ラーフル・ライナのレビュー一覧
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デリーの貧困世帯に生まれ金持ち相手に裏口入学の斡旋事業を行う主人公が過去一のバカ息子相手の替え玉受験で全国一位の成績を叩き出してしまう。セレブのマネージャーの座を勝ち取ったもののやがて誘拐事件や陰謀に巻き込まれていく。欲望、嘘、暴力が渦巻く社会でも負けずに逞しく生きる姿を描いた作品。
主人公の比喩表現に富んだ皮肉っぽい語り口がとにかく読みづらいがこれは和訳のせいだと思う。めげずに読んでいくと時折スッとそれがなくなる瞬間があってその時こそ主人公が虚勢のない本音を語っているシーンでグッとくる。ラストは怒涛の展開。急に幕が降りてきた感は否めないがそれすらも人生の途中でふと、立ち止まった瞬間の表現と -
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原題は”How to kidnap the rich”(直訳すると「金持ちを誘拐する方法」)。当初の原題は邦題と同じ”Garam Masala”だったらしい。でもなにゆえ「ガラム・マサラ」なのかが最後まで読んでも分からずじまいで、今は「読者の想像に任せるスタイルなのかな?」と推測する地点にいる。
しかしエンタメ性は一級品だった。
お下品な卑語(見開きに1-2個のペースで書かねば著者は気が済まなかったのか!?)への苦笑も含め、読書中は結構な時間笑みをこぼしていたと思う。おかげでパートナーに不審がられた。
こんなに面白ければ、どこかで実写化されるのも時間の問題だろう。
デリーの旧市街地で「教育 -
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インドの受験戦争が描かれているのかと思ったら階級社会メインだった。
英題は『how to kidnap the rich』
金と狂乱の青春犯罪小説。恋と友情あり。風刺と皮肉もたっぷり。
ミステリではないかな。
映像化したら面白そう。
とにかく言葉が汚いけれど、それがスパイスとなり疾走するノリの良いストーリー。
登場人物には好感が持てるし、若者への視線があたたかい。
金と権力は結びついているが、どれだけ大金を手にしても階級の壁は越えられないし、退屈も孤独も解消されない。
「本物の正直は人を退屈させる。けど、真実と偽りのあいだの細い一直線上にある正直は?世界はその上に築かれている。」p.3 -
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不条理、破天荒、品のなさ! パワーとドライブ感で溢れるインドを舞台にした犯罪小説 #ガラム・マサラ
■あらすじ
インドの貧困街に住む青年ラメッシュ、彼は教育コンサルと称しつつ、替え玉受験を請け負っていた。ある日お金持ちの建設会社の社長から、バカ息子ルディの替え玉受験を依頼される。
ラメッシュは代理した試験に合格することができたが、なんと全国トップの成績をとってしまった!以降ルディは全国の注目の的となり、取材や仕事の依頼が殺到。ビジネスチャンスを得たラメッシュは、ルディのマネージャーとなるのだが…
■きっと読みたくなるレビュー
表紙とタイトルから、一体どんなミステリーなんだ?!と興味津々。
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主人公ラメッシュは、絶望的な状況にいる。
雇い主にあたる若者ルディとともに誘拐され、指を1本切り落とされてしまったのだ。
なぜそんな状況になったのかといえば。
元々、ラメッシュは貧困層の生まれだった。母はラメッシュを産んだときに亡くなり、父はチャイを売って日々を凌いでいた。チャイに入れるスパイスを挽くのはラメッシュの仕事。父は暴力的で時に女を連れ込んだりしていた。貧困の中、このまま父と同じような大人になるのかと諦めていたラメッシュを白人修道女が救い出した。
彼女のおかげでラメッシュは教育を受けることができたのだ。
それで成功して幸せになった、というのならよいのだが、ことはそれほど簡単ではない