スコット・A・スモールのレビュー一覧

  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

    Posted by ブクログ

    忘却することが、いかに我々に幸せをもたらすのか。ありきたりな語り口ではなく、面白くユーモアのある文体で書かれている。動物実験によって得られた、忘れることによる新たな回路の生成や、ディスアドバンテージが活きてくる、あの書き口が良かった。

    0
    2025年02月24日
  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    アルツハイマー病の研究をしているコロンビア大学の神経精神科学教授の著書。普段病的な忘却を扱う教授が、通常の誰もがもつ「正常な忘却」によるメリットを分かりやすく説明した本。社会に合わせて記憶と忘却のバランスをとることが重要と、全体を通して語っている。

    些細な細部にとらわれず全体像を把握したり、そもそも新しい必要な記憶を獲得するためには忘却が必要ということをPTSDや自閉症患者の病的な忘却の状態を比較して説明している。

    特に印象に残ったのは下記2点
    1)人を愛したり、美しいと感じる能力には認知能力は必要なく、認知能力の多くを失っても人生を楽しむことができる。
    認知能力では仕事面では重要だけど、

    0
    2024年09月23日
  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    『忘却の効用』 スコット・A・スモール 著

     このところ、名前が出てこない、用事を忘れるなど、「忘却力」がついてきました。これで大丈夫かと心配になってきたところ、ちょうど絶好の書籍に遭遇。

     まず、「忘れる」ということは、個別事象を一般化するための前提。記憶力のいい人は、「朝日のなかで見た犬」と「夕闇のなかで見た犬」を、「同じ犬」と認識できないのだそうです。「さまざまな相違を忘れること、一般化すること、抽象化すること」が「考える」ために必要。また、憤りなどの負の感情を忘れることは「赦し」にもつながり、これが「忘却が持つ利点のなかで最も尊いもの」。さらに、睡眠によって大脳皮質の記録を片づけて

    0
    2024年07月25日
  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    症例および原因箇所の説明、
    忘れることは人の心のバランスをとる、感覚的に知っていたことを文章として再確認した感じでした

    0
    2025年08月23日
  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

    Posted by ブクログ

    ゆる言語学ラジオで知った本。2章まで読んだ。
    私たちは普段、忘れることを悪いことだと思いがちだけど、この本は忘却がいかに大切かを教えてくれる。もしすべての記憶が鮮明に残っていたら、物事を一般化して理解することができず、複雑な世界をシンプルに整理することも難しくなるらしい…。あと、辛い思い出も忘れられなくなるのも辛そう。
    忘れることで、私たちは新しい経験を柔軟に受け入れ、世界をより広い視野で見ることができるのかもしれない。
    忘却は単なる欠落ではなく、むしろ心の整理整頓に欠かせない機能だと感じた。

    0
    2025年07月04日
  • 忘却の効用 「忘れること」で脳は何を得るのか

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    自分がよく物忘れをするので、その特性のメリットはないかと購入。
    あわよくば忘れないようにする工夫があればと思い読んでみました。

    本の内容としては、「記憶に関与する脳の構造(海馬や前頭前皮質など)がどのようにつなぎ合わされて記憶をし、また忘れていくのか?」ということをメインに書かれていました。

    この本によると、正常な忘却はむしろ喜ばしいことで、恐怖などの体験を上手く忘れることによって心の安定を保っているとのこと。自分がよく物忘れをするというのはあくまで主観的な部分もありますが、確かに比較的心は穏やかさを保てているように感じました。(身内に対して以外かもですが(笑))
    また、アルツハイマー病や

    0
    2024年09月08日