山本陽子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
飛鳥時代の仏教伝来から明治の岡倉天心まで、日本美術史を総ざらいする本。長い日本の歴史の中で仏像、絵巻、水墨画、浮世絵と変化する題材を、国内の政治の流れや中国文化との接点を絡めてわかりやすく解説している。作者や作品のそのものを軸とした解説ではなく、例えば仏教の流行や教えの内容を解説しそれが造形にどう影響したのか、政治が前時代とどう変化しなぜ新しい画題が好まれたのか、といった大きな流れが掴めるようになっている。それでいて、コラム欄を充実させることで主要な芸術家を取りこぼさず網羅するようになっている。流れのわかりやすさと詳しさの両立はもとより、端々に現れる著者の砕けた喩えやツッコミが的確かつおもしろ
-
Posted by ブクログ
<目次>
第0章 仏教伝来以前~何を拝んでいたか?
第1章 飛鳥時代の仏像~どうして細い?
第2章 奈良時代~美の基準はなぜ変わった?
第3章 異色の仏教~密教とは何なのか?
第4章 浄土信仰~死後のために頑張る?
第5章 十二世紀の絵巻~なぜ大人が熱狂する?
第6章 慶派~奈良仏師なぜ成り上がった?
第7章 肖像画~禁忌からブームへ
第8章 水墨画~新技術をいかに学ぶか
第9章 戦略としての絵画~ハッタリの天守閣に合う絵とは?
第10章 狩野派その後~徳川時代を生き抜くためには?
第11章 琳派~出身も時代も場所もばらばらで?
第12章 浮世絵の始まり~「かけそば一