エヴァ・ファン・デン・ブルックのレビュー一覧
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「論理」よりも「情熱」よりも、「認知バイアス」によって私たちは動かされる、と言う。では「認知バイアス」とは「勘違いで人間の先入観や偏見で人を動かす」ことで、「人は面倒を避ける」、「視覚に騙されやすい」(視覚誘導)、「周囲(環境)に同調する」などとある。特に気になった(騙されやすい)実例としては、
・人は自分が思ているほど自分自身のことを知らない(私だけがと思い違い)
・無知な人より、知識が豊富な人の方が自信が持てない(過信し分からなかったことに気づく)
・何かを信じ込むには自分に嘘をつく(自己欺瞞):偽薬など(ノシーボ効果)
・「美味しいものは高い」のではなく「高い」だけで美味しく感じる(プラシーボ効果)
・大きな皿と小さな皿に同じ量の料理:小さな皿に盛ることで沢山に見える
・握手をするとには手を温かくすると「温かい人」と感じる効果(プライミング効果)
・「キャッシュバック」制度は意図的に「めんどくさく」している(単に集客目的)
・決断は先延ばしするより「すぐやる」(朝)方がいい(曖昧さの回避)
・未来よりも今、目の前の報酬が大事(未来よりも今を選ぶ)
・なぜ誰も頼まないような高いワインメニュがあるのか(美味しくなくてもリッチな気分)
・定価を下げるより「割引クーポン」を出す効果
・物語をつければガラクタでも売れる(サイトオークションなどに利用)
・人は「事実」ではなく「物語」で動く、正確な数字よりも物語、「希少性」 -
Posted by ブクログ
行動経済学入門として、様々なハウスフライ効果や認知バイアスを軽快な語り口で紹介してくれている一冊。
オランダで刊行された本だが、オランダだけでなく世界中の事例や実験が取り上げられていて、各国の特徴なども垣間見れて面白かった。
どの認知バイアスも興味深かったが、一度読んだだけではすぐ忘れてしまいそうなので時折読み返したい。
[覚えておきたいこと]
☆ 性格診断や占いで使われるフォアラー効果(バーナム効果)、「ほかの人には当てはまらないが、自分には当てはまる」と受け止める。
人間は自分が思っているほど自分自身のことを知らない。
☆人は自分自身を過大評価しがちで、自信過剰な考えを物事全般の判断基準にしてしまっている。
(例:大半の人が自分は運転が上手いと思っている。)
→ダニング=クルーガー効果
「あるテーマについて少しだけ知識がある人は、自らの専門性を過大に評価しやすい」という認知バイアス。そのテーマを学ぶにしたがって、知識が増えて自分がまだ何も知らなかったことに気づくので、過信の度合いが下がっていく。
☆人間の行動は性格や意志によって決まるのではなく、状況や環境によって変わる。
☆人は失敗した時には周りのせいにし、成功した時は自分の性格や気質のおかげだと考える傾向がある。
☆プラシーボ効果は薬だけでなく、ダミーのボタン(横断歩道の歩行者用ボタンや空調、エレベーターの閉ボタンなど)においても使われていて、ストレスや痛み、無気力などに良い効果をもたらす。
☆人はいつもと違う何かをするのが面倒。脳はできるだけ努力を避けようとする。
ナッジは望ましい行動を簡単で楽しく、自然にできるように促すが、スラッジはその逆で、意図的に面倒くさくして行動しないようにする。(例:キャッシュバックキャンペーン)
☆脳は簡単に処理できるものを好む。
ほとんどの人は、意思決定の95~99パーセントを、理性的な「遅い思考」ではなく、自動的な「速い思考」で行っていると考えられている。(ダニエル・カーネマン)
☆ 人は選択肢を示されるのを好むが、選択するのは好きではない。
選択肢を2つに絞り、二者択一にして相手に提示すると決まりやすい。
さらに、「選択しないこと」をデフォルトにすると選択のストレスがないし、後悔もしにくい。
一度決断すると習慣化しやすく、習慣を変えるのは難しい。
☆ 人はとにかく「確実で安心」が好き。損失やリスク、不確実性を回避しようとする。
☆人は「集団に帰属したい」欲求が強く、仲間外れは最大の恐怖。
人に何かをさせるには、すでに多くの人が同じことをしている(またはこれからそうする人が増える)と示せばいい。←ソーシャルプルーフ(社会的証明)
「悪い行動が蔓延している」と批判することで、かえってその悪い行動が普通のことだととらえられ、結果として悪い行動をさらに促してしまうことにもなる。
☆ 人は権威を前にすると、論理的な思考ができなくなる場合がある。(白衣効果)
権威を高めるテクニック→曖昧な事実でも、「皆さんもご存じのように」というフレーズで始めると信憑性が高まる。
☆親切な行動をすると見返りがなくてもいい気分になるし、社会全体にとってあらゆる意味で有益。
☆人間は将来の予想が苦手。未来よりも「今、目の前」の報酬が大事。
☆ 記憶は、絶えず書き換えられている。何かを経験した時に、全体的な記憶でなく、もっとも激しい瞬間(ピーク時)と最後の瞬間(終了時)をよく記憶する。← ピーク・エンドの法則
☆ 時間不足と経済的な貧困は思考力を低下させる。
☆フレーミングとは、相手がどのような視点でものを見るかを誘導すること。(例: 「95%脂肪カット」と「脂肪5%入り」)
☆人は事実や数字よりも「物語」を通して物事を理解し、動く。
☆ お金のことを考えると不道徳な行動が増える。また、お金がビジネスライクな損得勘定を引き起こし、相手への共感が薄れる。
☆ 相手から最大限の努力を引き出す為に最善のインセンティブについて、注意するポイント
・相手が望ましい行動をとっているなら、お金を報酬にすると逆効果になる場合がある。
・成果が数値化できる場合、その数字に基づいて報酬を与える。褒め言葉を添える。
・金銭的報酬が推奨する行動を相手が取り始めたとき、どのような想定外の事態が生じ得るかを考える(インドのコブラの例)。
→ 実際には、人を動かすにはお金以外の方法を用いるほうが効果的。
☆ BYAF効果(but you are free/でも、あなたの自由です)。相手に選択の自由があると強調すると、頼んだことをしてくれる可能性が高くなる。
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Posted by ブクログ
人間の認知バイアス(勘違いや思い込み)・ハウスフライ効果(アムステルダムの空港の男性用小便器に的としてハエを描いたら掃除が減った)を基にした行動経済学の理論がとにかくたくさん紹介されていて面白い。
ナッジ=望ましい行動を自然に楽しく促す変化。トイレのハエの絵など。
スラッジ=物事を必要以上に難しくする事。解約しにくいサブスクなど。
カジノで現金ではなくプラスチックチップを使って賭けるのは負けの苦痛を感じにくくするため。客の歩みを遅くさせるため最短で出口に向かう道も分かりにくい。
人は自分を過信しやすい。それを分かっていれば大局的に物事を見れる。
目の錯覚で同じ量のおかずでも大きな皿に盛ると量が少なく見え、小さな皿に盛ると多く見える。
脳は面倒臭がり。そのためルーティンが好き。一貫した選択が好き。
変化する報酬(ランダムに多かったり少なかったり)はドーパミンを出す。
習慣化したい事があったら、行動を記録して視覚化する。
人に何かしてほしい時は、簡単、明確、楽しいものにする。
決断しないより、後悔しても構わないと行動する方がベター。人は将来自分がどう感じるかの見積もりが下手で、後悔を過度に大きく見積もっている。悪い事が起きても自分が思っている以上にそれを受け入れる事ができる。
人は自分がした親切を、その相手からは返されなくても他の人に伝えてもらいたいと思っている。(ペイフォワード)
スーパーの入口で野菜や果物が売られているのは、健康的なものを先に買うと不健康なものを買う罪悪感が薄れるから。
お金がない時、時間がない時は判断力が鈍る。
目標は具体的に想像するほど達成しやすくなる。
周りに公表するのも効果的。
注目を引くのは周りとのギャップの大きさ。カジュアルな場に1人だけタキシードで行くなど。脳はパターンから外れるものには注目するから。
同じものも繰り返すだけで魅力的に見える。
過去に何度か見ていて自分が生きてるなら安全と判断する。
完璧よりも少し抜けている方が好感を持たれる。
人は物語が好き。事実ではなく物語で動く。陰謀論、など勝手に物語が作られていく。
身元のわかる犠牲者効果=犠牲者◯名、というより1人のストーリーの方が人を動かしやすい。
フィードバックが人に良い行動を促す。
相手に選択の自由があると強調すると頼んだことをしてくれる可能性が高くなる。 -
Posted by ブクログ
この本…面白い。
認知バイアスのことやハウスフライ効果(一見すると小さなことが人の行動に大きな影響を及ぼす)について書かれてる本だけど、知っておくとためになる。
カジノで現金をチップに変えて賭けをすると、現金を使った場合よりも負けたときに苦痛を感じにくくなる。その辺りをカジノ側は熟知している。
プラシーボ(偽薬)についてはよく聞くけど、プラシーボを投入された人が、本物の薬剤の副作用を起こす、ノシーボ効果は初めて知った。まさに本末転倒。
人間の脳は将来得られる報酬よりも、今、目の前にある報酬をはるかに高く評価するようにできている。
味で例えるのもどうかとおもうけど、噛めば噛むほど味が出るスルメみたいに読めば読むほど新たな発見をする1冊。 -
Posted by ブクログ
とても、読みやすい行動経済学の本でした。
必ずしも、合理的な行動をする訳ではなく、何でと言う行動をすることがある。
読んでいて思ったのが、未来の利益よりも目の前の利益が大切。人の脳はマルチタスクに向いていないということがよく分かりました。
家電量販店だと、現金値引きかポイント還元かといった具合?
必ずしも、全ての考え方が合っている訳ではないけど、興味深く読めました。
以下は、途中まで書き留めていた本書の気になる箇所
トイレの小便器の蝿のマーク(ハウスフライ効果)
ナッジは、「望ましい行動を簡単に、楽しく、自然に促す環境の小さな変化」
認知バイアスは、人間の先入観や偏見といった勘違い
「あるテーマについて少しだけ知識がある人は、自らの専門性を過大に評価する」という認知バイアス
無知より、知識が豊富な人の方が自信を持てないのは、知識が増えるにつれて、自分が何も知らないことに気がつくから
精神を鍛えるより環境を変えた方がよい(62)
ノシーボ効果は、プラシーボ投与された人が副反応を起こす状態
選択肢は欲しいが、選びたくない
銀座の森岡書店は、本が一冊しか売られていない(112)
人は所有しているものをそのまま所有し続けたいと思う(147)株とか
決断をいつまでも先送りにするくらいなら、「後悔してもかまわない」と行動するほうがたいていの場合ベター(165)
たいてい後悔を過度に見積もっている
いいことを言う人は、いいことをしない(211)
競争的利他主義
大切な判断は1日の早い時間に行うべき(252)
→決断疲れ。病院でも1日の早い時間の方が適切な治療を受けやすい
お金がないときに人は頭が悪くなる(258)
貧困とは誤った選択の結果でなく、むしろ原因
目標は具体的に想像するほど達成しやすくなる(285) -
Posted by ブクログ
ネタバレあるテーマについて少しだけ知識がある人は、自らの専門性を過大に評価しやすいことをダニング・クルーガー効果という。なお、テーマを学ぶに従い、過信の度合いは下がっていく。
自己紹介をすることで互いを知ることにより、共通点を見つけ、連携しやすくなる。すなわち、自己紹介の目的は「共通点」を探すことである。
認知バイアスを用いて人を動かすには
1.達成したい結果を明確にする
2.必要な行動を図式化する
3.行動の生か・事態が改善したことをどう測定するかを決める
4.相手の立場になってみる
5.一見すると小さなことが人の行動に大きな影響を及ぼす現象であるハウスフライ効果を用いる
6.試してみる
7.成果を確認し、必要に応じて5へ戻る -
Posted by ブクログ
初めて行動経済学に触れたときから比べると、インパクトが薄かった。
人間らしさの表われとも言えるので、それをビジネス利用することは、自分の誠実さがブレーキをかけているように思う。抵抗感があってモヤモヤする。
お初や気づきは以下。
◉ダニング=クルーガー効果
少しの知識で自らの専門性を過大評価しやすい。一方、学びが深くなると自分が何も知らなかったことに気づく。
→面白い。かじりたてって、口外したくなるけど、深さを知ると恥ずかしくなること、ある。
◉人類の脳は私たちを欺くように進化。脳が近道を好むため。(大量の情報は注意の欠乏をもたらす)
◉ナッジ-物事を簡単にわかりやすくすることで、人々を望ましい行動へ誘導すること。
◉人間にとっての思考とは、できなくはないけどしたくはないもの。ダニエル・カーネマン
◉ビコーズ・バリデーション-なぜならという理由が与えられれば、その中身は何でも良くなる。
◉人に行動を促すとき「提案は最高です+リスクが低いです」
◉後悔を過度に見積もりがちだか、悪い出来事は意外と受け入れられる。
◉曖昧な事実でも「皆さんもご存知のように」は、信憑性が高まる。
◉締切が月や年を跨ぐと、遠いものに感じる。近い方が、すべきことが具体的に感じられる。
◉馴染みあるもの売るには、新商品のように感じさせ、逆に新しいものを売るには、馴染みある商品のように感じさせる。スキューモーフィズム
◉親しみと驚きの中間あたりが最適なアイデア。
◉フレーミングにより、焦点がモノから消費者自身に…言葉のチカラで受け身から主体へ。
◉逆言法:言わないと言いつつ実は述べる論法(100やれとは言わないが)