烏谷昌幸のレビュー一覧
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リアル本にて。
「となりの」とあるように、想像以上に身近なものとなっている、「陰謀論」について、その定義と「陰謀論」が世界に与える影響について考察している。
まず「陰謀」は実際に存在する(実例としては北朝鮮による拉致など)前提として、「陰謀論」は充分な根拠無く信奉されている(つまり信憑性の低い)「陰謀」としている。
その上で、SNS及びネットサービスのリコメンドによるエコーチェンバーによって、「陰謀論」の生成・発展がより簡単に、「陰謀論」を知ること・何度も触れ続ける確率がより高くなっている。
さらに、ドナルド・トランプのように、「陰謀論」を利用して政治活動を行う人物も現れ、これまでは一部の人々 -
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これはとても面白かった。「陰謀」ではなく「陰謀論」の本というのが興味深かった。人は信じたいものを信じるし、見たいものを見るという心理に基づくもので、自分はできるだけニュートラルだと思っていても知らないうちに固定観念といった「陰謀論」に陥っているかもしれない。
ある国の強烈なインパクトを持った政治家がこの「陰謀論」を巧みに利用し、民衆の感情に訴えかけ、支持を伸ばしていくという流れができている。現実に起こっていることだからこそ、恐ろしい。きちんとした知識を持ち、警戒を持っていないとアッっという間に騙されてしまう。
古くはナチスの台頭にもつながったユダヤ人陰謀論が世界を揺るがす大きな戦争にもつな -
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最近、陰謀論や過激な主張が身の回りにあふれ不安感が増している。外国人問題や中国による不動産取得の問題も真実と不安を煽る陰謀論が混じっているように思う。
本書は陰謀論なぜ生み出されるのか?という問いに対して二つの仮説を提示する。ひとつめは世界をシンプルに解釈したいという人間の欲求。ふたつめは大事なものが奪われる剥奪感。このふたつの仮説をもとにアメリカのトランプ現象をケースにしながら論を進める。
最も印象的だったのは、政治的な不満を抱えるのは必ずしも貧しい人ではなく、財産や地位、誇りなど失われるものをもつミドルクラスであるという点だ。彼らの剥奪感がニヒリズムを生み、陰謀論を生む。本書ではアメリ -
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近年、陰謀論が世界のあちらこちらで蔓延しているが、著名な陰謀論を取り上げて平易に解説している本。
比較的古い話でいうと、ナチスも取り上げられており、ヒトラーの演説能力を過大評価すべきではなく、「ホロコーストは、全体主義的な恐怖政治と陰謀論が一体化する中で生まれたもの」ではないかという考察が示されている。
また、「グレート・リプレイスメント」という陰謀論(何者かの計画によって移民が欧米社会に大量に送り込まれているという内容)が、欧米で異教徒・移民に対する銃乱射事件を惹き起こしていることも語られている。
これは日本でも他人事ではないだろう。
本書と直接関係はないが、昔、「陰謀のセオリー」という映 -
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陰謀論入門書。読みやすい!
この本の前に「トランプ信者潜入一年」を読んでいたので、かなり入って行きやすかった。
十数年前、知人と飛行機雲の成り立ちについて話していた。「トモダチに『標準空間というのがあって、それに合わせて雲の量を調整するために飛行機雲は発生している』って言う人がいた」という話を聞いて、当時はそんな変わったこと言う人がいるのか〜程度にしか思っていなかったけど、あれは古の陰謀論のひとつだったとかも、とこの本を読んで答え合わせできた感覚。
「日本の幸福な衰退」がパワーワードすぎる。格差の苦しみをバーチャルなものに求めているのか…?もし本当にそうならなんか気持ち悪い。
私も、スト -
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ケネディ暗殺事件、9.1、1事件、3.11、東北大地震、日航機123便、墜落、事件、安倍元首相、暗殺事件、などを様々な事件をマスコミは正常に報道しているのだろうか?報道できない大きな力が裏で働いているのではないか?いわゆる陰謀論と呼ばれるものが、私の思考と一致するものが多く、私は陰謀論者では無いのだろうか?と思うことも時々あった。
本書ではポピュリズムと陰謀論について興味深い考察が述べられている。
ポピュリズムとは世の中をエリートと民衆に区別した上で、民衆こそが正義であり、民衆の声に忠実に行動しなければならない、と言うのがポピュリストの大原則です。ナチスの大東も、様々な宗教の起源も、大きく見れ -
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リハックで知り、気になったので購入。
面白い‼️ぜひ読んで‼️
今を生きる全ての人に、基礎教養として必要な知識が詰まってます。
みんな陰謀論予備軍だとわかります。もちろん私も。
先の参院選で何が起きてるんだろうって気になった方、トランプ怖い気がするけど何が起きてるの?って思った方には特におすすめです。
陰謀論、ポピュリズムなど、よく耳にするけど定義がよくわからないし、話者によるブレの大きさが気になってたので。それらの成り立ちや代表的事例が紹介されておりするする読めます。
陰謀論にハマりやすい人の特徴も思ってたのと少し違くて意外でした。
本当いつハマるかわかんなくて怖い。
常に警戒 -
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第一次世界大戦の敗戦国となったドイツは、
戦勝国に多額の賠償金を請求され、貧困にあえいだ。
そうした中に「ユダヤ人のせい」という陰謀論がわきあがり、
これを利用したヒトラーが国民の圧倒的支持を受け政権に上り詰め、
その勢いでユダヤ人を虐殺した。
歴史は教えてくれる。
デマ、陰謀論に政治家が力を与えれば、大虐殺は起こりうると。
4年前大統領選に敗れたトランプは、選挙は不正だというデマを流し、
その煽動により群衆が米議会を襲撃した。
これもヒトラーと似たようなものではないか。
あの時は奇跡的に終息したが、その先般であるはずのトランプは
さらに力を蓄え、大統領に復帰、自分の思想?にあわないもの -
Posted by ブクログ
陰謀論ってほんとに一部の人達が信じている、何処か遠いものだと思っていたし、しかしそういう無関心が無意識的に間違った方向に向かってしまうことが自分にも有り得るという危機感もあり、この本を手に取った。
内容としては、アメリカにおける政治においての陰謀論が主で、他には世界大戦におけるユダヤ陰謀論なども取り扱われていた。陰謀論の入門書としてとても最適だと思う。筆者が繰り返し、「陰謀論が一部の人から生まれるのではなくSNSが普及し誰でもどのような考えにも触れることが出来るこの社会で、誰しもがその発信者になり得る」と強調していたのがすごく印象的で、根本的な陰謀論に対する考え方として絶対に忘れては行けないな -
Posted by ブクログ
どこかでこのタイトルを見て
「あっ、読んでみなきゃ」と思い手に取ってみました。
最近はSNSのおかげか、
これは陰謀論では?と思うようなことも多々あり、
そういった環境の中、どう考えて接していけばいいのかヒントがあればと考えていた自分がいました。
陰謀論ってなんでこんなに人々に受け入れられるんだろう?
と疑問だったのですが
なにかを奪われるということや
簡単に物事を考えたい心理から
陰謀論にハマりやすいということを分かっただけでも読んで良かったと思えました。
これからどうしても色んな情報と一緒に生きていかなければならない中で、自分のすぐとなりに陰謀論がたくさん語られていることは心にとめて -
Posted by ブクログ
『隣のボノボ』の続いて『となりの陰謀論』を読みました
どうやら我々のとなりには色々いる(ある)らしい
それにしてもだよ
もうほんとあれね「陰謀論」が楽しいジョークだった時代は終わりを告げたってことみたいよ
ファクトチェックって何よもう
そんなんしてたら『ムー』なんて2秒で発禁やないか!
だいたい「不正選挙」とかないっての!
あんなんで議会とか襲っちゃうとか、マジ無理
陰謀なんてないってほんと
なんでこんな世の中になっちゃったかな〜
全部トランプが悪い
全部トランプの陰謀
わいのお小遣いが少ないのもトランプの陰謀(お前が一番毒されてるやないか)