古川弘子のレビュー一覧
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第1章では、①翻訳小説の女性と現実の女性、②翻訳小説の中の女性と日本語の小説の中の女性、③女性の翻訳者が訳した女性と男性の翻訳者が訳した女性をそれぞれ比べながら、翻訳の中の女性たちは典型的な女ことばを話し、女性を女らしさの規範に閉じ込めてしまう懸念について論じている。
「わたしたちが気づかない間にじわじわと広がっていくイデオロギーは、わたしたちの意識の及ばないところでとても大きな影響を与えているのです。」(p.17)
「女ことばは女性が実際に使っている言葉ではなく、社会が考える女らしさの象徴だからです。翻訳された女性たちに女ことばを使わせるということは、女性たちを社会が考える女らしさという枠に -
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「彼」「彼女」という言葉は翻訳から生まれた。
なるほど!と、読み始めたときはワクワクしましたが、翻訳だけでなく、ドラマのセリフや日本語で書かれる小説にも言えることが多くなってきたあたりから飛ばし読みになってしまいました。
外国の映画やドラマを見ても、本当にこの人って、こんな話し方なのかなーと思うことはしょっちゅうですし、日本語でも小説なら読んだ人がそれぞれ持つイメージがあり、ドラマ化映画化されたときにギャップを感じることも少なくないわけで、そういうのは「役割語」による、というところは興味深かったです。
引用ですが、「役割語」についの記述がおもしろかったです。
ただ、「〜わ」は、文字で読む -
Posted by ブクログ
「翻訳ヒロインのことば」、
しっとりの秘密、しっとりますか~?
そこには、ジェンダーが関わっているんですって!
ジェンダーは、社会的・文化的につくられる「男らしさ」「女らしさ」を意味する概念ですね。
例えば、日本語の会話文の文末詞。
① とても女らしい文末詞には、
「わ」「わね」「わよ」「わよね」「だわ」
「なの」「なのよ」「かしら」などがあり、
② まあまあ女らしい文末詞
「かわいい などのイ形容詞」「待ってね などに付く「ね」」
「でしょ」などがあるそうです。
そして、翻訳の中では、もっとも典型的な女ことばが用いられ、実際に女性が使っていることばよりも強調されてきたそう