東里胡のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ冒頭の厳しく冷たい海の描写に心をぎゅっと掴まれ、理都という少女の抱える孤独と哀しみに思いを馳せずにはいられませんでした。
リアリティをもって描き出される函館の情景やじっちゃんとのささやかな暮らしには、著者の函館とキャラクターへの愛情とあたたかい眼差しが満ちていて、自分もそこにいるかのような感覚を覚えます。
周囲の人々に支えられ、自分の抱える痛みと勇気を持って向き合い、今度は大切に思う人のために立ち上がる理都の姿は、瑞々しく愛おしく、目頭が熱くなる場面がいくつも......。
一瞬ですべてを癒す魔法はないけれど、迷いながら、真摯に、愛情を持って歩み続けることで、変えられることがある。そう強く感じ -
Posted by ブクログ
『さよならまでの7日間、ただ君をみていた』は、限られた時間の中で誰かを想うことの尊さと切なさを、静かに深く描いた作品だと感じた。
「いつか終わりが来る」と分かっていながら、それでも相手を想わずにはいられない気持ちが胸に迫り、読み進めるほどに時間の重みを意識させられた。特別な出来事が続くわけではないのに、日常の一瞬一瞬がかけがえのないものとして描かれているからこそ、別れが近づくほどに感情が強くなる。
この物語は、失うことの怖さだけでなく、「今そばにいる人を大切にすること」の意味を教えてくれる。読み終えたあと、何気ない毎日や、大切な人との時間をもっと丁寧に過ごしたいと思わせてくれる一冊だっ