松波龍源のレビュー一覧
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ネタバレメモ。
ものごとに絶対性はなく、相対性で成り立っている。この絶対性のなさが「空」。
人生が1回限りなのか無限繰り返しゲームなのかはわからない。そうであれば一人勝ちではなく、自己犠牲の精神でもなく、自分と他者の利益を等しく考えて協力し、妥協点を見つけたほうが、戦略としては有利なわけです。
幸せになる可能性と苦しみに帰結する可能性を、両方きちんと認識したうえで自分の望む方向に自身を向けないと、悪い結果(苦しみ)を生んでしまいかねない。
もし世界が「諸行無常ではない」としたらあらゆる苦しみは絶対性を持つことになる。「苦」が発生すると同時に固定されてしまう。「そうではないよ」と説くのが諸行無常。あらゆるものは相対的で、いま私たちの目の前に現れている状態は、ものごとの関係性が仮の実存として見えているだけにすぎない。
弘法大師自身は「一人一人がより良く生きるため」という仏教の本来の趣旨を理解していた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ① 世界には「絶対」はなく、すべては相対的(=空)
ものごとには固定された本質や絶対的な意味は存在しない
すべては変化し続け、一瞬たりとも同じ状態にとどまらない(諸行無常)
この「絶対性のなさ」を仏教では「空」と呼ぶ
何かを「こうあるべき」「これは不幸だ」と固定的に捉え、執着すると、
それ自体が苦しみの原因になる。
② 苦しみは「出来事」ではなく「認識」から生まれる
同じ出来事でも、それをどう認識するかで苦にも幸福にもなる
「得られなかったこと」も、「別の何かを得ている」と捉え直せる
すべては唯心論的──世界の意味は自分の心のあり方で決まる
苦しみは外から与えられるものではなく、
自分の見方によって成立している。
③ メタ認知が自由を生む(ログアウトする視点)
今生きている世界を「唯一絶対の現実」だと思い込むと、右往左往する
一歩引いて、**メタな視点(俯瞰・ログアウト感覚)**を持つことで自由になれる
苦の渦にいるときこそ、距離を取って全体を見ることが重要
メタ認知は、
「避けられない苦」かどうかを見極め、
回避策や意味の再定義を可能にする。
④ 「苦」を正しく認識することが、苦から離れる第一歩
仏教は「一切皆苦」──すべては最終的に苦に向かう可能性を含むと見る
だからこそ、苦から目を背けない
苦を冷静に認識することで、苦を生まない行動を選べる
苦を否定することが解決ではない。
苦を直視することが、苦を超える道になる。
⑤ 過去も死も「今の認識」で意味が変わる
過去の意味は固定されていない
→ 「今」の生き方が、過去の意味を更新する
「他人と過去は変えられない」というのは半分だけ本当
死もまた、絶対的な終わりではなく、関係性は続いていく
死を「喪失」ではなく、
束縛から解放される可能性として捉える視点が提示される。
⑥ 善悪・利他とは「全体最適」を目指す知恵
仏教の善悪は、行為そのものより心のあり方を重視する
自己犠牲は利他ではない
自分と他者は切り離された存在ではなく、つながった存在
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Posted by ブクログ
歴史や絵画の勉強はもちろん舞台観劇や映画鑑賞も宗教についての知見があればもっと楽しめるのに、という場面が沢山ありつつこれまで全く触れずに生きてきたが、最近色んなきっかけがあって勉強したくなり、友人が紹介してくれていた本書を手に取った。
仏教初心者なので全てが新しかったけれど、唯心論、因縁生起、一切皆苦、三慧、「今を生きよ」の意味、などを知ることができたのが特によかった。仏教が合理的で科学的な哲学であるというのも意外だった。
後半の西洋哲学との比較の部分はもう一回読んでちゃんと理解したい。
とても分かりやすかったので本著の元になるラジオも聴きたいし、松波さんと野村さんがタッグを組むきっかけになった、COTENの深井さんと野村高文さんのラジオの書き起こし本(こちらも松波さんパートがある)も面白かったので、こちらのラジオも聴いてみたい。