東圭一のレビュー一覧
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ネタバレ大切な藩の馬が次々狼に襲われ、狼狩奉行として役目についた主人公が、違和感を覚えつつオオカミ狩りをするものの、1匹しか捕えられない。
その後も、馬が襲われたと知らせを聞く中で、これまでのことを調べあげて謎を解いて行くところや、途中出てくる伏線も読み取れて、とてもたのしかった。
最後、主人公が父の仇と対面したところで、一度は敵と誤解していた狼が助太刀するかのように現れるシーンには胸が熱くなった。
最後、主人公が次男坊ながらお役目を二つ引き受ける時、困難な運命ながら誰かが手を貸してくれる気がした…。というシーンで、相手に対して迷わず頭を下げ礼を尽くすことで、巡り巡って自分に帰ってくることが -
Posted by ブクログ
朝日新聞の書評欄で紹介されていて、興味を持ち読みました。楽しめました。
背景は江戸時代。馬産が盛んな地域にとって狼害は深刻な問題。そのため、奥州には狼を狩る狼狩奉行が存在した。岩泉亮介はその狼狩奉行に就くよう藩から申し渡された。
彼の父は3年前に非業の死を遂げ、兄が家督を継いだが病で寝たり起きたりのため、登城できないでいた。そのため、次男の彼がその役に就く。
狼害を起こしている狼の群れは「黒絞り」という見たこともない大きなリーダーに率いられている。この「黒絞り」は頭が良く、人間が仕掛けた罠にははまらない。そこで、色んな人の力を借りながら、「黒絞り」を追っていく。
でも、そうしている内に父 -
Posted by ブクログ
ネタバレ江戸時代、東北の馬産が盛んな地域にとって、狼による被害は由々しい問題であり、そのため、狼狩りの役目を行う狼狩奉行が置かれていた。
岩見亮介は、3年前、その任務執行中に転落死した父•源之進の後を継ぐことになる。本来、父の家督を継ぐはずの兄•寛一郎は病に伏せっていた。
狼の群れは「黒絞り」と呼ばれるとてつもなく大きい頭目に率いられ、簡単に退治できるものでなかった。
その「黒絞り」一族を追い、被害状況を調べるうちに、父の死の真相、藩の野馬別当の不正や悪巧みが浮かび上がってくる。
狼との戦いを主眼においた小説かと思いきや、父の死の謎を追い、隠れていた悪を倒すという勧善懲悪時代劇になっている。
また、