チョ・イェウンのレビュー一覧

  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    韓国文学にハマり、色々読み漁っていますが、短編集でこんなに好みだったのは久しぶりです。
    ホラー作品とありますが、ホラーが苦手な私でも読める、ホラー要素控えめな作品です。
    どの作品も登場人物の心理描写が切なく、それぞれの回想エピソードがエモさを引き立てています。
    表題作の『カクテル、ラブ、ゾンビ』は、父親が飲んで帰って来た次の日にゾンビになったというお話。主人公のジュヨンは、しばらくゾンビになった父親を家で匿いますが、今後どうしていくべきか、色々な思いと葛藤する様子に、面白みと切なさを感じました。
    『オーバーラップナイフ、ナイフ』はネタバレなしで読んでもらいたい作品です。

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    2025年03月27日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    純文学っぽい文体で綴られたホラーは初めてかも。すごく新鮮だった。ストーリーの展開やいかに怖がらせるかのエンタメ要素の強い日本のホラーと違って、心情描写多め。面白かった。

    『韓国で10万部突破の話題作、ついに日本上陸』との触れ込みで、2年連続年間ベストセラーに選ばれているらしい。デビュー作で海外に翻訳されるとか羨ましい限りである。

    特に好きだったのは『湿地の愛』と『カクテル、ラブ、ゾンビ』

    「湿地の愛」は、地縛霊である水辺の幽霊「ムル」が主人公。川で退屈な日々を送っていたとき、林のなかを歩いていた「スプ」に出会う。その後、二人はしばしば会いながら静かに心を通わせる。

    「カクテル、ラブ、ゾ

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    2025年01月20日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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     タイトルを含む4編。どれも、インパクト大。特に水辺のほとりに佇む幽霊の女の子の話が印象に残った。幽霊目線で、その心情が描かれており、地縛霊のように同じところで残される孤独感や寂しさ、霊の友達ができたときの喜びに共感的な気持ちになった。

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    2025年01月15日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    ネタバレ

    韓国の新鋭作家、チョ・イェウンのデビュー作で本邦初訳作品。

    ホラーというより、ホラー的な要素が含まれる四つの短編。
    幻想味の強い「インビテーション」。ホラー的な怖さは一番かも。
    幽霊からの視点「湿地の愛」。友情もの。
    表題作でゾンビもの「カクテル、ラブ、ゾンビ」。コメディ要素マシマシ。父、腐る。
    デビュー短編かつドラマ化されている「オーバーラップナイフ、ナイフ」。SF。

    特に最後の「オーバーラップナイフ、ナイフ」は本当に傑作。この短さに、あるジャンルの全てが入っている。
    他の作品も読みやすく、ホラーといって嫌厭せず読んでもらいたい作品集。

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    2024年09月15日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    わー!このセンス好き好き大好き!

    「インビテーション」ではいっしょに黒沢清観よ!ってなるし、「湿地の愛」をテーマにしたコンテンポラリーダンスが観たい。「カクテル、ラブ、ゾンビ」では母や娘と手をつないで家父長制をぶっ壊したくなるし、「オーバーラップナイフ、ナイフ」では世奇妙的な余韻が残響する。

    未邦訳の作品もぜひぜひ日本での出版にこぎつけてほしい!

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    2025年10月29日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    ネタバレ

    4作の短編集。

    当然のことですが、韓国が舞台なため登場人物の名前だけでは男性なのか女性なのかわからず、読み進めてはじめてわかる、という箇所がありましたが…。

    まず設定が興味深いし、そのなかで親子関係や夫婦関係のわだかまり、諦念が描かれていることが面白かった。

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    2025年08月17日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    明るすぎず暗すぎず絶妙なトーン。
    特に最後の短編はまるで映画を見ているようで、その時間軸の使い方と世界観にかなり引き込まれた。色んな要素がうまく絡み合っていながらも複雑すぎずに読みやすい。
    韓国の小説ってゾンビ物が多い気がする。

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    2025年07月23日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    サイケデリックな装丁の表紙が示すように、表現されている物語には少し血の色が濃くて、ゾンビだったり殺人だったり、強烈な展開が含められています。けれど物語はそのけばけばしいエグさばかりでなく、登場する人物のなまなましい感情が描かれていて、表面的なインパクトばかりを狙った作品たちではない、と思います。

    表題作では、突然ゾンビになった父親を前にした、母と娘の葛藤が描かれています。それまでの家族関係の複雑さ、母娘の間の互いへの親愛、ゾンビ化が進む父親に対する最後の決断をしかねる、親子というしがらみ。さばさばとしたようで、絡まる親子の縁に悩まされる娘を、えいやと救ったのは他でもない母親で、その行動と台詞

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    2025年05月11日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    ホラーテイストながら、それは独創的な話の展開のための環境であり、テーマはあくまで愛情な短編集なのかなと思いつつ面白く読みました。
    中でも「湿地の愛」は、夏目友人帳を思わせるような切なさと愛らしさがありとても良かったです。

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    2025年05月07日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    「湿地の恋」「オーバーラップ ナイフ、ナイフ」が特に良かった。表紙の印象で身構えたけど、新感覚な感じでサクサク読めた。(韓国版の表紙の方が好みかな)作者さんの他の本も読んでみたい!

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    2024年12月05日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    幻想的な暗闇に吸い込まれちゃう! エモさとセンス抜群の韓国ベストセラーホラー #カクテルラブゾンビ

    ■きっと読みたくなるレビュー
    幻想的で芸術性の高いホラーですね。読んでると深い深い異空間に吸い込まれていきそうです。韓国のホラーでバラエティー富んだ短編四作。切り口もテイストも全部違うので、思いっきり楽しめる一冊です。

    どの作品からも物語を紡ぐ愛情を感じるんすよね~。文芸が好きで、人間が好きで、生み出すは苦しいけれどそれでも読者も楽しんで欲しいって気持ちが伝わる。ホラーではありますが、純文のように一文一文噛み締めたくなる作品たちでした。

    ●インビテーション
    幼い頃から喉に何か詰まっている違

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    2024年11月12日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    『韓国の新鋭No.1ホラー作家が誘う、没入感120%短編集』という帯のとおり、チョ•イェウンさんの物語世界に惹き込まれた一冊でした!

    とくに好きなのが1本目の『インビテーション』。
    招待や勧誘を意味するInvitationの通りでした。イェウンさんの描くありのままの自分を見出した人間のもとへ、読む人を誘うホラー作品でした。
    その自分を剥き出しにした人間の愛に対する生々しさに衝撃を受け、そして彼女のストーリーのラストには清々しさを感じ魅力的でした!

    その後に続く物語もありふれた人間の愛憎劇を鮮烈かつ過激に描き、読んでいると作者の人が紡ぐ物語に愛をもっていることが伝わってきます。

    恋人や家族

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    2024年10月10日
  • カクテル、ラブ、ゾンビ

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    初めての韓国文学の短編集に手を取りまして、非常に新鮮な気持ちになり掲載されているどの作品も見事でしたね。
    ラストの「オーバーラップナイフ、ナイフ」は、凄くインパクトを感じる素敵な作品でした。

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    2024年09月17日