芦原伸のレビュー一覧

  • 北海道廃線紀行 ──草原の記憶をたどって

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    廃線紀行と言ってもレールが敷かれていた場所
    をトレースする訳ではありません。

    かつて列車で旅したルートを車などで巡る旅な
    のです。

    なので駅跡を中心に、かつては栄えたであろう
    小さな町を訪れる紀行文になっています。

    これがいいのです。

    旅を楽しむ前提として、知識と教養が大切であ
    ることを教えてくれます。

    どんな小さな町に寄っても、その町のゆかりの
    人に思いを馳せて街の風景を描写しています。

    後付けで調べたのかもしれないが、それにした
    ってここまで色々な歴史を知っているのであれ
    ば、どこに行っても楽しめるだろう。

    知識と面白がる心を持つことこそが、旅を彩る
    手段であると思い知らされ

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    2023年07月23日
  • 旅は終わらない 紀行作家という人生

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     私は本書の著者とほぼ同じ頃、大学受験で上野から寝台夜行で札幌に向かい、その後も日本各地を貧乏旅行していたので、本書を読んで、当時旅先で声を交わしたカニ族仲間に何十年ぶりかで再会したような気がした。
     本書を読むと、我々は日本の鉄道が絶頂に向かい、衰退してゆく過程を良くも悪くも身をもって体験したのだと改めて思う。そして、それが日本の繁栄と衰退の軌跡と重なり合うところが、我々の世代が歩んできた時代ということになるようである。
     

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    2022年11月01日
  • わがラストラン、北海道~追憶の鉄道紀行

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    雑誌「旅と鉄道」などで紀行文を掲載している
    芦原氏の、すでに廃止、廃線となった列車や、
    路線の搭乗紀行作品集です。

    ピーク時には全長4000キロあった北海道の鉄道
    は、令和3年には半分近い2400キロ程度しか残
    っていないです。

    しかもそれらの大半も維持できないと、JR北海
    道は表明しています。

    著者は北海道の鉄道は「国鉄」に戻してでも保
    護するべきと主張します。

    確かに失われてしまえば元に戻らないでしょう。
    「風景と対話できる移動手段」であるのが鉄道
    旅の魅力であると著者の主張には共感できます。

    観光立国を目指すのであれば尚更です。

    日本の行く末を考えるには最適の一冊です。

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    2022年08月01日
  • 被災鉄道 復興への道

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     2011年3月11日に起こった、東日本大震災。地震の揺れと津波などで、未曾有の災害となった。
     震災が起こったとき、東北地方沿岸4県をを走る列車は31本あった。しかし乗客、乗務員ともに冷静に判断し、死傷者は一人もでなかったという。
     その時、列車に乗り合わせた人々はどう判断したのか、一歩間違えば大惨事になっていたであろうときに、死傷者もなく避難できたのは、どうしてなのか。
    列車かに乗っていた方へのインタビューをもとに震災のとき何があったのかをかかれたルポです。

     常磐線、仙石線と石巻線、気仙沼線大船渡線、釜石線、山田線、三陸鉄道と、現地に行かれて丁寧に取材をされて書かれています。

     それ

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    2016年08月28日
  • 旅は終わらない 紀行作家という人生

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    この作者のことは知らなかったが、旅そして紀行文が大好きな私にとって、行きつけの本屋でこの本を見つけて迷わず購入した。表紙の色もデザインも魅力的。立派なハードブックというところも気に入った。1946年生まれなので敬愛する沢木耕太郎と同年代ということになる。鉄道中心の出版社に勤務し編集者をしばらく行っており、職業からして旅と紀行文と関わりある人生を送っている。私は自分でも無類の旅好き紀行文好きだと思っているが、ごく平凡なサラリーマンの身としては、ある意味羨ましい思いもあるが、とても楽しく興味深い本だった。

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    2022年09月11日
  • 北海道廃線紀行 ──草原の記憶をたどって

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    ネタバレ

    <目次>
    第1部  道北
    第2部  道東
    第3部  道央
    第4部  海をめぐる鉄道

    <内容>
    「旅と鉄道」創刊期のデスクで、天夢人を創設し、社長を経てフリーライター。天夢人を退職後に、若いライターと北海道の廃線をまわった記録。巻末に廃線の紹介があるように、きちんとまわった様子が見て取れる。読んでいると郷愁を誘い、北海道に旅をしたくなる。自分も大学時代のフリー旅で回った旧万字線の折り返し時に、赤とんぼの大群に囲まれた時を思い出した。

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    2022年07月11日
  • 旅は終わらない 紀行作家という人生

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    紀行作家、73歳。会社経営の役を退き元の専業作家に戻り自己の作家人生を振り返る。

    学生運動の時代の北海道行や海外旅行全盛時代、編集プロダクション、IT化。紀行作家の人生はそのまま日本の出版の歴史それも大手ではない中小の会社の生きた歴史でもある。

    18歳までの生活が結果として偶然ながら1人の紀行作家を作り上げる重要な要素になっている。

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    2022年04月25日
  • 新にっぽん奥地紀行 ~イザベラ・バードを鉄道でゆく~

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    明治11年。東京や横浜はいざ知らず、少し地方にいけば、まだ十分江戸時代が残っていた頃、イギリス人女性がたった一人で日本の奥地(東北・北海道)を旅する。それも47歳という年齢で!

    イザベラ・バードは引き馬に乗って、または人力車で、どうしようもないところは徒歩で旅をつづけたけれど、この本ではそれらの道を基本的には鈍行列車で旅をする。
    鈍行列車の車窓から見える景色は、まだ、バードが歩いたころの風景が残っている場合が車よりも多いから。

    そういう旅もあるんだなあと思った。
    平取で彼女が歩いた道を少し歩いたことがある。
    自然以外に何もないその道は、けれども全くの手つかずの自然というわけではなく、きれい

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    2019年04月29日
  • 被災鉄道 復興への道

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    震災当時の電車の乗客や乗務員の体験、証言がリアルに記載されています。電車に乗ったまま津波に流された方もいたのでは?と思っていましたが、鉄道関係者の普段からの訓練や現場での判断、そして住民である乗客の協力などで多くの命が救われた事実が分かります。また、震災直後やその後の電車、駅舎の写真も多く掲載され、復興の様子が分かります。
    鉄道と名を打っていますが、そこを基軸に置きつつも現地に足を運び被災した方々へ丁寧にインタビューを重ねた内容となっていますので、鉄道に興味のない方へもお薦めできる本と言えます。

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    2016年01月30日
  • 世界食味紀行

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    ネタバレ

    イギリスの料理に始まりケニアの料理で終わる
    世界中の食事をした気分
    北朝鮮にまで旅行に行っているのは驚き
    あそこ旅行できたんだ...そして無事に帰国できたんだ

    ヨーロッパ、ロシア編も食文化豊かであるがロシアとウクライナの激しい戦闘があった今、どうなっているのだろう
    豊かな食文化が失われるのはとても惜しい

    ジンギスカンの話とか、アフリカのレストランの話は興味深くて面白かった

    旅好きはインド派とアフリカ派出分かれ、著者はアフリカ派らしいのでインドの食事は書かれていない

    旅のこだわりみたいなのがあるんだねぇ..

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    2025年06月24日
  • 世界食味紀行

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    世界70ヵ国以上を旅した紀行作家による、世界の食のエッセイ。
    第1章 ヨーロッパ、ロシア  第2章 アメリカ、オセアニア
    第3章 中国、アジア     第4章 中東、アフリカ

    世界70ヵ国以上を旅して味わった料理から見える、
    文化や歴史を紹介する、食のエッセイ。
    旅の描写や地域性、歴史の話、エピソードは紀行文として秀逸。
    だが、食味紀行と謳う割には、食以外の記述が多い感じで、
    アラスカのストリップ劇場の話なぞよりも、他の食の話を
    して欲しいぞと、心の中でツッコミを入れてしまう。
    また、世界といってもインドには行っていないし
    東南アジアや中南米が無いのも寂しい。
    食の話は、著者が興味惹かれたも

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    2023年08月02日
  • 世界食味紀行

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    <目次>
    第1章  ヨーロッパ、ロシア
    第2章  アメリカ、オセアニア
    第3章  中国、アジア
    第4章  中東、アフリカ

    <内容>
    世界を旅して、世界のグルメを紹介した本。なかなか美味そうなものが並ぶ。その地域に行った時の指標にもなるだろう(今もその店があるのか不明だが…)。ただ、インドがない(本人がインドに行ったことがないと明記)のは残念。著者は「天夢人」の創業者。

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    2023年01月07日
  • 北海道廃線紀行 ──草原の記憶をたどって

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    北大文学部出身の交通系ライターさんによる、北海道廃線紀行。廃線となった対象はたくさんある。
    昔たどった鉄路もあり、それなりに懐かしい。
    青森の五能線のように、観光メインで生き残れる路線があるか、検討の余地があれば良かったのだが。
    一度廃止した鉄路の復活は考え難く、過疎の進行は防げないであろう。

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    2022年12月30日
  • 北海道廃線紀行 ──草原の記憶をたどって

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    ネタバレ

     人の姿があまり出てこないことは理由ではないだろう。
     また、同伴者がいないことも同様。
     途中で、宮脇俊三の文庫本を読みたくなってしまった。

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    2022年06月13日
  • 新にっぽん奥地紀行 ~イザベラ・バードを鉄道でゆく~

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    ネタバレ

    神を押し付け、信じないものは排斥すると言う一神教の教えは強引であり、果ては戦いを生むばかりだ
    その時、車窓に突然同様のアルカディアのような風景が現れた。赤湯をすぎて中川に着く手前、車窓右手である
    バードはキリストの教えが未開地に文明をもたらすと信じていたが、ハーンは逆にキリスト教を忌み嫌い、日本古来の神仏集合、多神教に思いを投じた
    幌別、紋別など別のついた地名が多いが、これはアイヌ語で川を意味する、とも書いており、北海道に入ってさほど日数が経っていないバードが、もはやしっかりとアイヌ語を取得していることに驚かされる
    バードの紀行の中には、明治の日本人の姿が散見する。そこには貧しいけれど、潔癖で

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    2019年11月22日
  • 西部劇を極める事典

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    ネタバレ

     年末に普段読まないジャンルに向かうことにしてこの本を手に取った。
     幼少時から○○ロードショーやら○○洋画劇場などで見てきた作品のオンパレード。作品の時代背景にはまったくの無頓着にただブラウン管のなかの銃撃戦を楽しんでいた。
     史実に基づいて作品を解説してくれており頭の整理になった。
    この著者の「呑み鉄、ひとり旅 乗り鉄の王様がゆく」も興味深いなぁ。

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    2018年12月31日
  • 時刻表探検

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    時刻表好きにはなかなか読みごたえがありました。
    でももともと好きでないとあまりひっかかりがない本かも…

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    2018年10月08日
  • さらばブルートレイン! 昭和鉄道紀行

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    紀行作家だけあって、マニアックにならない程度に、鉄道中心に描かれた文章は読みやすかった。ただ、途中に入った回想は、それだけで独立させた方がわかりやすかったように思う。

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    2011年05月23日
  • さらばブルートレイン! 昭和鉄道紀行

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    2008/09/05

    なんとなく購入

    子供時代、乗ってみたくてしょうがなかった頃を思い出す

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    2009年10月04日