碧月はるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
性的虐待の被害者であり、さらに性暴力被害者でもある著者。
生き延びるための解離、虐待に起因する複雑性PTSD。苦悩しながらも、パートナーや周囲の人々、自身の守護者である交代人格の助けを借りながら、精神疾患とともに生きている。
かなり壮絶で、被害自体の具体的描写はほぼないものの、読む人が読んだら結構危ない。トリガーになりそうだという自覚がある人は読まない方がいい。
でも、世の中の性被害者に対する認識の甘さを思えば、どんな人にも読んでもらいたいものでもある。もしかすると、自分が被害当事者である人も、自分だけじゃないんだと思えるという意味では読む価値があるのかもしれない。支えてくれる人が側にいた方 -
Posted by ブクログ
傷口は、塞がったかと思えば唐突にひび割れます。ぱっくりと割れたそれから流れ出すものを、日々少しずつ整理しながら、私は今日も言葉を紡ぎます。昨夜涙に溺れても、翌朝には朗らかに歌い、朝露に濡れる蕾を見て微笑んだりもします。幸福と絶望ら、同居しうるのです。
ーおわりに 幸福と絶望は行き来する より
過去の虐待体験などから解離性同一性障害を持つ著者による「日常」を綴ったエッセイ。
読みながら苦しくなる時もありました。読みながら微笑むこともありました。そしていろいろと考えさせられました。
痛みに苦しむこと、彼女を貶める人たちに傷つけられること、理解ある人たちに包まれ幸せを感じること、子どもたちの成長 -
Posted by ブクログ
幼い頃からの両親からの虐待などで解離性同一性障害を引き起こした女性の日常を書いたもの。
•••ですが、この本についての感想など、
簡単には書けない•••
私などが容易に想像できるものでもない。
何を書いても、この碧月はるさんを苦しめてしまいそうで、とても怖い、そして難しい。
お子さんと過ごしている時の様子が、一番心安らかに読めたかもしれない。
彼女周りで、彼女を傷つけない、数少ない存在に救われる。
また生活を共にするパートナーの方や、友人たちにも頭が下がる。
私など、読んでいるだけで怖くなって竦んでしまう箇所もあったというのに。
目の前で解離性同一性障害の方に遭遇した時、どう言う行動を取 -
Posted by ブクログ
ネタバレ虐待サバイバーの著者による、解離性同一性障害である彼女の日常を綴ったエッセイ。
赤裸々な内容が、とても興味深く、読めた。
作り物ではなく、リアルな日常が感じられた。
タイトルが、なんとも素敵だった。
タイトルの持つ意味。
交代人格への感謝が表れていて良い。
交代人格への愛情は、そのまま主人格の著者自身への自己肯定へ繋がっているよう。
パートナーさんと出会えたこと、息子君達の誕生、友人との出会い、良かった。
色々意見もあるけど、幸せに生きていってね、という気持ち。
エントラップメント型性暴力の件、ここだけは、片方の意見だけを聞いて判断できるものではないけど、
非常に悲しくて悔しくて、苦