藍峯ジュンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「報告書に載らなかった“怖い話”」と謳っていますが、そこまで「怖い!」という感じはしませんでした。でも、だからこそ「怪談“実話”集」というのは本当なんだろうな…とも思いました。
著者の方は「本格的な文章を書いたことは一度もない」そうですが、とてもそんな感じはしません。怖さや話の展開に無理がないので「そういうこと、あるかもしれないなぁ」と、読んでいて素直に怪異を楽しむことができました。
鑑識作業中、靴も履かずに早歩きでヒタヒタと通り過ぎる素足を見てしまった『見えざる証人』、交通事故現場で被疑者立ち会いの検証中、ベッドライトの前をゆっくりと横切る人影に気づいてしまう『照射実験の夜』、一度は心を -
Posted by ブクログ
怖さは私には殆ど感じることが出来なかった。
ただ、当然と言えば当然だが、リアリティはあった。
筆者自身、また登場人物が警察官であった、或いは今も現職であると言う事実と、その筆者の澱みの無い筆致が、話の真偽を強く真実へと担保している気がしてならない。
そして結び近くの公安案件…
政府と結び付いている都立呪術高専や比嘉琴子のバックにある組織とか、それぞれの作中では勿論架空の存在だが、現実世界にもそういった組織が無いと強ち否定はしきれないのでは?
自らの体験を真摯に語る警官の方々、その語り口がそういった組織を、そして彼らが対峙するナニカの存在をリアルにさせている。
こりゃ、いるな!