村雲菜月のレビュー一覧

  • コレクターズ・ハイ
    執着。物なのか者なのか。カプセルトイの会社ではたらきながら、クレーンゲームというか、特定のキャラに心酔する主人公。思ったよりもゾクゾクした
  • もぬけの考察
    とある賃貸マンションの408号室に引っ越してきた人は皆いなくなってしまう。
    私が前に住んでいた部屋でお隣さんが何度も入れ替わったことがあって、この部屋なんかあるのか…と不安になったことを思い出した。交流はないけど物音でなんとなく生活感がわかって勝手に色々と思い巡らせたもんだけど、そういう現実味のある...続きを読む
  • コレクターズ・ハイ
    仕事がうまくいかず、心の隙間を埋めるように推しキャラのグッズを無限にコレクションしていく主人公。
    しかし、コレクションの多さや古さによるファン同士のマウントが心を疲弊させる。
    さらにはモノに執着するばかりに築いた歪んだ人間関係の行方は・・・

    よく「モノではなく経験にお金を使うほうがいい」という話を...続きを読む
  • もぬけの考察
    とあるマンションの一室でおこる出来事とは…。
    その部屋は、408号室。そこに住む人はある日突然いなくなる。

    初音〜ある日から出社拒否になり家に篭り蜘蛛を飼い殺す日が続いてから突然に玄関ドアが開かなくなり…。

    末吉〜大学へ行かずに繁華街で女性に声をかけ続ける日々、そのうちひとりの女性が家に頻繁に来...続きを読む
  • コレクターズ・ハイ
    推し活。タイトルにもある通り、ハイになってる人ってソトから見ると不審だし、気持ち悪い、、といったところか。ラストの悲しさがなんとも。部長のセリフ「価値のある体験にお金を使えない人が、商品を買う」が突き刺さる。消費社会に踊らされているということか。。
  • コレクターズ・ハイ
    本人は幸せで夢中だけど側から見たら、こわっとなる。あるなあ、と思います。自分も気をつけよう。
    とは言え夢中になれるものがあるのは楽しそう。
    髪の毛でもクレーンゲームでも仕事でも。なにゅなにゅでも。
  • コレクターズ・ハイ
    主人公は玩具会社でカプセルトイの企画をしている三川さん。

    ホットペッパービューティーのサイトで縮毛矯正コースをチェックして予約する。
    おっと、私と同じじゃんと一気に親近感。

    そんな三川の推しは『なにゅなにゅ』と言う名前のキャラクター。
    グッズの収集に必死だ。

    クレーンゲームオタクの森本さんと知...続きを読む
  • コレクターズ・ハイ

    なにゅなにゅに侵食される怖さ

    読む前に、とある書店員さんの「もう、なにゅなにゅって何よ」というコメントを見ました。
    最後まで読むと、そんな小説だったなと思いました。

    好きなものに夢中になるのは楽しさもありますが、どうなってしまうかわからない、抜け出せない怖さもあると感じました。
  • コレクターズ・ハイ
    好きなものに没頭して、好きすぎて極めたくなり、暴走してしまう。

    私も若かった頃(笑)はこの主人公みたいに好きなものは何でも集めたくて、いろんなところに足を運んだりしてグッズを必死に集めてたな。

    仕事だから、誰かの為だからという大義名分を掲げて暴走する姿には恐怖を感じました。
  • もぬけの考察
    怖っ。

    タイトルと表紙イラストが興味を引いて良いですよね。タイトル通りの内容だったし。
    中身も、著者の次作も読んでみたいな〜どんな話を書くんだろう、と楽しみにさせてくれる本でした。

    賃貸時代は、ある程度の年月をそこで暮らし慣れ親しんだ空間になったとしても、この部屋に昔知らない人が住んでいて、これ...続きを読む
  • もぬけの考察
    治安の悪い場所物件のマンションの408号室の住人は次から次へといなくなる。蜘蛛を瓶に入れベランダに放置する女、ナンパする男末吉、インコを預かった女、壁の中の絵に同化してしまった女、みんなどこかへ姿を消す。ポストに溢れ出る前住者の手紙チラシ類やいるのかいないのか怪しげな管理会社。ジワジワ怖い。
  • もぬけの考察
    朝日新聞の「小説家になりたい人が、なった人に聞いてみた」というコーナーで紹介されていたもの。
    著者は、会社勤めの傍ら、趣味として小説を書き始め、本書で群像新人文学賞を受賞。

    肩肘張らない「ちょっとした怖い小話」みたいな雰囲気がよい。
    本来、中身があった筈のところから、中身だけが失くなっている=「も...続きを読む
  • もぬけの考察
    悪くはないけど、Fコード で挫折したギターは薄っぺらかったね

    P96大体の絵画というのは描いた物の名前を絵画のタイトルに付けがちであるが、描かれた物そのものに何かの価値はあるのだろうか? 絵というものは描いている間に考えていたことにこそ価値があるのではないかと私は常々思っている。

    蜘蛛を飼い殺す...続きを読む
  • もぬけの考察
    前の住人が長期不在で、契約切れになり、貸出されている物件。
    もぬけの殻となっていたこの部屋についての考察。
    408号室。
    ポストには、前の住人のものと思われる郵便物がパンパンに入っていた。
    ドアが開かない?なぜ?
    ドアが開かないので、外に出られない。2週間も出られない。
    ベランダから隣の部屋へ!
    ...続きを読む
  • もぬけの考察
    シュールすぎる。最後の話から考察すると、この人の後に初音さんや末吉さんが引っ越してきたって事なのかな?最後の話の主人公が「花房千紘」さん?この人が住人たちを見て考察して文章を書いているから、こがねの章の主人公の名前が分からず「住人」となっているのかな
  • もぬけの考察
    408号室の住人が次々いなくなる…そんな部屋の住人になった人たちを描いた4篇の連作短編集。

    家賃が安いのはそれなりに理由があるものですね。でもいくら安くてもポストの鍵が壊れてて前の住人宛の郵便物がそのまんまだったら最初から選ばないな~。ホラー要素たっぷりだったけど蜘蛛の話が1番気持ち悪かった。何...続きを読む