岩城範枝のレビュー一覧

  • 川まつりの夜

    Posted by ブクログ

     子どもの持つ瑞々しい五感で捉えたのもの、それは、かつて目に見えるかたちで存在していたものの恩恵を受けていたものたちが、複雑な胸中を秘めながらも歌い上げた、ささやかな喜びの声だったのかもしれない。


     夜中に開催された不思議なお祭りは、最初こそ、ちょっと奇妙で怖い印象があったけれども、次第に増してきたのはやるせない哀愁感であり、そうさせたのは、おそらく私たち人間なのである。

     テーマとしては昔から取り上げられてきたものなので、てっきりこのような民話があるのかと思ったら、岩城範枝さんのオリジナルだそうで、時の経過と共に変わってしまったものからでも変わらないものを感じられることによる、『あの頃

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    2024年08月02日