黒田未来雄のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ私は星野道夫さんの本が好きだ。この本の中にも、星野さんの名前が出てきて、とても驚いた。黒田さんも、星野さんの本や写真に影響されて、自然に興味を持ったと言う。私も星野さんの本に影響されて自然に興味を持ち、仕事で森や木、林業に関わることをしている。黒田さんの狩猟とは全く違うけれど、山からの恵みを糧に生きていると言う点では、大変共感できる。
黒田さんがこの本で語る「人間も自然の一つ、動物の一つである」というようなことは、私も山の中にいて感じることである。山を歩いていると、「ここで足を踏み外したら死ぬな」とか、近くの藪の中で動く音がすると「熊か!?」と思ったりして、普段都会にいると感じない緊張感に包 -
Posted by ブクログ
昨年の秋ごろから、ヒグマが市街地で頻繁に目撃され、決して少なくない人が被害に遭われたことは記憶に新しい。
また、私の住んでいる地域は山が多いため、同時期から、鹿が車道に飛び出して来て事故を起こすこともめずらしくない。(ちなみに鹿と当たった場合、軽自動車などはかなりの確率で自走できないくらい破損するし、それでも死なず走り去る鹿も多い)
これらの経験から、なにか狩猟に関する本を読んでみたいと思っていたとき、本書を見つけた。
野生動物との向き合い方を考えさせられる一冊。
食育にも良いと思うので、大人が内容を噛み砕いて子供に伝えていけたら、とも感じた。
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Posted by ブクログ
魂を揺さぶるノンフィクションです。
本人が書いているので、正確にはノンフィクション
ではなく、自伝的エッセイとでも言うのでしょうか。
カナダの大自然に生きる原住民に影響を受けた著者は、北海道で狩猟者、つまりハンターとして野生動物を追います。
近年では北海道でもシカが害獣として目の敵にされています。
もちろん著者もハンターなので獲物は主にシカではありますが、最終目的は「食べる」ために狩猟をしているのです。
獲物を「仕留める」、そしてその場で「解体」、そして「食す」という太古より人類が営んできた行為をなぞっているのです。
普段我々は「肉」をスーパーでパック売りされているのが当たり前と思 -
Posted by ブクログ
著者がラジオで話しているのを聞いて読んでみたいと思い購入。
体験した人にしか書けない内容を追体験させてもらいました。
普段、スーパーで買ってきたお肉を無駄にしないように気を付け、感謝の気持ちは持てど、その動物が生きていた姿を想像することはない。きっと楽しい環境で生きていた訳ではないだろうから、あまり想像もしたくない。
そんな風に、都会の日常には決定的に欠けている部分がある。その欠けている部分に、著者はあえて身を置いてもがいているかのようだった。
著者は動物を狙う気持ちと殺してしまった悲しみに矛盾があると書いているけれど、私には最も自然で純粋な心の動きなのではないかと思えた。
ちょっと不 -
Posted by ブクログ
自然好きの三菱商事社員経由のNHKディレクターが、拗らせてアラスカの狩猟民の元でスピリチュアルに触れ、北海道への転勤に合わせて自身も狩猟に手を染め、一旦は東京へ戻ったが、結局退職した話。
当然だが、人は他の命を取り込まないと生きていけない。
狩猟はそのための手段に過ぎない。
のに、妙に神秘感を求めたり、食い物に感情移入して神格化したり、心の中で会話したり。何やっとんじゃ。
なぜなら、それこそ「人間」だからなのだと思う。
最初は面倒臭え、と思って読んでいたが、だんだん引き込まれた。
ナイフを作って贈る話も好きだなあ。
ちょっと書きっぷりが情緒的すぎてベタベタするのが好みではないが。