村田聡一郎のレビュー一覧
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基幹システムを刷新する際に、PJ関係者が読むべき本です。ホワイトカラーと言われている方々も読むべき本です。
個人技によるフィジカルな戦いから、ソフトウェアを活用したデジタルな戦いへ移行した。戦い方が変わってしまった点に経営層や幹部層などが気づけるか?気づけないか?にあると思います。
ホワイトカラー層が扱う仕事は「情報」なので、データ加工やデータ抽出などは、ソフトウェアへ任せることができます。
手作業によるExcelバケツリレーは無くさないといけないですし、ホワイトカラー層の仕事を職人化(属人化)させてはいけないです。より複雑な手作業(業務プロセス)にして価値をアピール人が生まれることにつ -
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これは良書です。
よくある「生産性・パフォーマンスの向上のための仕事術」ではなく、むしろ、ホワイトカラー(ブルーカラーも)は頑張っているし質も高い、という事実が土台となっています。
つまり、ホワイトカラー「の」生産性が低い、のではなく、ホワイトカラーの生産性「を」低くしている”障壁”は何なのか、を非常に解像度高く説いてくれているので、読んでてあるあると首を縦に振ることばかりでした。
個人・現場ではなく、むしろ経営・マネジメント層が読むべき本です。著者がSAPの方なので、結論としてはERPを導入して一元管理しろということなのですが、システムを業務に合わせるのではなく、業務をシステムに合わせる、且 -
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仕事における「定型」「非定型」「グレーゾーン」を考える。定型の仕事をしてはならない。
時間は代替の効かない唯一の資源である。その為、定型の仕事に時間を浪費してはいけない。
定型の仕事はシステムにどんどん任せて、非定型の仕事に時間を費やす。
グレーゾーンはその本質を見極める事が肝要であり、最適化を図っていく。
その際に、常に顧客に向かった「全体最適化」を目指すこと。「部分最適化」には目を向けない事が重要。
全体最適化を図れば、部分最適化が後退したり犠牲になる場合もある。そこに固執すると全体が最適化されず、結果として顧客に向けた生産性向上に繋がらないのである。
木を見て森を見ずである。 -
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ホワイトカラーのエクセルのバケツリレーは面白い。
ちいさな成功体験に支えられた日本のホワイトカラー。
<書評より>
工場は少人数で回せるようになったのに、売上に比例して事務職員が増え続けなくてはならないのは、なぜなのか。
複数の関連会社のシステムが個別に管理され、情報一元化のために膨大な労力を割かなくてはいけないのはなぜなのか――?
ブルーカラーの現場では生産性アップが進んでいるにもかかわらず、ホワイトカラー業務の生産性は、思うように改善されていない。
なぜ、日本企業のホワイトカラー業務は効率が悪く、生産性が低いのか。
その理由は、多くの人(主に経営者)が、「ホワイトカラーの生産性を高める方 -
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日本と比べて雇用に柔軟性がある欧米企業は、効率が上がって社員数が減らせる状況であれば当然そうする(P203~204を参照)。ホワイトカラーといえど例外ではない。定型業務しかやらない・できないホワイトカラーは(5章で詳述するように)デジタル時代にはコストでしかなく、そうした事務職が減っていくのはむしろ自然な流れであった。
ただしこうしたシフトは10年以上の時間をかけて少しずつ起きたので、多くのホワイトカラーがいわゆるリスキリングし、「ヒトは非定型業務に特化する」という流れに対応していくことができた。企業の側もできるだけ解雇は避け、『他の仕事をしてもらうよう務めた。また、売上と利益が順調に伸び -
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世界と比べて生産性の低さが指摘される日本。デジタルの特質とそれを踏まえた活用の仕方について、わかりやすく説明されていて、思わず自分の会社で実践したくなる。
物をたくさん作ればそれぞれのコストがかかるが、デジタルであれば一度作ってしまえば、2つ目以降はほとんどコストかからないというのは、当たり前のようだが、デジタルの強みを言い表しているように思える。
また、一企業に長く勤める雇用形態をとる日本が、例えば社内システムの構築においても、現状維持を最優先に考えるベテラン社員にいい顔をしようとして時に非効率的な選択をしてしまうのに比べて、プロジェクトごとに雇用される海外においては、目の前の限られた予 -
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なぜデジタルなのか
コマツは、もともとは夜中に建機が盗まれてATM強盗に使われていたものを、「盗まれたらエンジンをかからなくする」センサーを付けて、盗難を防止したのがきっかけ。そこにエンジンの稼働時間、燃料の残量や各センターを付けてコマツに送る仕組みにした。
※最初はクライアントの課題解決だった。
エレクトロニクスに振り切る!という方針の中で、GPSを使って面白いことができないか?を議論していたが、再び本義回帰へ舵を切った。その時にエンジニアが手すきになり、自社開発できた。
建機は頑丈に作られているが故障しやすい。1台の建機が止まると、現場全体を止めてしまうこともある。すると、その日に -
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ネタバレトヨタ生産方式は、機械化→自働化→省人化→少人化、の順で進む。最後は人数を減らすこと。
ホワイトカラーの仕事では古いものを無くすことは難しい。添付ファイルのPPAP(パスワードを別メールで送る)など。一度始めると無駄とわかっていても辞められない。
少人化はホワイトカラーの仕事には適用されない。グレー損業務があって、その増減で人の仕事を調整するから。パーキンソンの法則=仕事時間いっぱいまで仕事はかかる。
会議は原則ではなく例外。
仕事はPCを通して行っている職種。
Excelのバケツリレーという無駄。
日本のカイゼン文化が生産性の上昇を不可能にしている。
部分最適の山は全体最適にはならない。
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ネタバレ◆インダストリー4.0
カイゼンだけでなく、工場の前後工程をデジタルでつなぐ
◆デザイン思考とは
手法ではなくマインドセット(考え方)
GE
MRIをアドベンチャーに見立てたラッピングで
安価に子供の恐怖心を無くす
①課題解決の手段
②顧客の立場
③プロトタイプ志向
合理的判断は破壊的イノベーターン負ける
◆SAP
「多言語・多通貨・多制度」で発展
Place 新規事業は場所を切り離す
People 外部の人材
Process 思考のフレームワーク
ソフトは作るから使うへ
パッケージソフトを組み合わせて使う
カスタマイズを避ける
コスト -
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ネタバレややSAPの宣伝色があるが、今のビジネスの向かっている方向を事例中心にさらっと読める本。自社の比較優位+デジタル技術で今のビジネスを改善するのではなく、新しい価値を提案するべし。(1)Marginal costがゼロ、(2)リアルタイム、(3)キャパシティ無限、(4)データが残る→予測、(5)自動化によりパーソナライズ可能というデジタルの特性+ものを切り売りするのではなく、ものがもたらす価値を継続的に提供し続ける仕組みを売るというシフト、オープンプラットフォーム化等の方向性がヒントとなる。後半のデザイン思考についてはいまいちよくわからないお題目的なことしかないので、別の本を。