高エネルギー加速器研究機構素粒子原子核研究所のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
宇宙と物質の起源、という壮大なタイトルのもと、最前線で研究する執筆陣が、全10章のテーマを分担して書き上げている。執筆者は変わっていくが、全体で大きなまとまりを持っていて、繋がりある内容で読みやすい。が、内容の難しさは最終章に向かって最高レベルに高まっていく。目に見える世界は検証できるから安心感があるが、目に見えない世界は、どうして確認していくのか、その難しさに挑んでいる研究者は驚嘆に値する。宇宙は現在わかっている素粒子レベルでは5%の部分であり、残り95%を占めるダークマターやダークエネルギーについては見通しすらたっていない。また、宇宙についても加速膨張している現在から過去に遡り起源を追究し
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Posted by ブクログ
つくばの高エネ研の研究者の方たちが執筆した宇宙論。関心があってたまに読むのですが、相変わらず素粒子物理学は難しくて色んな本で何度読んでも頭に入ってこないのですが、この本は章ごとに執筆者が別々で、同じ話題が別の角度から何度も言及されるのでそこは重点的に理解に向かうことができた気がして良かったかな。特にヒッグス場とヒッグス粒子のあたり。研究がどんどん進んでいるんだなと感じる話が色々あったが、ダークマターの計測の話なんかは今後がとても気になる。これからもわからないなりにも関心を持ち続けてたまに読んでいきたいテーマ。それにしても学生生活を過ごした馴染み深い「つくばの特産物は反物質」は笑った。なるほどそ
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Posted by ブクログ
ガチガチの文系人間なのだが、定期的にこう言うのが読みたくなる。
ブルーバックスなので、1/3、1/2くらいまでついて行ければ御の字。
大体量子力学とか対称性の破れとか、色荷とか言い出すと文字がふわふわし出す。
宇宙を素粒子学の言葉で語れば、とか言ってたと思うが、まず日本語で語って欲しいと思うのだ。
日本語の文法と単語だと思うのだが、ほぼ呪文である。
だが、この本は、中でも呪文を追うことがさほど苦痛ではなかった。
何より、数式が本当に少ない。ものすごく苦労されてるんだと思う。
しかし、理解できないものは理解できない。少なくとも人に説明できそうなレベルでは。
なんとはなしに、いい気分にはなれ