グウィンダイヤーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人類と戦争の関りについて、人類の起源からさかのぼり、文明を築くとともにどのように変化していったかを論じている。
また本書は歴史というマクロの視点のみでなく、各戦争の実相がどのようなものであったか当時の戦いに参加した個人の手記を手掛かりにミクロな視点も付与しようと試みている。
本書の良い所は決して客観的に人類と戦争を見て第三者として評価する姿勢ではなく、この世界に住む一市民としてどうにかこの禍の連鎖を断ち切りたいという切実な願いの元に、我々には何が起こってきたかを書いていることだ。
私が本書を手に取ったのも、2023年現在でもウクライナ戦争とイスラエル紛争という大きな戦禍が進行中であり、一向 -
Posted by ブクログ
面白かった.世界史の類はどうも苦手意識を覚えてしまう自分でもすらすらと読めた.
原始の狩猟採取時代から現代に至るまでの人間同士の争い(戦争)を巨視的に描いている.
国家の樹立や技術革新など,歴史の進展とともに戦争の技術,戦術,戦略がいたちごっこのように進化し,現代まで脈々と続いていることがよく理解できた.
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・戦争は人類特有の愚かな行為なのか?
→No. 現代の文明を持たないヒトやその近縁種でも集団間の戦争は起きている
→生物の生存競争方法の表出。生命は与えられた環境で最大限の繁殖を試み、結果環境の収容力を超える -
Posted by ブクログ
人類も所詮動物であり、争いはする。
しかし殺し合うところまで行ってしまうのは、他の動物と違うところだと思いながら読み進めた。
改めて、人類歴史は戦争の歴史でもあることがわかった。
ロシアのウクライナ侵略やイスラエルとパレスチナの紛争がクローズアップされているが、大国同士の世界大戦は、この75年発生していない。
そう言う意味では、歴史から一定程度学んでいるのかもしれない。ただ、大戦とは言わないまでも、紛争は起こっているし、その質も変わってきている。もしかしたら、今までと異なる要因で、導火線に火がつくかもしれない。
まえがき
第ー章 戦争の起源
第2章 実戦のありさま
第3章 戦闘の進化(紀元 -
Posted by ブクログ
人類史を説明して、平和に至る道を模索する。正に私のライフワーク。早速手に取った。が、なんか違う‥‥。
第1章冒頭から、「(人類は戦争を)受け継いだのだ。人類のもっとも遠い先祖も戦争をしたし、進化の隣人であるサルも戦争をする」と断定している。私の人類史の理解と大きく違う。戦争は文明を手に入れた時、初めて人類が生み出したものではないのか?
著者は新しい学説として、これを紹介しているが、私には説得力なかった(根拠は長くなるので省略)。著者略歴は、英国軍事アナリストでジャーナリストだった。なんか納得。
前提が違うので、最後の平和に至る道は眉唾なのだけど、軍事専門家だけあって、文明史における戦争史 -
Posted by ブクログ
ヒトが「戦争」を行い出したのはサルの頃からだが、狩猟社会から農耕に移行し、かつ遊牧民族が生まれた頃から酷くなったらしい。
考古学的な証拠もあるのだろうが、全体に、風が吹いて桶屋が儲かった感じが漂う。
戦争の歴史がどのように変わって来たのかという著述は面白かった。「核」が生まれて全てが変わった。
その先は正直判らない。
何つて、核保有国の多くが、決して理性的とは思えないところが何より怖い。
戦争を止める唯一の?方策が、国の主権をより上の、ぶっちゃけ今で言うと国連に預けることだと言う結論らしいが、その常任理事国の、著者の言うところの唯一農村ゲリラが国を作ったRPC で、どれだけ恣意的に利用して