マシュー・スチュワートのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ著者のコンサルタントエピソードとマネジメント思想の歴史や批判的な考察などが交互に挟み込まれて並行して話が進んでいく変な本だった。
ビジネスってハッタリなんだなと言う印象。
本書の中で一番好きな箇所を引用する。
「教祖たちによる未来予測の記録が嘆かわしいものである一方で、過去の予測は常に素晴らしいものだ。」
「教祖が提示する理論はすべてを説明するが、一切予測をしない。なぜなら、それは実のところ理論ではないからだ。」
金言だと思う。マネジメントの思想家たちはマネジメントを科学だと主張するが、教祖と皮肉られる通りそれは宗教なんだと思う。 -
Posted by ブクログ
哲学の博士号を持つ著者が、偶然コンサルティングファームで働き出し、ペテンじみた仕事で高給を得ながら会社が崩壊、訴訟沙汰になりつつ辞めるまでの自伝と、メイヤースやドラッカーなどのマネジメント理論史の解説が、交互に出てくる妙な本。通して読むと、コンサルティング業界って、実務も背景の理論もすげーうさんくさいなと思ってしまう。
また、アカデミズムに属する経営学や、「ビジネススクール」との微妙な緊張関係の話もおもしろいが、このあたりはぶっちゃけ、アカデミシャンではない自分にはどうでも良いなあとも思う。アカデミズムの範疇になくても、「役立つ部分だけ使えば良くない?」という想いは抜けきれないんだよな。