人口戦略会議のレビュー一覧

  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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     人口減少という言葉が流行りだしたのは何時からだっただろうか。身近な問題であるがゆえ、そして当たり前になってしまった今だからこそ、かえって人々から当事者意識が消え去っているように感じる。本書のタイトルにもある「消滅」という語は過激であるが、危機感を抱かせる点で興味をひくことに成功しているといえる。この手の問題は、関心の高さが問題意識に直結するため、多少過激であっても印象を残す方が大切だからだ。
     本書の特徴は、地方自治体の詳細なレポートが50ページほどに渡って巻末に付けられているところだろう。自分の所属する地方がどのような状態に置かれているのか、9つのカテゴリーに分類されており、一目で把握がで

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    2025年07月04日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    十年前に出版された「地方消滅」は読んでいないという状態での感想です。
    全国の市町村、東京23区を人口の自然増減と社会増減の2つの切り口から分析しています。
    日本の人口がどんどん減っていって、今、何かしないとたいへんなことになる、ということで、いろいろな提言が書かれています。
    ただ、「たいへんなことになる」というのが具体的に書かれておらず、イメージできませんでした。これは、私が東京に住んでいて、人口が減っている、ということを感じていないからかもしれません。
    結婚したい、子どもが欲しいと思っている人が現状の環境のせいで諦めてしまう、という社会はよくないので、このことはなんとか変わって欲しいと思いま

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    2025年01月28日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    ネタバレ

    <目次>
    序章   「消滅可能性都市896」の衝撃
    第1部  消滅自治体最新データ篇
     第1章  地方自治体「持続可能性」分析レポート
     第2章  全国1729自治体リストから見えた地域の特性
     第3章  人口減を止められなかった10年
    第2部  2100年への提言篇
     第4章  緊急提言「人口ビジョン2100」
     第5章  人口減少、どう読み解くか
     第6章  今が未来を選択できる最終チャンス

    <内容>
    2014年に出された「地方消滅」のレポートから10年。現状が悪化こそしていないが、好転する兆しもない。日本の将来を考えたときに、政治家が身銭を切ってでも、この本に載ることばを重く埋め止めて

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    2025年09月23日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    人口問題は日本社会が確実に見通せる将来の姿であり、ほぼ予測された展開を進む。その事実とここから生じる問題と課題について、新しい数字をもとに整理されている。足下、大都市圏も非大都市圏も良い方向に進んでいないこと、これが本書から的確に読み取れる。足下、東京圏は非大都市圏を破壊していき、関西圏は前にも後ろにも進まず、というところにあって、日本全体として衰退の経路を選んでいく。
    すべては子どもが少ないからである。このことをもっと前面に押し出さなければならないのに、本書もまだ弱い。

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    2025年07月27日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    人口減少の想定値の説明はなかなか難しかった。
    対応策が、幅広い観点から挙げられていた。
    以下、印象に残ったこと
    ・政府だけでなく、民間も積極的に取り組む必要がある。(育休の制度はあるが、使いやすい雰囲気作りは民間)
    ・分断を作らず、全員が人口増の取組を支える必要がある(独身でも子供がいなくても、年金などは人口の増減に関わる)
    ・こどもを持つことに安心できる働き方を作る必要がある(民間の力が必要)

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    2025年01月13日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    2014年の増田氏著『地方消滅』から10年。本書でも指摘されているが、人口減少対策の必要性を国民すべてに浸透せず、地方が消滅するという言葉だけが衝撃的に広がった。前著を読んでいただけに、何故今頃大騒ぎするのだろう? という感は否めない。人口戦略会議の総論と、構成メンバーの筆による各論で構成されていて、この問題の根深さと難しさを再認識した。「まち・ひと・しごと創生本部」の方針を地方自治体が曲解し、少子化対策ではなく移住政策に堕し、自治体間で若年層を取り合う結果になってしまったところに問題の根深さが感じられた

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    2024年12月29日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    【人口減少について】

    最新のデータに基づき、様々な角度から人口減少についてシュミレーションされている。

    首都圏一極集中で、しかも都会の出生率が一番低くて、人口流入しても減少に転ずる時が迫ってるらしい…。

    現実問題、本気で向き合わないと生活基盤が築けなくなる。

    経済優先、核家族化、お一人様歓迎、やっぱ価値観が根本的に変わらないとムリだと思う。

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    2025年04月17日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    2014年に刊行され、「地方消滅」と896の「消滅可能性都市」をリスト化したことで、衝撃を与えてから約10年。その提言を発展させた形で、新たな分析を行い、新たな提言を行った一冊。
    当時発表された歳は批判的な意見も聞かれましたが、人口減少が当たり前のようになった今となっては人口減少の問題やその解消策はますます重要視されています。今回の提言では、消滅可能性都市が減少したことになっていますが、決して楽観視できるものではありません。
    今回の提言では、各自治体で社会減対策が必要なのか、自然減対策が必要なのか、両方必要なのかを明確にし、実態に合った対策の必要性を訴えていることもポイントだと思います。
    本書

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    2025年03月22日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    若年女性人口のデータが新しくなり、消滅可能性都市は減少したとのこと。
    努力が実った自治体もあるだろうが、外国人の流入によるところも大きく、国として合計特殊出生率は悪化するなど、危機感は引き続き必要。
    ブラックホール型自治体を何とかしないといけないのではないか。

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    2025年02月08日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    ネタバレ

    「地方消滅」出版から10年の区切りとしてデータを最新版に更新。出生率が低いのに地方から人口を引き寄せるブラックホール型自治体というのはなかなかいい得て妙。
    対談や長々とした図表なども多く、全般的にちょっと薄めの内容か
    産む年齢の女性人口の重要性を強調しすぎるきらいがあり一昔前の「産む機械」論争を彷彿とさせる。

    個人的には出生率というデータの作られ方として統計数値の裏読み(大学時代に東京にいて結婚後地方に移って出産する女性が東京の人口としてカウントされることの不利さなど)を延々と論じた章が面白かった。

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    2025年01月30日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    人口統計の実務者と総務大臣経験者が具体的に数字のバイアス要素などを説明しながら論じているので、雑駁な印象ではなく、具体的に数字が読める。

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    2024年12月30日
  • 地方消滅2 加速する少子化と新たな人口ビジョン

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    並居る識者の真剣な提言・議論のアウトプットとしてはわかるが、歴史の大きな流れの前には、どれも無効感が強い。政治の問題ではなく、人々のマクロな意識が変わらない限り、日本がシュリンクすることは避けられまい。もちろん一人ひとりの幸福度を維持・向上させるというのは、また別の問題である。

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    2024年12月22日