内田日出海のレビュー一覧

  • 物語 ストラスブールの歴史 国家の辺境、ヨーロッパの中核

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    世界遺産にも指定された旧市街をもつストラスブールは、ケルト人の集落に端を発し、ローマ→ゲルマーニア→フランク王国と西ヨーロッパの典型的な文明を経験した。
    その後、ドイツ、フランスによる争奪が繰り返されるなか、ルネサンス、市民革命、ナショナリズム、世界大戦など、ヨーロッパ史を象徴する出来事をすべて体現する。
    寛容と自由、排他主義と戦火―もっとも壮麗にヨーロッパ史を生きた都市の歴史を鮮やかに描く。

    [ 目次 ]
    第1話 都市の起こり―ケルト人のまちから「シュトラースブルク」へ
    第2話 ドイツ的自由のなかの都市共和国―司教都市から神聖ローマ帝国自由都市へ(九八二~一六八一年)
    第3話

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    2011年04月05日
  • 物語 ストラスブールの歴史 国家の辺境、ヨーロッパの中核

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     商業の街、教育の街として栄えてきたストラスブール。フランスとドイツに接し、中立を維持しようとしたが、両国によって交代に支配されてきた。街の名前も変わった。
     しかしストラスブールの人々は、独立意識を育んできた。それは彼らが、アルザス語を話し、フランス語とドイツ語を使い、両国から文化的に影響を受けたことも関係する。しかしそれが災いし、ストラスブールの人々は両国からアウトサイダーな存在と見なされてきた。
     ストラスブールの成立から、現代までを追った一冊。

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    2024年08月14日
  • 物語 ストラスブールの歴史 国家の辺境、ヨーロッパの中核

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    ネタバレ

    新書にしては珍しくページ数が多め。
    それと物語の割には覚える項目が多いので
    難易度は高めとなっています。

    ドイツとフランス、イタリアと目まぐるしく支配された都市。
    そしてそのたびに順応していかねばならなかった苦労。
    もちろんそれはあの2つの大戦の時も例にもれませんでした。

    この本中にはユダヤ人が出てきます。
    ナチスが台頭する以前からやはりその職種ゆえに
    差別を受けていたようで都市のメインエリアに住むことは
    許されなく、滞在にも時間制限が設けられていたそうな。

    そしてWW2でも悲惨な状況となります。
    ある学術職に就いていた人もその一人で
    そういったたぐいのユダヤ人でないのにかかわらず
    戦況

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    2020年01月09日
  • 物語 ストラスブールの歴史 国家の辺境、ヨーロッパの中核

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    『物語 ストラスブールの歴史』(内田日出海、2009年、中公新書)

    フランス北東部に位置するアルザス地域のストラスブール。現在では、EUの欧州議会がおかれておりEUの政治都市となっているこの街の歴史はどのようなものであったのか。それはフランスとドイツの領有争いの歴史でもあった。

    本書は中世から現代までのストラスブールの歴史を詳細に記述している。

    (2009年11月26日)

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    2009年11月26日
  • 物語 ストラスブールの歴史 国家の辺境、ヨーロッパの中核

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    ストラスブール。
    名前は聞いたことがあっても、どこかよくわからない方が
    多いと思う。
    フランスの端っこ、ドイツとの国境にある辺境の小都市だが、
    欧州全体から見ると中央部に位置し、
    EU議会の議場があり、本書の副題にあるように
    「ヨーロッパの中核」と言える、ユニークな都市である。
    ドーテの「最後の授業」の舞台となった、
    アルザス・ロレーヌ地方の都市、というと
    2大国の間で揺れ動いたストラスブールの歴史のイメージが
    湧く人もいるだろう。
    本書はそのストラスブールの、中世における都市形成から
    現代までの歴史を地域経済や2大国の政治状況・文化的対立等を
    中心に記している。
    で、新書の割には結構内容が詳

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    2011年05月07日