森晶羽のレビュー一覧

  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    イランはシーア派イスラム教独裁政権下での女性抑圧、スンニ派への抑圧、経済の悪化という悪評で知られている。
    しかしイランでの抗議運動が実際にどのような形で起こっているのか、浅学ながら私はこの本で初めて知った。
    組織的なリーダーがいるわけではなく、一人一人が勇気を出して抗議し、それぞれが徐々に呼応しあって大きな畝りになっていったのだ。
    市民生活ではヒジャブを外して抵抗の意を示す人、それを通報しないことで静かな抵抗に参加する人が多いと知って驚いた。
    女性達の勇気に敬意と連帯を表する。

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    2025年03月22日
  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    ネタバレ

    2022年末、イランの旅

    著者はブーヴィエ『世界の使い方』(旅行記)を読み、人生でやるべきことー世界を見つめ書くこと、を見出す。

    2022年9月若い女性が「不適切な服装」をしていると警察に連行され脳出血で死亡、その後国内で抗議デモが頻発というイラン国内の状況の中、2022年末に著者はイランに出発。最初の宿から危険が迫ったが著者は自身の憧れを完遂するため宗教が政治を凌駕している国でタフな旅を続ける。だが、ある日突然に旅はあっけなく終わる。

    訳者さんの解説から読んだほうがいいかもしれないぐらい私はイランに対して無知だなあと感じました。2025年現在のイランも世界もどうなるのかさっぱり分からな

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    2025年02月26日
  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    〝今〟のイランを伝える紀行文。
    シビアな内容もこれだけ軽妙に伝えられるのはすごい。
    この著者にぜひ日本も旅して書いてもらいたい。

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    2024年11月02日
  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    ニュースでは、「イランの最高指導者である宗教指導者の〇〇氏は〜」とよく聞くが、宗教指導者が政治のトップにいるというのは、つまり、宗教の名の下で様々なことが体制側に都合よく解釈され、勝手に罰則が設けられ、体制を批判するものには人権はない、という世界のようだ。中東のテロ事件でよく聞くイスラム教原理主義の人たちは、暴力的で女性を虐げる、という印象を持っていたが、国民への締め付けがほんの少しだけゆるいだけで、まあ、似たようなことが起きているようだと感じた。
    イランのことをあまり知らずにいたので、こんなふうに抑圧されている国だったのか、と驚いた。

    よく考えたら、イランだけでなく、世界のあっちでもこっち

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    2025年07月01日
  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    まず、イランの情勢に対してあまりに無知なため、読み進めるのが大変だった。フランス(ヨーロッパ)からの視点が体感として理解できなかったので、感情的に共感できる部分が少なかった。(後書きが丁寧に書かれており、これでだいぶ補足できた。)
    しかし、この本が提起する問題は普遍的なもので、一皮剥けば世界はこのようになりうるという恐怖と、いかに自分が世界に対して鈍感なのかを思った。
    この本がフランスではベストセラーとのこと。島国で安穏としていると足元がぐらぐらしていることに気がつかないのかも。

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    2025年05月23日
  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    残酷なイスラム共和国の在り様や人々が、フランス人の素朴な上から目線で詩的に素敵に語られる。訳者の解説がよく配慮されており、この解説のお陰で本としてのバランスが回復されている。
    男女とか◯◯人といった括りで語れるほど世の中単純ではないね。ダゲスタンやアフガニスタンの人にとってイランが逃げ込める先でもあるように

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    2025年03月26日
  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    軽く読める、恐ろしい程に。
    それだけ、この執筆、視点、分析が適当なものであるか、些か疑問に終わった読書。
    筆者は、元サッカー選手という異色なキャリアを持つし、出す本は全てベストセラー・・正直驚く。
    日本は外国かぶれだから、この作家がそういった履歴を持つだけで、この本が素晴らしいと思う事はやめてほしい。

    頁の文字配置がぱらっとしているし、空間が多いので読み易いのだろうが、中身のシリアスさは逆説的に、筆者の「欧米的、先進国的視点」を伺わせる。

    歴史的に言えば、とてつもないものを持つこの国。
    今は石油問題、中東問題、シリアとの関係などでムスリムの国の最たる存在と思われるだろうが実はかなり複雑な多

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    2025年03月15日
  • 傷ついた世界の歩き方:イラン縦断記

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    イランのリアルがわかる本です。
    抑制された人々の怒りが伝わります。
    西洋化が全て優れているわけではありませんが、選ぶ自由はあるはずです。

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    2025年02月02日