内田日出海のレビュー一覧
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ネタバレ[ 内容 ]
世界遺産にも指定された旧市街をもつストラスブールは、ケルト人の集落に端を発し、ローマ→ゲルマーニア→フランク王国と西ヨーロッパの典型的な文明を経験した。
その後、ドイツ、フランスによる争奪が繰り返されるなか、ルネサンス、市民革命、ナショナリズム、世界大戦など、ヨーロッパ史を象徴する出来事をすべて体現する。
寛容と自由、排他主義と戦火―もっとも壮麗にヨーロッパ史を生きた都市の歴史を鮮やかに描く。
[ 目次 ]
第1話 都市の起こり―ケルト人のまちから「シュトラースブルク」へ
第2話 ドイツ的自由のなかの都市共和国―司教都市から神聖ローマ帝国自由都市へ(九八二~一六八一年)
第3話 -
Posted by ブクログ
ネタバレ新書にしては珍しくページ数が多め。
それと物語の割には覚える項目が多いので
難易度は高めとなっています。
ドイツとフランス、イタリアと目まぐるしく支配された都市。
そしてそのたびに順応していかねばならなかった苦労。
もちろんそれはあの2つの大戦の時も例にもれませんでした。
この本中にはユダヤ人が出てきます。
ナチスが台頭する以前からやはりその職種ゆえに
差別を受けていたようで都市のメインエリアに住むことは
許されなく、滞在にも時間制限が設けられていたそうな。
そしてWW2でも悲惨な状況となります。
ある学術職に就いていた人もその一人で
そういったたぐいのユダヤ人でないのにかかわらず
戦況 -
Posted by ブクログ
ストラスブール。
名前は聞いたことがあっても、どこかよくわからない方が
多いと思う。
フランスの端っこ、ドイツとの国境にある辺境の小都市だが、
欧州全体から見ると中央部に位置し、
EU議会の議場があり、本書の副題にあるように
「ヨーロッパの中核」と言える、ユニークな都市である。
ドーテの「最後の授業」の舞台となった、
アルザス・ロレーヌ地方の都市、というと
2大国の間で揺れ動いたストラスブールの歴史のイメージが
湧く人もいるだろう。
本書はそのストラスブールの、中世における都市形成から
現代までの歴史を地域経済や2大国の政治状況・文化的対立等を
中心に記している。
で、新書の割には結構内容が詳