yasuo-rangeのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
短編集なんだけど、一つ一つがずっしり。いろんな人の人生がギュッと詰まってた。人生は選択の連続で、全部を掴むことなんてできないし、その時は気付けないことだって山ほどある。でも掴めなかったとしても、その掴めなかったという経験から得た感情や苦しみが何かに繋がることがあるし、誰が繋げてくれることだってある。特に好きなお話は、やっぱり真奈なつめ楓子の話かなぁ。死んだ人はもう話さないから何が本当の気持ちかは分からないけど、思い出は変わらないし、心の中に席を残すことはできる。人を理解したいって気持ち、向き合い続ける気持ちは絶対に喪っちゃだめ。悪しき風習があるなら、先を行く女になる。
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Posted by ブクログ
『わたしたちは、何かを手に入れて、何かを失う。己の手の中に残ったものと失ったものを数えて、嘆いたりする。でも、大事なのはそこから得た喜び、得られなかった哀しみ、葛藤やもがきこそが大切なのだ。それらは、誰かに繋がれていく。』というフレーズが心に響きました。
この物語は芥子実庵という葬儀屋が舞台となり、関係する人々の日常や葛藤、それぞれの苦しみや気付きが描かれています。
人は誰しも取り返しのつかない後悔や、得られなかったことへの執着など、さまざまな痛みをもっているんだということを実感しました。
私はそのような気持ちを解決したり昇華したりできないことを苦しい、と感じていました。
ですが、解 -
購入済み
町田そのこ先生の作品が好きなので新刊を楽しみにしていました。
葬儀社芥子実庵を中心に物語が描かれる短編集です。
語り手は作品ごとに違っていますが、最初と最後の物語は芥子実庵に務める同一の女性視点で語られます。彼女の考えや物事の捉え方の変化がこの本の面白さのひとつだと思いました。
どの物語にも死が描かれ、語り手はその死に向き合うことで自分らしく生きることに悩み前に進みます。
この本を読んで改めて人生は取捨選択の連続で失ったものの大きさを感じて苦しく思うことがありますが、自分の大切なものを大切にできるようになりたいと思いました。 -
Posted by ブクログ
主人公が、章ごとに変わる、短篇集。
私が愛したかった男、については、主人公の考え方がだいぶ自分に近くて、その考え方を分析された気分だった。
芥子(ケシ)の実、に関しては、不器用な母の、不器用なりに、一所懸命だった子育てに、なんか涙がでた。ふと、「お金がない」などというフィルターをはずしたら、めちゃくちゃ楽しかった、なんてことにいまさら、気付いてしまう主人公。
全体的に、かなり男女格差を意識した内容だと思いました。今の時代、ナイナイ、なんて、表面的に見えないだけで、実はまだ、薄くしっかりある。
でも、結婚と仕事を天秤にかけるのは、ちょっと古いかな、とおもいました。 -
Posted by ブクログ
見送る背中
どの登場人物にも共感ができた。でもただ一人なつめだけには共感はできない。命をたってしまってはもう終わりなのだ。
でも残された友人がその友達の死から色んなことを考え、自分のこれからのことを考える。
主人公が葬儀屋の仕事に誇りを持っているのに恋人にはわかってもらえない。
でもちゃんと話し合って理解してもらえ幸せになれることを祈るばかりです。
私が愛したかった男
よかった。涙がとまらなかった。ひとはいつ大事なことに気づくか分からない。気づけるその日まで自分なりにもがくしなかい。
最後の最後まで純也とは別れないでほしかったのに別れを選んだ佐久間にはなんだか共感はできなかった。
あんなに素 -
Posted by ブクログ
古民家をリノベして、囲炉裏のある遺族控室で、家族葬専門の斎場。暖かな炎を囲んで故人を偲んでもらえる、こんな斎場で俺もおくられたいなぁ。
そうだ、もし、俺より先に妻が逝ったら、焼き上がったばかりの妻のお骨をひとつ、そっと掴んで口に入れて、気がふれるまで哭こうと決めた。
古い価値観を脱ぎ捨てられずにいる登場人物に地団駄を踏みながら、こいつわからんやっちゃなぁ、と読み進めたが、俺もその中のひとりで、今を生きていることを言い当てられているようで情けなく、読後は撃沈感も。
もがいて、先が見えず答えなくても前に歩き出していいという、励ましも貰えたかな。
刺さった一文
▪時分の満足する枠のなかに相手を