ガブリエル・ブレアのレビュー一覧

  • 射精責任

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    題名も刺激的だし、中身もかなり過激と感じる方もいるかもしれない。しかし、極めて正論だと感じた。
    アメリカで中絶手術は合法か否かが長いこと政治的な争点とされてきた。日本でも、あまり話題にはなってないが、経口中絶薬を認めるとか認めないとか、署名運動も起こっていたのも記憶している。中絶の前に、妊娠があり、その原因となる行為がある。
    引用すると、「セックスをするから望まない妊娠をするのではありません。望まない妊娠は、男性が無責任に射精をした場合にのみ起きるのです」まぁ、この無責任というのがどういう場合か、多くの人は想像できるだろうと思うけど、まさに、目から鱗。中絶の是非の論争を、まずは妊娠のスタート地

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    2024年06月19日
  • 射精責任

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    女性であれば誰でもが納得し、男性であれば理解する場合も反発する場合も結局同じこと。何も変わらないような気がする。要するに責任回避に向かうのだ。だけどそれではダメだ。と、本書はインパクトのあるレイアウトで非常に分かりやすく、問題定義「望まない妊娠のすべてが男性の射精にある」についてこれでもかと主張。本当にその通りです。

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    2024年04月22日
  • 射精責任

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    中絶問題の論点を転換させる挑戦的な書籍。
    中絶の是非を問う前に望まない妊娠を防ぐことに力点を求めるべきである。首肯であるし、男性である自分はこれからどのように振る舞うかを試されている。  

    と同時にこのテーマに対して議論できる人が周囲にどの程度いるのか、もっと具体的には本書を手に取った男性ははどの程度いるのだろうか。この本を勧めることができる人がイメージできないなというのが少しもの悲しい。

    男性が射精して卵子が受精することで懐妊すると事実は変わらないのに、視点を変えることで今までの女性責任偏重の空気を打開するきっかけを与えてくれる。ものごとをや言説を鵜呑みにするのでなく多角的に見直すという

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    2024年04月21日
  • 射精責任

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    SNSで話題になってるのを見てたけど、これはかなりショッキング。ほんとにごもっともすぎて、納得でしかなかった。どんなに頑張ってもどんなに遊んでても女性は妊娠できないし、なんでこんなに備えねばならぬのだ。タイトルのインパクトと各トピックの見せ方がすごいけど、ちゃんと内容も目が覚めるものだった。

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    2024年04月15日
  • 射精責任

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    インパクトのある表紙、タイトル。
    でも決して気を衒ったものではなく、
    今までの望まない妊娠に伴う真逆の視点を、
    28の短く読みやすい章構成で、
    繰り返し分かりやすく説いてくれている。

    望まない妊娠に伴う報道を見る度に
    「ところで〈原因〉のはずの男はどこに?」と
    モヤモヤしていた気持ちを、
    筆者が言語化してくれた。

    中学生高校生で、必修科目にしてほしい。
    そうすれば、男女がお互いを思い合えるし、
    身体も心も傷ついて人生を狂わされる人を減らすことができるはず。

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    2024年01月28日
  • 射精責任

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    著者のブレアさんは、アメリカのモルモン教徒。6児の母でもある。
    確かモルモン教は、中絶はしないと言う教えだったはずだが、恐らく望まない妊娠もあったのだろう。
    そしてアメリカでは人工中絶を法律で許すのか(プロチョイス)、許さないのか(プロライフ)で、世論を二分している。プロライフの方は、胎児の代弁者として、中絶は命を不当に奪っていると主張し、キリスト教福音派に多い。(かのセクハラ、歩く生殖器みたいなドナXX・XXンプ氏がこれを主張しているのは、悪い冗談のような気がする)

    ここでブレアさんが言うのは、中絶賛成・反対の議論が出てくる前に、望まない妊娠をどうするかと言う本質的な話しがあるべきだと。そ

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    2024年01月23日
  • 射精責任

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    哲学的、倫理的、政治的に女性のみに焦点が置かれ続けてきた。そもそも男性の射精がなければこの議論は発端しないのに。当たり前だが、全く当たり前で無い状況がずっと続いている。
    そして、妊娠は痛いし、辛いし、危ないし、一生ものだし、人生をかける必要があるし、金もかかる。それが男性は逃げやすく、女性はどのような選択をするにせよ一生ついて回る。不平等の極み。

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    2023年11月27日
  • 射精責任

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    この痛烈なタイトル。
    本の内容はこの一言で語りつくされると言ってもよかろう。
    しかしこの本は、繰り返し繰り返し、
    このテーマを深堀している。
    我々男性にとっては耳の痛い話、気づいていない話ばかりだ。

    と書きつつ、私は比較的気づいていたほうだと思う。
    それは、妻が気が強い、はっきりものを言える女性だったからかと。
    女性がどういうものか、否応なしに気づかされた。
    この本に書かれている何割かは、身をもって理解できていた。

    しかし、初めて気づかされたこともある。
    それは、「セックスが男性のオーガズムで終わる」
    という不公平さだ。
    そういうものだ、と思い込んでいた。
    たしかに、女性が先にオーガズムに

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    2023年11月21日
  • 射精責任

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    発売前から「射精責任」のタイトルと訳者が村井理子さんと知り、読むのを楽しみにしていた

    インパクトのある赤い表紙、目に飛び込んでくる「射精責任」の文字で装丁もカッコいい!

    読むやすい文字の大きさ、28の提言に分かれている
    (文字が見にくいお年頃にはありがたい)

    ・セックスをするから望まない妊娠をするのでは
     ありません。
    ・望まない妊娠は男性が無責任に射精をした場合に
     のみ起きるのです。

    気持ち良いくらいバサバサと切り込んでいるが、決して男性を非難していない

    他の方の感想にあったように性教育のバイブルにしてほしいくらいの本

    性教育は人権教育だから
    幼児期から(自分の心と体を大切にす

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    2023年10月20日
  • 射精責任

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    すごく当たり前の事なのだけれどこれまで誰も言ってこなかったことをちゃんと言うのが凄い本。
    射精責任ではあるけど、主題は中絶かな。
    ラディカル・フェミニズム入門的な感じだなぁと。
    そういう意味ではアンドレア・ドウォーキンのポルノグラフィなどの方が、理論としては深い感じはする。
    ライトに読めるのでみんな読むべし。


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    2023年10月02日
  • 射精責任

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    堕胎合併症陣痛出産における男性の死亡率は0%です!!!男性は妊娠から逃げることができる女性はできない!!!
    本当に。望まないとか予期しないとか予定外の妊娠がどれだけ精神的身体的経済的その他諸々に受けるというよりマジで急襲される諸問題、被害、困惑困窮痛みなどなどは半端なものではないし、100パーセント妊娠の原因となっているもう一人の人がなんとかしてくれることはない。妊娠と出産はハイリスク命懸け。
    しかも日本では、緊急避妊薬も体に負担が少ない避妊方法もほぼ普通の人には届いてない。という現実。きちんとしたカウンセリングや若い人の場合親や学校に知られず中絶することもできないだろうし、とにかく女一人では

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    2023年09月10日
  • 射精責任

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    女性の妊娠から出産に至るまでのリスクについて。性行為について「危機回避する」には男性の方が低リスクで高リターンなのに、社会的にも女性側にそのリスクがより高く背負わされていたり、ケアが蔑ろにされている現状を鋭く批判する。
    堕胎の話では、女性に責任があるような論調が繰り広げられがちで男性は不在になりがちである。
    前述の通り、より避妊が低コストで容易な男性側の責任について「射精責任」という言葉で迫る。

    一個一個はうっすらと理解しているつもりでも、このように対比され整理されると、性行為のリスクについての負荷、リスクヘッジのアンバランスさについて考えさせられる。

    書籍にのつくりについては、キャッチー

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    2023年12月30日
  • 射精責任

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    『射精責任』

    赤の表紙にデカデカと書かれたゴシック体に、男性はビビリ、女性は我が意を得たり、と、大きく頷くのではないだろうか。
    私は、このまるで古来からあるような説得力ある四文字熟語をはじめて見たとき、いろいろ腑に落ちた。
    もちろん、この言葉は古来からあるわけではない。

    今までは、望まない妊娠の責任は妊娠させられた女性のほうが負ってきた。今までは。

    アメリカでは妊娠中絶に反対するプロライフ派と、女性の妊娠中絶に賛成するプロチョイス派が激しい舌戦を繰り広げている。
    そこに、そもそも論を持ってきたのがこの本の著者ガブリエル・ブレアである。

    ‘’そもそも、妊娠の始まりって男性の膣内射精ではな

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    2023年12月22日
  • 射精責任

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    日本で果たしてこの本が受け入れられるかどうか?
    と一瞬思うほどのインパクト!赤い表紙に大きいポイントのゴシック体で書かれた見出し。
    しかし、書かれている内容は極めて当たり前、コロンブスの卵のような発想の内容だった。

    そうだ、そうなのだ。
    プロライフ派とプロチョイス派の中絶を巡る議論の衝突は、女性の選択の問題として語られがちだが、望まない妊娠のための中絶に女性を追い込んでいるのは、確かに男性である。あったり前田のクラッカーだった笑

    なぜそれが議論されなかったのか?
    読み終わって改めて不思議な気分だ。

    作者ガブリエル・ブレアは6児の母でありモルモン教徒だという。そういう自身の保守的とみなされ

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    2023年09月25日
  • 射精責任

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    中絶の是非を議論する前に、なぜ胎児と女性"だけ"のしか出てこないか、男性の責任はどこ行った?そもそも射精しなきゃ妊娠しないよね、なら男性が避妊しよう。と言う内容をズバッと言い切ってくれているのでなかなか気持ちいい。
    男性は射精をコントロールできるけれど女性の排卵はコントロールできない。それならば男性が避妊した方がベストだ、と言うのもたしかに納得できる。
    運転する時には男女問わずシートベルトを当たり前に付ける様に、避妊も女性ばかりでなく男性も当たり前にできる様な世界になればいい。ボリュームも程よいので性教育本としても良いと思った。

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    2023年09月22日
  • 射精責任

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    警告色の表紙に惹かれて手に取った本。そしてセンセーショナルなタイトル。

    …アメリカはこんな男性が身勝手なんか…?そんな印象を抱いてしまった。しかし、数はともあれ、日本にだって身勝手な人はいるだろう。

    そもそも射精がないと妊娠はできない。
    排卵はコントロールできない。
    射精はコントロールできる。

    もちろん、理性がぶっ壊れてるだろうから必ずしもコントロールできるとは思ってない。

    ただ、女性の排卵に比べたら間違いなくコントロールはできる方。
    そのことは覚えておこう。

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    2023年09月19日
  • 射精責任

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    妊娠出産という現象においては、男女間で理不尽なほどの負担の違いがある。
    そして望まない妊娠の原因は大抵男性側にあり、その責任を背負い行動しなければならない。

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    2023年09月08日
  • 射精責任

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    赤ちゃんを産んで遺棄した母親が逮捕された、こんなニュースを耳にするたびに、なぜ父親は罪に問われないのだろうと、ずっと疑問に思っていた。
    「中絶議論の出発点を動かす」これは、言われてみれば当たり前のようで、でも今まで誰も口にできなかったことだ。
    著者の勇気と、この本を手に取ってくれる男性に敬意を表します。

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    2023年08月26日
  • 射精責任

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    タイトルのインパクト、最早それのみで思わず手に取ってしまったけど(原題は「Ejaculate Responsibly」、直訳すると「責任をもって射精せよ」という意味だそうで)、決してそれだけでは終わらせてはいけない内容で、各提言を読む度に男性として身につまされた。

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    2024年06月02日
  • 射精責任

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    ネタバレ

    望まない妊娠は全て男性のせい。
    これをなぜか女性にも責任を負わせる社会が存在している。
    そこに斬り込んでいく本。

    読みやすいというか、読者が強い意識を持っていなくても読めるような作りになっていて、イヤイヤ読む男性も読者像として想定しているのかな。

    コンドームは女性用避妊具、避妊薬に比べて手に入れるのも使うのも簡単だし、全く知らなかったけど、精管結紮術、いわゆるパイプカットは高い確率で元にも戻せるそうだし、男性側で出来ることの方が簡単。

    なのにそこらへんも含めて女性に責任を持たせるのはいけないよね。と頭ではわかっていても、いざ、という時に我慢できないのが男。だから、そのいざ、より前に色々準

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    2024年05月06日