小篠綾子のレビュー一覧
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面白く見ていた朝ドラ「カーネーション」が再放送されていたので。
コシノ三姉妹の母・小篠綾子さん自身が書いた本を読んでみました。
戦前の、まだみんなが洋服を着るのが当たり前ではなかった時代。
呉服屋の娘に生まれ、洋服作りを学んだというか、見よう見まねもありで修行し、工夫を重ねた綾子さん。
経緯はドラマのほうが詳しいので、それがどれぐらい事実に基づいているのかはわかりませんが。
厳しかった父親のユニークなしごき方。
「やりたいことをやるなら、それだけのことをしてから、やれ」と。
娘の才能と根性を見込んでいたのでしょうね。
綾子さんの子育ては意外と細かく指導したのではなくて、むしろ子育ては親や人 -
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ネタバレNHK朝ドラ『カーネーション』のモデルになった小篠綾子さんの半世紀。ドラマではああいうふうに描かれていたけれど実際はこうだったのか、と興味深かった。戦争が終わるくらいまでは事実をわりと忠実に再現していたけれど、戦後は、綾子さんのえぐいところを上手に“いいひと、いい母親”につくりかえていたようだ。まぁ朝ドラだからね。綾子さんにしろ糸子さんにしろ、こういうひとは母親にも娘にも欲しくない。友だちにもいらない、振り回されて面倒だから。でもこのひとの人生は目が離せないので、近所のおばちゃんぐらいの立ち位置が丁度いい。履物屋のおばちゃんとして、彼女の人生に関わったら面白かっただろうな。(2018-04-2
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コシノ3姉妹の母、小篠綾子さんの自伝です。朝の連続テレビ小説『カーネーション』の原作です。テレビと違って、奈津も安岡家も木元家も北村さんも出てきません。
でも、ドラマの糸子さんより、本物の綾子さんはもっともっと自分の思いのままに自由放埓に生きてきた人だったこと。お父ちゃんはテレビよりずっとしっかりものだったこと。テレビでは周防さんとは別れますが、モデルになったTさんとは20年も同棲していたこと。Tさんとの同棲時代はかなり遊びまくっていたこと。なんていうのが分かって面白いです。やっぱり、ドラマになると不道徳な部分や過激と思われる部分はなくなっちゃうんですね。娘たちに買ったオルガンがその後どうなっ -
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「小篠さん、電報!」
という声が柱時計の音とともに飛び込んで来ました。
それは父の危篤の知らせでした。父は列車の中で急に元気になり、一緒に行った人たちを驚かせていたのですが、調子に乗ってお酒を飲んでいるうちに急に倒れたらしいのです。
私はともかく、父と仲のよかったタバコ屋の大塚さんにそのことを知らせようと走って行きました。大塚さんの家は早朝にもかかわらず、玄関の戸が開いていました。
「おっちゃん、えらいことですねん。ちょっとこれ見て下さい」
と電報を見せようとすると、娘のみっちゃんが顔を出して、
「あっ、綾ちゃん。おっちゃん迎えにきたん。おっちゃんなら今帰らはったよ」
「何言うてるの。 -
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ネタバレカーネーションにはまって、読んでみた。
カーネーションの印象がものすごくあるところから読んだので、あ、ここはドラマと違うんだなとか、そういう見方になってしまって本単品の評価はできないけど、ドラマを先に見ていたからこそお父ちゃんとのやりとりの部分とかはその映像が思い浮かんで、ついのめりこんで読んでしまった。
ドラマを見ていても思うことだけど、本を読んで改めて感じたのは、自分の人生に対する自分の責任っていうものがあって、それは子供とか大人とかは関係なくて多分人としてみんながそれを負っているんだなということ。
だから「やりたいことを決めるのは親じゃなくて自分自身」とか、「決めたんやったらやりきり」 -
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ネタバレご存知、コシノ三姉妹のお母さん、綾子さんの自叙伝。朝ドラ『カーネーション』の他、今年公開された大地真央さん主演の映画も見たから、あれこれ思い出しながら読んだ。やっぱり、キャスティングは朝ドラが優勢になってしまったけど。
朝ドラは再放送も何度も見た。映画見て「これも実話だったの?」と驚くことも多かったけど、本当にまさかというエピソードが、ほとんど実話によるものだった。ドラマではそれを組み合わせて上手くストーリーの流れを作ってあったので、未だに名作を言われるだけのことはある。とは言え、ドラマにはオリジナルの登場人物も多かったから、あれはあれでちゃんと区別はしてるつもり。
映画ではある程度詳しく描か