古舘佑太郎のレビュー一覧
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大好きで、大切な本になりました。
気を緩めればいくらでも深刻な方へ傾いていきそうな事態のはずなのに、ユーモラスが常に低流にあって、そしてことあるごとに前を向く。その筆致が圧倒的に読む手を進めさせます。
常に明るい軽やかさが文章を引っ張っているのに、どこか安っぽい嘘には感じず、そこに説得力を見てしまえるのはなぜか。それはおそらく、書き手の実体験からひり出された言葉だからかと感じました。実感がとても伴っていて、それが著者にとっての真実である場合、そこには必然的にオリジナリティが宿る。そうなれば読み手は感銘を受ける。説得される。
自分の中で折に触れて読み直したくなる文章がいくつもありました。 -
Posted by ブクログ
めっちゃくちゃ面白かった。ハプニングって一つ一つじゃなく、立て続けに起こるよな〜と身に沁みる。旅嫌いで潔癖症の古舘さんが二ヶ月の放浪を通して、自分自身や旅することの意味を見つめながら試練を乗り越えていく。
読みながら自分とめちゃくちゃ相性が良い本だなと思った。こんなことやりたい、が詰まっていた。出版予定がなかったらしく、全てを赤裸々に綴ってくれているのも良かった。
あらすじ
32歳でバンドを解散した古舘さん。その報告のため先輩ミュージシャン、サカナクションの山口さんの元を訪れると「カトマンズに行け!」と命じられる(ここ詳細は読んで)。そして追い出されるようにバンコクへ。
自分自身も未来も -
Posted by ブクログ
旅嫌いなのに、放浪することになってしまった。
そのフレーズだけでなんか面白そうだなと思って手にとった。
山口一郎さんも言っているような、著者の、なんか憎めない奴感が文章からも伝わってきて、スラスラ読むことができた。
嫌な出来事があっても、それは自分がその土地に馴染めなかったのが悪いんだと言っていたりして、著者の優しさが伝わってくるところもあった。
色んな人や価値観との出会いは素晴らしいなぁと思ったが、随所に出てくる虫や汚い場所だったり、治安だったりが、自分には到底真似できない…と感じさせられた。そんなおそらく旅嫌いな私でも、ほんのちょっと旅した気持ちになれたり、世界の、日本とは違った価値 -
Posted by ブクログ
著者については何も知らなかったが、面白そうなタイトルと紹介に惹かれて読んだ。
潔癖症でせっかちな著者が旅の途中でどんどん変わっていく様やアジアのパワーを感じることが出来て面白かった。
2ヶ月の旅で人間が変わったのかと思ったが、後書きで旅のスポンサーのサカナクション山口氏に「あいつは何も変わっていない、今度は北の方に旅に出させるか」と言われていたのが面白く、またこれが真理なんだなぁと思った。
最後の方の文章で今を生きるというようなことを書かれていて、仏教の悟りに近いのを体感していてちょっとびっくりした。(ちょうど仏教の本も読んでいる途中だったので、内容がスッと入ってきた)
時間とお金があれば自分 -
Posted by ブクログ
東南アジアの旅行記ってなんでこんなに面白いんだろう。美しいヨーロッパの国々や、例えばアメリカなんかの旅の日記には全然興味が持てないけれど、アジアやインド、アフリカの話はどうも面白くてたまらない。
東京生まれ東京育ち、潔癖症、旅嫌い。あまりにも行き先とのギャップがありすぎる。よく無事で、それも晴れ晴れとした気持ちで帰って来たなあと感心してしまう。
本当に率直に書かれていて、旅先での名所や料理を全然褒めないのが面白い。疲労や不安に苛まれる姿は可哀想なんだけれど、どちらかというと山口さん(旅に送り出した張本人)の気持ちで読んでしまい、ニヤニヤしながら楽しんでいました。
ベトナムとカンボジアは私も -
Posted by ブクログ
audible128冊目。
自分探しのために旅に出ます、というのは、見方によっては「逃げ」じゃない?と思っていたりしましたが。
「自分を探したいから、自分から旅に出よう!」と、ある意味主体的に考えて行動している点で、この著者とは異なります笑
著者は旅嫌いだし、潔癖症なのにアジア放浪。他者からの勧めというか強制?で、やることもないから仕方なく、他者のお金を使って旅に出るという。
スタート地点がカオスでした。
が、旅の中で、どうしようもない自分に気付いたり、ちょっと考え方が変わったりと、価値ある経験をされたのだなあと思いました。
ご本人の朗読なのが、また良かったです。