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3・11のあのとき、東北地方の太平洋湾岸には多数の列車が走っていた。生死を分かつ瞬間の緊急事態に、運行指令室、乗務員(運転士、車掌)、駅員はどう立ち向かったのか、乗客の不安と恐怖はどう和らいだのか――。「乗客・乗務員の死傷者ゼロ」震災後の復興しつつある鉄路を辿りながら、この奇跡を呼びこんだ精神と記憶を残す試み。
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Posted by ブクログ
2011年3月11日に起こった、東日本大震災。地震の揺れと津波などで、未曾有の災害となった。 震災が起こったとき、東北地方沿岸4県をを走る列車は31本あった。しかし乗客、乗務員ともに冷静に判断し、死傷者は一人もでなかったという。 その時、列車に乗り合わせた人々はどう判断したのか、一歩間違えば大...続きを読む惨事になっていたであろうときに、死傷者もなく避難できたのは、どうしてなのか。 列車かに乗っていた方へのインタビューをもとに震災のとき何があったのかをかかれたルポです。 常磐線、仙石線と石巻線、気仙沼線大船渡線、釜石線、山田線、三陸鉄道と、現地に行かれて丁寧に取材をされて書かれています。 それぞれ地域の被災者の声は、非常に重く感じました。地元の乗客のアドバイスを受けて避難した例もあり、乗務員と乗客が協力して乗り越えたところも多かったように感じました。
震災当時の電車の乗客や乗務員の体験、証言がリアルに記載されています。電車に乗ったまま津波に流された方もいたのでは?と思っていましたが、鉄道関係者の普段からの訓練や現場での判断、そして住民である乗客の協力などで多くの命が救われた事実が分かります。また、震災直後やその後の電車、駅舎の写真も多く掲載され、...続きを読む復興の様子が分かります。 鉄道と名を打っていますが、そこを基軸に置きつつも現地に足を運び被災した方々へ丁寧にインタビューを重ねた内容となっていますので、鉄道に興味のない方へもお薦めできる本と言えます。
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芦原伸
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