yasuo-rangeのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
こちら、とても良かった。これまでに読んだ町田さんの作品のなかでも、特に好きでした。
葬儀社を舞台に描かれた作品。
悩み、傷つき、憤り、迷い、周りと関わりながら気づくこともあるし、そこで立ち止まって自分とも向き合える。心の奥深くまでとどく心理描写が生々しい。
苦しさ、悲しさ、焦燥感や諦め、どうしたらいいか分からない気持ち、さまざまな感情と一緒に思考の海をグルグルグルグル……。身に覚えのある感情に、込み上げる気持ちを感じながらページをめくりました。
『自分の情けなさに、歯噛みしたことのない人間なんて、いない。』
みんなが自分の人生を“自分らしく”歩んでいければいいのにと思う。
俯瞰して見るって難しい。先入観や主観が入り込んでしまって、フラットに物事を見るって難しい。言葉にしていても、それが全てじゃないし本音かどうかも分からない。
読み進めるにつれ、これまで見えていた世界が少しずつ変わっていく───。
最終話は特に、言葉が身に染みて何度も涙がこみ上げてきた。どこにでもいそうな主人公。だからこそ感情移入してしまうし、グッと引き込まれる。
おもしろくて一気読みでした!
『それくらい、って言わないで。
自分がそうやって簡単に言い捨てたことが、相手の大切なものだったりするんだよ。』