セコイア・ナガマツのレビュー一覧

  • 闇の中をどこまで高く

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    途中ちょっとわからないなと思っても、最後まで読みきればきっとパラパラと読み返したくなると思う。語り手が章ごとに変わり、後の章で次々繋がる楽しさ。色々繋がりすぎて相関図が欲しいくらい。
    書籍紹介からコロナ禍を意識した内容かと思ったがそうでもなく、SF全開で、出てくる日本も日本であって日本ではないのが面白い。
    脳に特異点を生じさせブラックホールを作ると言う話もある。意味がわからないと思うが、とりあえずでも読めば、そこから壮大な宇宙の話を垣間見ることができる。途中謎が多いからこその最後のまとまっていく感、よかったなあ。

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    2024年04月10日
  • 闇の中をどこまで高く

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    ネタバレ

    日系アメリカ人の方が書いているからか、日本人名や地名が多く出てきたし、一貫して家族との別れと向き合う物語だった。

    章ごとに語る人物が変わっていき、脇役だった人の数年後の視点になってたり、後々にリンクしてさっきのあのキャラがこんな所に出てきた!って楽しめる。

    1つ1つの章が短いし、疫病が流行った世界での対策がどんどん進んでいく過程も面白いし読みやすい。
    特に笑いの街と豚息子は悲しくて仕方なかった。
    最後の章で、ある装飾品を持っている人が度々変わるなと思ってたけどそういう事か!と納得
    読み終わってから何度か読み返してしまった。

    カバーはめちゃくちゃカッコイイし、タイトルもマッチしててジャケ買

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    2024年03月20日
  • 闇の中をどこまで高く

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    ネタバレ

    パンデミックでSFと聞いて興味をもって読んでみた。面白かった。解説でも言われていたが、登場人物がモザイク状に繋がっていて面白い。逆に、キャラが出てくるたびに、これは出てた?初出?とちょっと悩む。それくらいキャラが多くエピソードが多彩。

    北極病という、内蔵が別の内蔵になる病気。怖すぎ。別の何かになるという変身モノでもある。最後まで読んで、やっぱお前(異星人)のせいか!となった。

    パンデミックでSFではあるが、テーマとして家族の死別がある。いろいろな死別。いろいろなお別れの仕方。感情の後始末の話。泣いた。

    「三万年前からの弔辞」
    娘(クララ)を亡くした父親(クリフ)の話。孫娘はユミ、妻はミキ

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    2024年04月30日
  • 闇の中をどこまで高く

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    北極から広がったパンデミック(北極病という内臓を他の内臓に変えてしまう病気)に立ち向かう人類を描いた小説。それぞれの局面で家族を亡くしたり後遺症を抱えたりした人々が、どうその家族や周囲の人間と関係を構築したり修復したりするかと言う内容だった。しかし設定がなかなか難しく…途中、地球を脱出して他の惑星に行くあたりからSFすぎて読み進めるのが大変だった。もっと闇の中を高く行ったあたりが解決の中心なのかと思ったけどその辺の説明が若干物足りなく終わった。

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    2024年04月21日
  • 闇の中をどこまで高く

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    あとがきを読むとCOVID19以前にほぼ完成していたとのことであるが、やはり(第五類移行現在である2024年であっても)コロナ禍時代を思い出し深く染み入る。

    決して読みやすい作品ではないが大傑作「三体」にもつうじるSF的カタルシスもあり、好きな人には刺さると思う

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    2024年07月27日
  • 闇の中をどこまで高く

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    この本がコロナ前に書かれたと知り驚く。今を表しているような、この先を表しているような、SFのような現実のような。
    静かで切ない。

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    2024年07月10日
  • 闇の中をどこまで高く

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    近未来を舞台にした連作短編集。シベリアの永久凍土でクララが見付けた3万年前の少女。その身体から未知のウィルスが世界に広がり、人々が次々と亡くなっていく。時代が進みながら登場人物が少しずつ他の物語に出てきます。
    SFの世界でありながら、命の話や女性の生き方の話になっています。
    病気の子供のために、楽しみながら安楽死させてくれる遊園地。(こう書いていて恐ろしくなりますが、読んでいると否定できない)
    亡くなった妻の声を吹き込んであるロボドッグの話。
    知能を持ち始めた心臓移植用の豚の話。
    亡くなった人たちが闇の中から高みを目指して救う命の話。
    そして最後に意外なストーリーで、最初の話に繋がっていきます

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    2024年05月25日
  • 闇の中をどこまで高く

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    瑣末なことが気になる。解説文も含めて全体に、なぜここにフリガナ?が気になった。人名のフリガナは、いくら単純な読みでも、読み方を規定したいためだろうなと理解するが、「アメ横(よこ)」「禿(は)げた」「憂鬱(ゆううつ)」「冊子(さっし)」にも必要か?ましてや「蝶(ちょう)」「味噌(みそ)」など初出のみならず何度も振ってある。これらを読めない読者という想定なのか。それを言うならもう全部に必要では?一方「甲板」「桟橋」「解雇」などには無し。基準がまるでわからん。すみません、中身とは関係ないけどモヤモヤでいっぱい。

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    2024年04月01日