大橋容一郎のレビュー一覧

  • 道徳形而上学の基礎づけ

    Posted by ブクログ

     本書は熟読を勧めたい最初に読むべきカントの著作である。カントといえば三批判、特に翻訳も多い『純粋理性批判』に手を伸ばす人も多いであろう。しかしどの翻訳が良いのかは読者の置かれた状況に応じて変わってくる。その良し悪しを見極めるにはカントその人の文章に慣れる必要がある。三批判に取り組む前に読むものとしてぜひとも勧めたいのが本書なのである。
     カントは感性界(現象界)と叡智界(知性界)とを峻別した。わたしたちがどのような世界(感性界)に生きていて、どのようにその世界を捉えるべきかを明らかにするのが『純粋理性批判』であり、そしてその世界の内でわたしたちにはどのような自由が与えられているのか(叡智界)

    0
    2025年12月08日
  • 道徳形而上学の基礎づけ

    Posted by ブクログ

     とりあえず、一巡目。二巡目は(あるとしたら)、現在、長らく積読状態にある光文社古典新訳文庫版を読んだのちに、ノートを取りながらの読解解読作業(の予定)。いやはや、薄いのに初学者にとってはなんとも難解な書である。訳者解説を読んだら、少しは理解が深まるかな、と思ったが、「叙述に導かれていくことで大枠の理解は得られる」と突き放されてしまった。解説などは頼りにするなということか。頑張って勉強します。

    0
    2024年04月23日