山本文彦のレビュー一覧

  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    何となくのイメージやけど、カール5世まで、マクシミリアン以降で分けて考えてて、特に前半をよく知らない、後半ハプスブルグ帝国の方がまだ分かる。だからこそ前半、正直フランク王国の分裂とカノッサ、あとはサッコ・ディ・ローマくらいしか知らんので知りたくて読んだんやけど、結局オモロいのは後半、三十年戦争からマリア・テレジアの流れなのよね…

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    2024年07月20日
  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    皇帝がいたから帝国ではあるけど、中央集権的ではなく絶対王政時代の帝国とはだいぶ趣が異なる。そこが中世ドイツの特色にもなっているけど、けっこう不思議な帝国だよね。
    皇帝は選挙で選ばれるわけだし、周辺の国の王家とは姻戚関係にある。現代から見ると連邦制みたいな体制で、まるでユーロの先取りみたいに評価する向きもあるみたいだけど、それは違うだろう。あくまでもドイツの特異性によるものと考えるべきでは。

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    2024年10月08日
  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    バッハ、モーツァルト、ベートーヴェン、ルターが生まれた国、カノッサの屈辱のあった国、その割には神聖ローマ皇国ってあまりメジャーでない。国が連邦?二重構造?だったからであろうか。同じ名前の皇帝が多くて混乱極まりない。

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    2024年06月04日
  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    様々な革命や反革命を経験してそのたびに歴史の画期があり現在にいたるイギリスやフランスに比べ、ドイツの歴史はわかりにくい。
    皇帝と諸侯、教皇の複雑な関係が絶え間ない争いをうみ、諸々の家柄や所領の絡み合いを条約や法によってなんとか纏まり維持してきたかにみえる神聖ローマ帝国の歴史は本書を通読してもなおなかなかに飲み込みづらい。
    とは言え、そんな歴史の霧の中にも、現在のドイツにいたる核心のようなものもおぼろげながら見えてくる。それは地域ごとのまとまりである帝国クライスだったり、何事も決まらないながらも存続した帝国議会だったりするのではないか。
    苦言をあげると、版図と系図が少ない。主なところは載せてある

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    2025年11月07日
  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    ネタバレ

    ヴォルテール曰く「神聖でもなく、ローマ的でもなく、そもそも帝国でもな」と言われてしまう不思議な帝国・神聖ローマ帝国の実像。850年もの長い歴史には色々ある。叙任権闘争や三十年戦争、七年戦争など興味ある事件も多い。

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    2025年10月04日
  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    神聖ローマ帝国について何も知らんので知りたく思い読む。結論、先にドイツ史を読んどくべきだった。

    西ローマ帝国の滅亡により庇護者を失ったローマ教会がゲルマン人の国フランク王国に、ぶいぶい言わせてるカール大帝に教皇が戴冠を行うという形で、歩み寄ったことからことは始まる。

    その後フランク王国が仏独伊みたいな形で分裂したりして形を変えながら、いわゆるドイツのあたりがそれと定まる。
    10世紀頃イタリアではアルプス以北のゲルマン人を「ドイツ人」と呼んでいた。

    10世紀末、ハンガリーを版図におさめ、オットー一世の時代に帝国となる。

    古代部族社会を形成していたゲルマン人の慣習として王は選挙により選ばれ

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    2025年06月22日
  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    中世〜ナポレオン時代までドイツに存在した帝国の概説本。「皇帝と教皇」「開かれた(=制度が確立していない、と読んだけどOK?)国制」の二つの観点で850年の歴史を紹介している。帝国主義時代にドイツが出遅れた原因は神聖ローマ帝国が続いたことにある、と思っていたが、現代のEUという連合体につながる(意訳)、と言われるとそうかもしれないとも思う。ただ、21世紀が4分の1経過した時点で見る限り、神聖ローマ帝国存続による中央集権体制への出遅れ(同じタイミングで統一された日本、イタリアも同様だけど)は、ドイツの不幸な一時代を産んだように思う。あらためてハインリヒ6世の早逝がなかったら、と思わずにいられない。

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    2025年02月13日
  • 神聖ローマ帝国 「弱体なる大国」の実像

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    EUの統合。異なる国民国家を統合させるため、共通の歴史的経験が求められた。それが神聖ローマだった。多くの民族がいて、中央集権ではないが紛争解決能力をもつ連邦的な政治組織体だった。

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    2024年12月19日