一条珠綾のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
妖精に愛された人間が持つ赤い目を持つルベル。
宝石商を営むけれど一人で森の中で暮らし手紙でのみ依頼を受けて、と何故そんな孤独で生きているのかが謎だったけれどまさか「人を愛する」と石吐病を患って死ぬ事になるとは何とも悲しいと切なくなりました。
なのに出会って好きになってしまった相手、ゼー。
出会いから暫くはゼーのルベルへの態度が冷たさを感じる程でルベルが落ち込んでしまうのには胸が痛みましたがゼーの宝石嫌いの理由を知り、わだかまりをとくことが出来距離が縮まっていくのが凄く良かったです。
けれどルベルはゼーに恋し石吐病を発症してしまい、けれどゼーに負担をかけたくないと耐える姿には胸が締め付けられ。
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ネタバレ 購入済み
釈然としない
クラリス家の遺伝性の奇病『石吐病』の設定に、人間(飼い主)に恋をして延々卵を産み続けて衰弱してしまうインコの話を思い出しました。恋が命を削ってしまうだなんて、切ないですね。
愛を尊び、家族を大切にするお国柄という世界で、クラリス家の人々は子孫を残すために愛のない結婚を繰り返すしかないの?
愛のない結婚をしても共に生きるうちに愛が芽生えたら?
どちらにしても酷な設定であることに変わりなく、これは恐らく『人魚姫』的な解決法があるのだろうな...と思いました。
ですが、ルベルの父は石を吐いて亡くなったというし、ルベルもまたゼーを想うようになって石を吐いてしまいます。たとえ命を削っても恋を知ることがで