舛友雄大のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
中国人富裕層が日本のタワマンを買って暮らしてる、
なんて話は漏れ聞いてはいたが、
こういう背景があるところまでは十分理解していなかった。
ある程度想像はついてはいたというものの、
日本に来ている富裕層に、こういう考え方を持った人たちが
それなりの数いるということは、衝撃的だった。
この本では、一人の中国人女性の餓死?(?)をきっかけに
著者が日本に来ている中国人富裕層に取材を重ねた結果が載っている。
その背景はまとめると
・悪化を続ける中国の受験戦争を避け良質な教育を求めてくる一家
・割安なタワマンなどを通じて資産保全を図る中年層
(中国では不動産保有は認められない)
・毒された情報空 -
Posted by ブクログ
とても面白かった!
「中国人は悪いことばかり考えていて、日本を占領するために実質植民地にしに来ているんだ」くらいの認識でいた気がする、いやいたと思う。
だけど、そうではなかった、「潤」してくる中国人はむしろ中国から「潤(run)」している=逃げて来ていて、中国では得られない子女の教育と、固有の資産保全、または言論の自由を求めて来ている人も多いのだそうだ。(もちろん100%そうなのかは分からないけど)
中国では高校受験の時に高校や大学に進学できる層と出来ない層を振り分けられて、苛烈な教育戦争に落ちこぼれたら大学にも行けず職業訓練校などにいくしかなく、下手すると一家ごと没落してしまうそうだ。 -
Posted by ブクログ
日中新時代。副題にある富裕層だけでなくバリエーションの多い取材対象に、著者の多様な人脈と取材力をみた。
互いに、日本人だから〇〇、中国人だから〇〇、といった取り上げ方をしてわかった気になっているレベルでは知り得ない生の声に、こちらも様々な感情を喚起させてくる。
観光客としてだけでなく、隣人としてのインパクトを増してくるだろう中国の人たちの理解を深められた。日本人としてどう向き合っていくかの観点の頭の整理にもうってつけ。
なお、人名や表現の漢字に中国語読みも振られていて、ちょっとした学習用にも良いかも。
著者のPodcastも今後聴いてみようと考えた。 -
Posted by ブクログ
「日本へ大脱出する中国人富裕層を追う」
そんな見出しに釣られて読んでみた。
・割安なタワマンなどを通じて資産保全を図る中年層
・悪化を続ける受験戦争を避け良質な教育を求めてくる一家
・毒された情報空間から抜け出し自由な言論空間を享受したい知識人
・行き過ぎた愛国主義を恐れるうちに安心安全なリタイア生活を過ごしたいと思うに至った経営者
そういった人々を「潤」(ルン)と中国では呼ぶらしい。ではなぜ「潤」の人々はアメリカやヨーロッパを選ばないのか。日本は 先ず物価が安い。安全安心。ビザが簡単に取れるなどなど。
東京はもちろん、北海道、大阪、福岡、地方でも急激に中国新移民が増えているらしい。
あ -
Posted by ブクログ
自分にとって目新しい情報は特になかったが、取材とデータでよくまとめていると思う。最初と最後が少し情緒的に過ぎたのはマイナス。タイトルの「潤日」というワードを日本で一定程度認知させたのはプラス。
Audible版の朗読については難点がふたつある。ひとつは、リテイクした部分を後で貼り付けたためか声のトーンが突然変化して聴き苦しいことがあること。もうひとつは中国語の発音を四声無しのカタカナ読みするので、何を言っているのかわからないこと。
【目次】
第1章 世界の現象としての潤
第2章 タワマンに住む人々
第3章 新お受験戦争
第4章 引退組企業家安住の地
第5章 独自のエコシステム
第6章 地方 -
Posted by ブクログ
「中国人の爆買い」「中国人のビザ取得の緩和」などといった、表面的な事実しか報じられないことにより生まれた余白のせいで、移民に対する反中の意識が生まれている。しかし、その一人ひとりを取材して形作っていくと、全く知らなかった側面が見えてきて面白かった。
これを読むと、潤してきた新移民が日本社会に与える経済的、人材の能力の高さのインパクトはとてつもないと感じた。それをイデオロギーだけで敵とみなすのはあまりにも勿体無い。
ダウン症の人が日本で生活していることに驚愕する中国人の視点が、逆に私には衝撃で、そんな当たり前の人権が当たり前じゃない本土の異常さを思い知ることとなった。 -
Posted by ブクログ
観光ではなく、在住中国人が増えたのを肌で感じ、背景が気になり本書を読みました。
少しは聞いていたけど、やはり中国人の海外移住は昔から現象として世界中にあり、なんだかユダヤのように聞こえた気がした。
富裕層や中間層の日本への移住はコロナ後期に多くなり、本書のインタビューを読む限りでは、中国から離れたくはないがあまりにも自国の状況がひどくてやむえずって感じでしたね…不憫な人らだなぁってのが正直な感想
本書にあった潤をした人の中国政府による財産の強制共有への不安、中国「分流政策」による教育への不満、経営者らの政府への不信、リベラル勢が感じた不自由…などなど、読めば読むほど近いうちに大きな問題にぶつか -
Posted by ブクログ
ここ10年ほど、習近平政権による言論統制が厳しさを増す中、日本に生活の場を移そうとする中国人が急速に増えてきた。
「悪化を続ける受験戦争を避け良質な教育を求めてくる一家、
割安なタワマンなどを通じて資産保全を図る中年層、
毒された情報空間から抜け出し自由な言論空間を享受したい知識人、
行き過ぎた愛国主義を恐れ安心安全なリタイア生活を過ごしたいと願う経営者。
共通するのは抑圧から逃げる姿勢だ。」
清朝から逃げ、日本に西洋文明を学びに来た明治の中国人留学生たちの姿を重ねる向きもある。
池袋や川口に新華僑街ができるなど存在感を増す中国人たち、ある意味で日本社会にただ乗りしようとする彼ら、に本