平芳裕子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書の冒頭にもあるようにファッションは、多くの人が関心を持っているにも関わらず、多様で掴みにくいため、学問として成立しづらかったようだ。研究者を目指す大学院生が手を出すべきではないというのも頷ける。このことは、マーケティング分野において若手がインターネット・マーケティングに手を出すなと言われていたのと共通する。
本書はそうしたファッションについて、歴史を中心に分かりやすく解説している。ただし、ファッションというものがいまだ掴みにくいものだという印象も持った。
興味深かったのは、コピー商品に対するガブリエル・シャネルとポール・ポワレのスタンスの違いに関する箇所だ。コピー品は所詮コピーに過ぎず -
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ファッションを考えてみたくなって読みました。
人とファッションの関係は浅くないのでした。
何をどのように着るか、それは大事な問題なのです。
ズボンを女性がファッションに採り入れることのイメージも西洋と日本とでは大きく異なると言えそうです。そもそも日本人は和服を着ていたということすら忘れていた気がします。
一節を抜粋しますね。
第3講 作法と流行 P83「20世紀の女性解放運動や女性の社会進出に伴い、ステータスシンボルとしての役割を女性に負わせることは現在では不当と言えます。しかし、19世紀西洋の歴史的文脈において、女性がなぜそのような役割を担うようになったかを理解することは重要です。当 -
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『東大●●講義』という本、割とよく見る気がする。
ファッション研究も、鷲田清一さんとか、山田登世子さんとかの著作がかなりあった気がする。
…いや、ほとんど読んでないけど。
なので、なぜ今?と思いながら本書を読み始めると、これが面白いこと。
ファッションはなぜ学問の対象として認められてこなかったのか。
ファッションはなぜ美術館に展示されてこなかったのか。
ファッションはなぜ「女性のもの」として認識されがちなのか。
こうしたところから、本書は問いかけてくる。
そうか、自分の頭にあったのは、「服飾史研究」であって、ファッション論(ファッション学)ではなかったのか!
もとは「型」や「様式」などを表 -
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Posted by ブクログ
ファッションとは「同じ社会を生きる人々と共にありたい」「人と同じでありたい」という同一化の願望と、「一緒でいたいけれど人と違ってもいたい」という差別化の欲望の両方を同時に 叶えるものです。
また、ファッションは時代の価値観を表すものであります。例えば西洋ではシャネルスーツが登場し社会的・身体的抑圧から女性を解放することに貢献し、日本でも国際化の流れで洋装が推進されました。興味深いことに、男性の洋装化は比較的スムーズだった一方で、女性の場合は家庭生活への影響や洋服の構造、高価格といったさまざまな課題があり、普及が遅れたという歴史的背景が本書で解説されていて、とても印象的でした。
時代の価値観 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ昔のヨーロッパの王様や貴族は、男性であってもストッキング、赤いコート、宝石、ハイヒール、草花のレースが施されたコートなどを着用していた。勿論、一般人は異なるのだろうが、今のスーツ文化と比べると昔の方が少なくともファッション的には多様であった。(現代のお偉いさんで個性的な格好をしているのは、アラブの国王?インドのモディ首相?ゼレンスキー大統領?)私は私服をファストファッションに頼りがちだが、これだけ庶民にファッションの選択肢がある時代は未だかつてなかっただろう。ユニクロ、古着、ブティック、オートクチュール、ZOZOTOWN、コスプレ…仮にスーツを着用する男性であっても、黒や濃紺以外の選択もある。
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