>これは単なる中学受験成功譚ではありません!
と、うたい文句にあるが、そう、その通り、
これは「発達障害児との向き合い方」の本だ。
MBAとか麻布中はある意味客寄せパンダだ。
「両利きの経営」を教育に結び付けるのはこじ付けにすぎないし、
「受験勉強は2か月だけ」というのも、
発達障害とギフテッドと両面ある中で最適な教育方法を著者が考え、
低学年の時から与えていたという下地があってのこと。
私にとって響いたのは、発達障害を抱えながら学校生活を無事に過ごすために
どれだけ心を配っていたか、ということだ。父親として。
過去のブログに発達障害の疑いのある部下に触れたが、
私は父親じゃないので、ここまでフォロー、ケアはできない。
発達障害は病気じゃなく個性だから、
その特質を周囲が受け止めて、
彼彼女が動きやすい環境をつくってあげれば、
生きづらいなんてことはないのだ。
ただ、40過ぎの男にそんな環境は作ってやれない。
そのジレンマ。
お父さん頑張ってる。愛がある。
先生に言われて発達障害に気づき、論文を読み漁り、
試行錯誤を重ねながら子供と向き合う、環境を作る。
えらい!
それが麻布中合格という思いもよらぬ結果になって。
でもお父さんは、合格は合格、高い目標を目指せたことは評価しつつ、
ケアがしっかりした学校に入った方がこの幸せと考え、子に伝える。
それぞれの学校のメリットデメリット両方を並べて。
しかし子は「自分を変えたい」と麻布を選ぶ。
お父さんは子供の意志を尊重、子は麻布でのびのび学ぶ、、、
まあ宮台真司先生も通った学校だし、何とかなるとは思うが。
発達障害。部下はあるいはもどきかもしれないが、いずれにしても、
生きづらそうなんだよなあ、、
1章 息子の凸凹を知って無知な父が大急ぎでやった9のこと
〝論文500本〟でわかった「二次障害を防ぐのは〝愛〟」
子どもへの告知は「早めに丁寧に」
学校では「勉強しなくていい」けれど「指定席は一番前に」
目指すのは「ベストではなくベター」
〝鉛筆〟〝消しゴム〟は「6年間、ずっと一択」
......and more.
2章 凸凹息子の日常生活でやった18のこと
声かけよりも「ホワイトボードで〝見える化〟」
リビング三原則は「置かない」「貼らない」「真っ白」
文房具もコップも「テープでバミる」
キッチンタイマーで「自己肯定感を上げる」
ゲームを終われないのは「親の伝える力」に問題あり
「ちゃんとしなさい!」は「NGワード」
目標は細かく&逆算して「今日」「今月」「今年」「3年後」
親自身が「リスクになっていた」という大反省
実践したMBA戦略「早修と拡充で〝両利きの学習〟」
......and more.
3章 凸凹息子の学習支援でやった11のこと
勉強は自宅で「ひたすら先取り」
テレ東時代の工夫を応用「10分スキマ学習」
字を書くストレスを回避する「方眼ノート」「パソコン」
「カラーマスノート」「総理大臣の名前」で時短学習
勉強と〝ご褒美〟の間に「偶然性を入れるガラガラ抽選」
〝勉強しなさい〟は押してはいけない「イライラスイッチ」
支援を考えるなら受けるしかない「消去法からの中学受験」
......and more.
4章 凸凹息子と麻布受験支援でやった10のこと
なぜ「麻布が志望校」になったのか
受験2か月前の「麻布受験宣言」
MBAで教わった「仮説思考」を使ってみた
「お父さんとギャンブルしないか?」息子に提案した「勝負の一手」
最後の最後は「自分で決めさせる」
......and more.