入夏紫音のレビュー一覧
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ネタバレ著者初読。パイセン本。
入夏紫音著『古川くんと二ノ瀬さん』は、派手な演出や過剰な感情表現とは一線を画した、静かで繊細な青春小説だ。不器用で言葉少なな古川くんと、どこか距離を保ちながらも確かな優しさを持つ二ノ瀬さん。2人の関係は、いわゆる「恋愛」という枠に収まりきらない、どこか曖昧で、それゆえにリアルな温度感をまとっている。物語は大きな出来事に頼らず、日常の中にあるわずかな心の揺れを丹念に描いており、その静けさが読者の心に深く染み渡る。互いに無理をせず、ただ隣にいるという関係の尊さを、改めて思い出させてくれる一冊だ。感情を説明しすぎず、行間に託された思いが余韻となって残る本作は、日々の喧騒に疲 -
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甘々ほのぼの青春ミステリー
古川くんと二ノ瀬さんという仲良しな男子高校生と女子高校生が探偵役となり、日常ミステリーからもう少し深い謎まで解決しようとする。
その過程で二人のほのぼのとした関係性を読めたり、古川くんの現在を作る過去に触れたり。
ミステリーがメインではあるけれども、青春の日常を読める作品としても面白かった。
各編のラストを読者に委ねるのが著者の作風なのだろう。これも作品について読後も色々考えられるし、再読を促され面白かった。
二人の活躍をまだまだ読みたい。この登場人物での作品が生み出される事が楽しみです。
それくらいいい作品でした。