ダニエル・ディックのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
とても面白かった。発達や人格形成において、遺伝か環境かということはよく言われることだが、著者に言わせれば、環境に対する反応も遺伝によって決まっているのだから、それほどまでに遺伝の影響は大きいのだという。ただ、いくら遺伝の影響とはいえ、親と子で100%一致しているわけでもないので、子どものスタイルを見極め、くれぐれも親である自分が好きなことを押しつけてしまわないように気をつけなければならない。
本書では、子どもの特性を大きく3つ(外向性・情動性・自制心)に分け、それぞれの高低によって関わり方が異なると述べている。子育てにおいて何が正解なのか、答えのない問いなのかもしれないが、少なくとも本書においては、これらの子どもの遺伝的な特性を見極めたうえで関わることが何より大切なようである。 -
Posted by ブクログ
「子供を思い通りにしようということはその子の持って生まれたものという動かし難い事実を無視すること。子供にとって重要なのは、自分の気質と傾向にどう対処するかを彼ら自身が学ぶこと。その過程で彼らを手助けすることが親としてあなたにできる最善策の一つ。」
「我が子に傾げられる最高の贈り物は、彼を十分に解放し、本当の自分自身になれるようにすること。彼らに備わっている独自の遺伝情報を歌わせ、その歌が私たち自身のものとは異なるかもしれないことに気づき、たとえそのコンサートが参加したくない類のものだったものとしても、とにかく我が子のコンサートを心からたのしむこと。」
というフレーズがとても心に残ったし、育児の指針にしたいと思った。親のコンプレックス解決やあれをやらせたいとか、自分の子供ならこれくらいできるだろうという親の勝手な思い込みじゃなくて、子供の資質を見てそれに寄り添ってあげることが大事!ということがよくわかる本。
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Posted by ブクログ
父親という立場で子供と関わる自分にとって、遺伝子と気質の関係、気質と子供の性格や行動の傾向、親である自分と子供それぞれの気質の相性、それら最新の行動遺伝学が学べる知識を吸収した上で、無数の組み合わせの中の一つである自分(及び妻)と我が子の場合に、親としてどのような行動を選択すれば子供の人生がより豊かなものになるか、一つでもヒント・行動指針を得たいという思いで読み始めました。
本書では、最新の現代科学に基づいて、子供の脳や行動は遺伝子の影響を受けており、親側が一律に理想的な子育てをすれば、子供が正しく成長するというのは幻想だということがはっきりと書かれています。ついつい親は子供を白紙のような存在だと勘違いしてしまう…というくだりが特に印象的でしたが、子供は白紙ではなく、母と父という二人の親のDNAの一部をそれぞれ受け継ぎ、その子自身に特有の遺伝的気質が既に書き込まれている楽譜のようなものであると考えれば、出来るだけその楽譜に沿った形で子供が豊かな音楽を奏でられるようにサポートしていくことが親の本来の役目だと思うことができました。
また、「親は我が子の行動をコントロールすることはできない」という考え方を子育て観の根底に持っておくことも、とても重要だと感じました。最終9章に記載されている内容ですが、例え話として、子供をパートナーや親友と同じように考えてみると良いという話はとても刺さります。パートナーや親友は、その人のことを好きだから一緒に行動を共にしているわけであって、お互いに高めあったり話し合って良い関係を築いていくということはするが、「相手を思い通りの形に変えよう」とは思わないはず。親と子供の関係でも、そのようにある種のリスペクトを持って個人として尊重し、愛し、その個性が花開くようにサポートすることを心から楽しむ姿勢が大切だと感じました。
第3章のチェックシートでは、子供の気質、そして親としての自分の気質も大凡把握し、これまで感覚的だったり思い込んでいた自分と子供の相似点・相違点をより正確に捉えることもできました。この本で学んだ知識・考え方も組み合わせて、自分と子供という唯一無二の関係性の中で自分なりのしなやかな子育てを模索していこうと思わせてくれる、とても科学的かつポジティブな子育て本でした。 -
Posted by ブクログ
本のタイトルから内容が気になり買った1冊。
ページ数も多く、分厚い本ではあったが和訳の仕方に違和感も然程なく読みやすい内容であった。
子育てする者として「万能の子育て法なんてない、だってみんなそれぞれ(遺伝子レベルで)違うんだから」と改めて気づかせてくれた内容。
遺伝子で子どもの気質は決まるかもしれない。ただその中で親として何が出来るのか、何をするべきかを考え、自身が考える"子どもにとっての理想の上司"となれるように日々子どもを見つめ、全力で愛していくことが大切。子どもは親にとっての所有物ではないことを強く意識して、一人間として尊重し粘り強く対話を重ねていけるような親であり続けたい。