない人がいるのにも、頷けるような気がします。

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    2011年10月19日
  • 最終戦争論

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    強烈な読後感を与えてくれましたが、評価に困る内容です。本書は著者の透徹した現状認識と日蓮信仰との奇妙な混交物ですが、前者があまりに的確であるゆえに無下にできないのです。

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    2011年05月15日
  • 最終戦争論

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    電子書籍の初ダウンロード本。楽しく読んだ。この時代の思想を代表する国家論なのかはたまた石原莞爾の異端思想なのか私には判断つきかねるのですが、巻後半の質疑応答を見れば質問者達の平衡感覚が現代の常識と変わらないのに気付く。みんな国情の不安定なのに不安を感じ、戦争の拡大を憂いていた。
    太平洋戦争は最終戦争か、持久戦争だったのか、再考かねて再読します。

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    2011年01月23日
  • 最終戦争論

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    宗教絡められると、??となってしまうのですが、宗教なしにでも、当時の世界状況等を見ていた人なんだなぁと思いました。

    …叶わないことだけれど、読み終えて思ったこと。

    「あなたは、今の日本をどうご覧になりますか」

    聞いてみたい、どうしたらいいのか。
    叫べどもがけど、押し流される自分にカツを入れたい。

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    2010年12月25日
  • 最終戦争論

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    非常に興味深い内容でした。
    とにかくこの人頭がいい。

    宗教を盛り込む点、軍人のため若干の(かなり?)固定観念があるのは仕方がないですが
    それはともかく昭和10年代で過去からの分析、洞察力がずばぬけてる。

    決着戦争・持久戦争の論なんてのは今でも十分通用するでしょう。なるほど。

    今生きてたら首相になっててほしいな。または評論家。
    俺が望まなくてもなってる気がするけど。。。

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    2009年10月04日
  • 最終戦争論

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    戦争を冷静に分析し、戦争たちの後に来るべき最終戦争について予言する。西欧と中東がイデオロギーに基づく戦争をしているいま、最終戦争は来そうにない。彼が予言しけれなかったのはなぜ名なのか、予言を今に当てはめれれるところはどこなのか、考える必要があるだろう。「戦国時代には日本で内戦がなくなるとはだれも思わなかった。」など鋭さを堪能して、宗教論をバカバカしいと嘲笑うのもアリかもしれないが、もっと学ぶべきところはあるのではないかと思う。

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    2009年10月04日
  • 最終戦争論

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    日本の現代史において、「なぜ太平洋戦争のような明らかに負けが決まっている勝負に突入してしまったのか?」という意思決定の誤謬を問うことは、恐らく最も重要な論点の一つである。その論点を考える上で、関東軍参謀として満州国という理想を掲げて日中戦争を引き起こしながら、東南アジア・太平洋への戦線拡大には批判的であり軍部を左遷された天才的軍人、石原莞爾の思想を知ることも、また極めて重要であろう。

    石原莞爾は日本の陸軍にとっては明らかに異端児であり、その思想の論理性や明確な絶対平和へのビジョンについては、驚愕せざるを得ない。そして、日本の左派はこれに対抗できる論理を、ロシアからの借り物であるマルクス・レー

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    2018年09月24日
  • 最終戦争論

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    石原莞爾 「 最終戦争論 」危険な本だと思う。

    論理性は欠いているのに 「最終戦争が終われば 平和になる 」という 戦争プロパガンダ的メッセージが 宗教のように 頭に入ってくる。兵器の破壊力を低く見積もっていることも危険

    アメリカ、ヨーロッパ、ロシア、東アジアの4つの世界が破壊兵器による最終戦争を経て、1つの世界のみが勝利したときに平和が訪れるというもの

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    2018年03月14日
  • 最終戦争論

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    満州事変を演出した石原莞爾による戦争論。東アジアとアメリカとが激突する最終戦争の後、世界は統一され戦争のない社会へ移行すると説く。
    陸軍大学校出身のエリートという背景と自身が熱心な日蓮宗徒であったこととがあわさって形成された特異な戦争観で、ほとんどお伽話だし話半分くらいで聞いておけばいい内容ではある。
    とはいえ、そういうものを熱心に聞いて議論した時代が半世紀ほど前にはあったという事実はおさえておいて損はない。

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    2016年03月06日