大崎遥花のレビュー一覧

  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    研究を進めるうえで今の自分に足りなかった視点やもっとこうしたほうが良いなという気づきが沢山得られた。
    研究内容のクチキゴキブリの雌雄がお互いの翅を食べることが非常に興味深いなと思った。背景や考察の論理の展開が分かりやすかった。クチキゴキブリの生息環境が特殊なゆえにそうした性システムや行動が進化した可能性があることが分かり面白かった。
    大崎さんが研究を進めるうえで、失敗を含めた様々なストーリーに自分を照らしあわせながら読み、尊敬することも多かった。

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    2025年08月28日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    クチキゴキブリは、卵胎生、そして両親揃っての子育てという珍しい習性をもつ。しかも、つがいになったオスとメスは交尾の前後に互いの翅を食べ尽くす。飛べなくなってしまうのに、しかもさほど栄養にもならないのに、なんでそんなことをするのか? 著者はこの疑問に挑む。フィールドワークから実験、プレゼンや論文執筆まで、その研究のプロセスがおもしろい。
    動物行動の研究の成否は、次のことに尽きる。どんな動物にするか、どんな行動にするか。加えて、どんな先生に指導を仰ぐか。本書には、通販でマダガスカルゴキブリを買ってくれた中学の先生、フィールドワークの旅費にポケットマネーを出してくれた指導教員、そしてあれこれアドバイ

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    2025年05月06日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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     栃木県民で、手のひらでモゾモゾ動く虫が好きだったあの大崎さんが、「Dr. 大崎」になるとは・・・家族でもでも何でもないけど感動でうれし涙です、よかったです。
     この本の主人公は、著者の大崎さんです。おもに、大学4年に生態科学研究室に所属して卒業研究を始めるところから、博士課程卒業までのおはなしです。
     読みはじめると文章が、「虫好き理系の宝塚男役」のひとが書いたかのようで、シャープでかっこよく、初々しいです。

     タイトルには「ゴキブリ」とありますが、かれらは脇役です。タイトルにわたしが補足するならこんな感じ、( )内が補足文です。
    「(クチキ)ゴキブリ(を研究している)・(大崎さんの)マイ

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    2025年02月12日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    2023年刊。害虫の大代表格としてのゴキでは無く、アジア圏の極限られた場所にしか生息しない、朽木にのみ住むゴキの研究者。世界中で他に研究者が居ないという生き物。しかも雌雄が互いの翅だけを食い合うという、全生物中で例の無い行動を取るとのこと。
    研究者の事、修士・博士課程、研究者は総合格闘技のプロ、何より「楽しい」の原動力が根源にある、考えることが好き、等など。言葉や表現の緩急・崩し具合、リズムが良くて面白い。硬い話も、構成よく、抵抗感少なく読めた。

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    2024年05月05日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    小気味よくてユーモアたっぷりな文章でとても読みやすかったです。著者の研究に対する熱が伝わってきて、こちらもワクワクしながら読んでました!また、研究に対する哲学も書かれており、耳が痛いような内容もありましたが、良い刺激を受けることができました。

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    2024年04月06日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    ネタバレ

    理系に限らず研究者の生態が大変よくわかる。点描がすごい。それはともかく面白いし、文章力すごい。これで理系なんだから。恐るべし。

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    2024年02月06日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    ゴキブリ研究の第一人者のエッセイ
    ゴキブリ!?と思って興味を持ったけど、1人の研究者として、その生き様と考え方、人生を書いているから、なんかそんな考えて生きてるの凄いなって思う。
    理系の、まして研究職の人なんて周りにいないから、新鮮だった。
    自分には無いことだったけど、連綿と受け続かれる知識の流れの一端を担えるのって、凄く幸せなことなんだろうなと思った。

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    2025年09月28日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    研究職にもゴキブリにも明るくないけれど、少しイメージと見方が変わった気がする。とてもじゃないけど混んでる電車で読めるものではなかった笑 どデカいゴキブリの挿絵に隣のおじさんがギョッとしてました。ごめんねおじさん。
    基本シャープでユーモアがあり、読み物としても楽しめる文体でありながら、たまに差し込まれる高い熱量にグッとくるものがあった。好奇心が燃料。どうかそのままでいて欲しいと願ってしまった。時折、筆者のドヤ顔が想像できるようでふふっと笑ってしまったり。
    結局のところなぜ翅を食べ合うのだろうか。哲学的でもありどこか神秘的な問い、研究の続きが気になります。頑張れ大崎さんーー!

    (星-1は、シンプ

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    2025年05月16日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    ゴキブリ研究に生涯を捧げると腹を括っている研究者の話。

    進化と変体をポケモンで説明したり、学会を「フェス」と表現したり、言葉選びも面白く、文系でも読み物として楽しく読めた。

    研究者という、好きな対象のためには変態になってしまう姿に読んでいてニヤニヤしてしまう。

    昆虫は苦手な私には、ヤツはほぼイラスト(著者の点画)だったことは大変助かった。

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    2025年03月10日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    ネタバレ

    クチキゴキブリの後尾相手の翅を食い合うという習性を研究している研究者の本。
    大学の博士課程を卒業し現在はポスドクとしてアメリカで研究をしている。

    大学での研究過程や博士課程の誤解について説明したり、学会や研究者同士のつながり、教員とのやりとりが丁寧に記されている本でした。同じ理系学生としてとても面白かった。
    自分の専攻は数学だが、確かに数学の研究も似たようなものなのだろうなーと同時に数学にはないフィールドワークとか、他の研究室の見学だとかはとても羨ましくなった。
    修士課程、博士過程に進まなかったことをほんの少し後悔している自分的にはその後悔が掘り起こされ、とても羨ましくなった本でもありました

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    2024年04月21日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    すごく面白かった!
    「研究は総合格闘技」...そうだよね、コミュ障じゃ貴重な人脈も作れやしない。研究だけじゃなく、他のたくさんの仕事にも当てはまる言葉。
    博士課程や研究についての話を、時々真面目に、時々軽妙に書かれてあって、とても読みやすかった。(「カビがルンルン」が特にお気に入り)

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    2024年04月02日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    すごくいい!
    ゴキブリに学生時代を捧げた、良い意味でオタクな筆者
    大学院や研究職についても本音で書いてある
    自分の経験を重ね合わせて「わかるわかる」となった
    時折挟み込まれるギャグは筆者の好みなのか編集者の好みなのか、不要かなと思った
    昆虫の研究は興味があるが、今の自分にはもう出来ない
    筆者には代わりに突き抜けて欲しいと思う

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    2024年01月31日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    ネタバレ

     クチキゴキブリ研究という天職ともいえる対象にめぐりあった若き研究者が、その対象への愛と、研究生活の日々をつづったお気楽なエッセイ。

     オス・メスが互いに相手の翅を食べ合い、子育てを共に行い、一生添い遂げる。その行動の謎を追った研究成果ではあるが、第10章に「研究者という生き物」と題されているように、全般に、研究者というものが、どのように研究対象と出会い、研究を進め、関連学会で知己を得、論文を発表し、己の研究がいかに学術的価値があるかを世に認めてもらうために、日々、足掻き続ける様を、面白おかしく綴っている。

     「ティンバーゲンの4つのなぜ」「べイトマン勾配」「性的対立」 etc. etc.

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    2024年04月03日
  • ゴキブリ・マイウェイ この生物に秘められし謎を追う

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    大学での卒論から修士課程博士課程とクチキゴキブリ一筋に研究者としての道を邁進する著者の赤裸々な記録。学術的なゴキブリ生態学あり、苦労話や学会事情など裏話も含めて非常に面白かった。
    また装画の著者による点描画が素晴らしい。

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    2024年03月02日